読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

フォークの達人 第5回 加川良 NHKBS

2006-08-04 23:40:33 | 観た、聴いた
加川良の歌はよく知らないのである。
というか「教訓」と「下宿屋」しか知らないのである。

それでもなんだか親しみを覚えるのは、吉田拓郎のアルバム「元気です」のなかに「加川良の手紙」という歌があるからだろう。

そういうものだから、今夜はまあ初めてじっくりと加川良を聞いたのである。
(残念ながら「下宿屋」は歌わなかった)

一時は吉田拓郎の最大のライバルではないか、とまで言われていたような気がする。しかし、ゼンゼン違う道を歩いてきたようなきがする。

加川良の歌を聞きながら思った。

普通の人にやさしく歌いかける人や、反戦歌など社会的メッセージをこめて歌う人がメジャーになれないのは、何故なんだろう?

それは「普遍性」ということなんではないだろうか?

つまり、普遍的な気持ちや心を歌ったものほど普遍性は高くなく、実は「俺はこう思う」みたいな歌のほうが普遍性が高いのではないか、ということをふと思ったのである。

拓郎は「聴いてください」なんていわず「これが俺の歌だ、聴いてみろ!」というカンジであったが、売れた。

いわゆるフォークソングという歌を歌い続けている人は、大きく売れはしなかったが、どこかで人の心をつかんでいて、それはそれでいいと思う。
メジャーになることだけが、いい、ということではないはずである。

番組の中で加川良が言っていた。
「(有山じゅんじに)加川さんは人に好かれよう好かれようとして歌っていませんか?ここらで嫌われ者になってみませんか?といわれた」
含蓄のある言葉である。

加川良、よかったです。
コメント
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