Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

猿若祭 二月大歌舞伎 昼の部

2017年02月12日 23時58分00秒 | 歌舞伎
誤認衆の H 口怪鳥のご厚意で、歌舞伎座 昼の部に芝居見物。お目当ては、勘九郎、七之助の猿若。

初午なので、お神酒などが振る舞われました。
 
なお、今月は千穐楽に夜の部にも参ります。

「猿若江戸の初櫓」では、勘九郎の猿若の軽妙さ、阿国の七之助もなかなかで、お目出度い雰囲気がよく出ておりました。

「大商蛭子島(おおあきないひるがこじま)」では、時蔵の辰姫が嫉妬と源家のために身を引く気持ちの懊悩を表現していたと思います、流石。松緑はまぁまぁかなぁ。勘九郎の文覚上人、政子の七之助も猿若の方がよかったように思います。ちょっと残念。

亡き三津五郎丈も意味が分からないと仰っていた、
「こりゃ鉄砲かえ ありがとうごんすわえ
ふぐ汁や 意見しに来て 食っていく
番頭一文(いちもん)やらっしゃい
これで一杯のみましょうか」
では、番頭の部分を言わずに、意味が通りやすいように変えていました。

「四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは)」は、流石に音羽屋さん。富蔵の台詞もきっぱりと上手いですね。左團次の牢名主も上手い。また梅玉の藤岡藤十郎もやつした感じがイイ二枚目振りです。残念なのは、東蔵のうどん屋六兵衛が大袈裟すぎて、時蔵のおさよ、娘と富蔵の雪の別れ場面が泣けないこと。牢内のしきたり等も興味深く見られました。どうってことのない筋と言えばそれまでですが、音羽屋さんの芸力で引き込まれておりました。

最後が「扇獅子」。梅玉と雀右衛門で安定感のある舞踊でした。

お供は、家内が Zeiss 4x12、私が Victory 8x32 です。


【本日の演目:昼の部】
一、猿若江戸の初櫓
猿若を勘九郎、出雲の阿国を七之助で、彌十郎の奉行板倉勝重、鴈治郎の福富屋万兵衛など。 

二、大商蛭子島
正木幸左衛門 実は源頼朝を松緑、女房おふじ 実は辰姫を時蔵。地獄谷の清左衛門 実は文覚上人と北条時政の二役(?)を勘九郎、おます 実は政子の前を七之助、清滝を児太郎など。

三、四千両小判梅葉
野州無宿富蔵を菊五郎、女房おさよを時蔵、藤岡藤十郎を梅玉。左團次が牢名主松島奥五郎、團蔵が生馬の眼八で、 松緑が浅草無宿才次郎、菊之助の寺島無宿長太郎など。

四、扇獅子
鳶頭を梅玉、芸者を雀右衛門など。