読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

敵は我に在り-危機管理としての野球論- 野村克也 サンケイ出版

2009-01-28 23:39:31 | 読んだ
何も読むものがなかったので本棚を探したらこの本があったので引っ張り出してきて読んだ。
本屋さんに行くと文庫版で出ているので、それに触発されたのかもしれない。

初版が昭和55年8月で、私のは第28刷:昭和56年11月となっている。
この本のブームが終わった頃をみはかって購入し読んだものと思われる。

この本を読んで野村克也のファンになった。
従って「続・敵は我に在り-危機管理としての人材育成論-」は早めに読んだし、「プロ野球・野村克也の目」も読んでいる。

で、なんだか同じことばかり書いてあるように思われ、その後遠ざかった。
ちなみに、これを経済学では「限界効用逓減の法則」という。

今回、改めて読み直すと、なかなかどうして、今でも十分通用する論理である。
だから楽天でもそれなりの成果を出しているんだと思う。

ただし、この論理を今の野球選手がどこまで実践できるか、ということが問題である。
「人は上を目指すもの」
というのが野村理論の原点にある。
ところがプロ野球の世界とはいえ、そういう人ばかりではない。また、上を目指すにしても、どうもそれぞれの人には限界があるようだ。
従って、野村理論を実践してもそこそこ止まりの人が居るのではないだろうか。

そのあたりをうまく使うのがリーダーだったり、システムとして機能させるのが組織なのではないか。

つまり個人はそれなりの努力をして能力を高め、その努力の成果を生かすことのできる組織と、十分発揮できる機会を与えることのできるリーダーがいて、「常勝」が生まれるのではないか。

そして個人も組織もリーダーも周囲の環境に適していなければならない。

ということだから「常勝」というのはありえないのである。
なぜなら個人も組織もリーダーも「陳腐化」を免れないからである。

力(パワー)野球とスモールベースボールということがいわれているが「柔よく剛を制する」という野村野球が、今年東北楽天ゴールデンイーグルスで花開くことを大いに期待する。

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