夏はワークショップの季節....毎夏、どのワークショップに参加しようかと考えるのは悩ましいよろこびです。皮切りのカタリカタリのワークショップは劇団クナウカの阿部さんにおいでいただきました。昨年語り基礎講座に2日間講師をお願いして以来です。阿部さんは日本の役者さんにはまだめずらしい、身体で感じたことをことばにする、観客に身体で感じさせる役者さんです。よく見かける貼り付け、雰囲気、顔芸とは縁のないストイックな.....とさえ感じる役者さんです。1年ぶりの阿部さんはますますパワーアップしていました。
①まっすぐ立つエクササイズ
②身体の歪みを知る、正しいからだの感覚を知るエクササイズ
③脱力のエクササイズ
阿部さんは正しい姿勢はたいせつだといいます。大地から天にむかってまっすぐ”気”が立ちのぼることでステージ上で大きく見え、また声もよく出ます。
④重心を移動させるエクササイズ 3種
丹田から胸のあいだに重心を移動させることで音の高低を変えます。
⑤丹田を圧迫し発声するエクササイズ
⑥胸式、腹式呼吸
⑦円形になり 開き 周囲の声を聴き 自分の声を聴き クレッシェンド・クライマックス・デクレッシェンドのエクササイズ(死にそうでした。。)
⑧鈴木メソッドから こればかりはやってみないとわかりません。
休憩をはさんで
3名の語りについてダメ出し.....
阿部さんがテキストを読むと ものがたりがパノラマのように変化します。自由にもっと自在に、先入観にしばられないで、身体で感じるままに声に出す。
阿部さんによる王女メディアの台詞......今回は身体が引き裂かれるようでした。阿部さん自身は距離とからだの痛み、かなしみをあらかじめ設定しているとのことでした。
Yさんのあかちゃん ふゆきちゃんも特別参加、おもしろくてわらいころげながらあっという間の4時間でした。そのなかでポイントは
A ひらく →聴くことでひらく 客観性を持つことでひらく
B 脱力 演技とは脱力のバリエーション
C ことばを発する対象を明確にする なにをしたいか
D 聴き手に身体で感じさせる 身体の状態はどうか
E 前に飛ばす感覚を意識する。うちに込めると”やった気”になる、前に出す、内にこめるのバランス
F ことばの音楽性 ...日本語の単調さをどのようにしてやぶるか
止めることを怖れない、ひっかかるところは止まっていい
どこが大事かの取捨選択、スピードと間で聴き手をコントロールする
呼吸をあえてはずす
読み手(語り手)がどう(身体で)感じているか 技術でなく感覚でひらき揺さぶられるままに 声にだす (すべてわたしが感じたことです 阿部さんの指導とおりかはわかりません)
参加者はそれぞれ得たものが多かったようです。わたしは10ヶ月前に比べて身体の平衡が飛躍的に向上、跳躍も可能になったことがうれしかった。課題は山です。もういちど発声を、持続力を、心と身体と声の関連性を考えること、もっと自由を あらゆるバリエーションを そして内と外のバランス。
この日はビジネスにとっても大事な日でした。阿部さんとカタリカタリメンバーとのお食事会のあと、三組の来客とうちあわせ.....。どこまでつうじるか押せるだけ押してみました。そのうちの一組、相手は大手企業の男性4人、うち3人は地位ある方です 負けて元々と思いました。.....わたしの理屈は心情的、超法規的理屈でした、但しそれを論理的に明確にお話した。.....もちろん感情はオフにした。実際は契約をすでに交わしていたのですから、向うの言いなりになってもおかしくはなかった。ところが、通用してしまったんですね、こちらの意志とおりの決着、分離発注、2/3白紙撤回となったのです。900万円が契約外となりました。やってみるものだなぁ 言ってみるものだなぁ と思いました。
ことばはおもしろい......今日は仕事のうえで、幾人かと心を通わせられた......わたし、ようやくいくらか成長したかもしれません......まだまだこれからです。
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