知命堂日記   ~  人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり ~ 2005.9.11

いつ死んでもおかしくない年のころ。
夢も希望もなく、やっと生きてます。
今を夢幻と思って、ただひたすらに…

中小企業診断士という奇怪な業

2006-07-23 11:40:53 | Weblog
中小企業診断士という奇怪な業があります。
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家を言います。中小企業診断士は、中小企業支援法に基づいて経済産業大臣が登録する資格で、中小企業支援法では、次のように位置づけられています。
1.中小企業者が経営資源を確保するための業務に従事する者(公的支援事業に限らず、民間で活躍する経営コンサルタント)
2.業務は「経営の診断及び経営に関する助言」
3.中小企業診断士試験は、法律上の国家資格
企業は、この資格を有している者に対しては、1万円から3万円程度の幅がありますが手当を出しているようです。現実的な能力を測ると、有資格者とそれ以外には大差がないような気がします。
この資格を取得するには、時間と金がかかるのですが、結構、都道府県だとかの公務員という地位のままで中小企業大学校に派遣されて資格を取得すること多いようです。当然、この資格を取得させるためには、学費+派遣中の人件費という膨大な税金が投入される訳です。当然、役所の場合には、資格手当てなどあり得ません。
しかし、この膨大に投入された税金に見合う仕事もしないまま役所を辞めて、独立開業をするという者が後を絶ちません。
そういう診断士が社会貢献しているかというと実に疑問です。中小企業相手に経済産業省関係の制度改正がある度に利得の機会を窺っている者がいると耳にします。
役所勤務経験のある診断士は、あたかもその役所との関係を強調して、公共性、信用性を訴えるところです。そういった診断士には膨大な税金が投入されていると言うことを念頭に入れてもらい、少しでも無償でサービスするなどを検討して欲しいところです。
講演と称しては、いい加減な成功事例を話し、海外研修と称して海外旅行を企画し、莫大な参加料を取ったり、経営革新計画を作成するだけで20万円から30万円を取るなどは論外です。
もちろん、良心的な診断士がいないということではありません。税金が投入されている診断士に対して申し上げているわけです。