読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか?山田真哉 光文社新書

2006-03-17 23:49:47 | 読んだ
表の帯には
「ミリオンセラー100万部」「数字が大嫌い!!あなたのための本です」
裏には
「会計学の本が初のミリオンセラー!」
とある。

会計学をわかりやすく解説しているのが本書の特徴。
わかりやすくというのは「たとえ」がわかりやすいということである。

著者は「女子大生会計士の事件簿」を書いている。従って私にはなじみの作家である。作家としたが本職は「公認会計士」である。

私は自慢ではないが(といっているときには自慢である)会計学についてはまあまあの知識を有している。しかし、それを「わかりやすく説明せよ」といわれると難しい。

会計学を知っていてなおかつ素人の考えていることをわかっていないと、わかりやすい解説はできない。
会計学の専門家は、会計学を良く知っているが素人のことがよくわからない。

これまでの会計学の本の対象は素人ではなかった。しかし、会計学の本を買うのは素人である。会計に直接携わっている人も、実務をこなしていても理論というのは良く知らないのである。
だから、この本が売れたのではないだろうか?

会計に興味のない人にも面白く読めると思うが、興味のある人にはなお一層面白く読めると思う。
また、会計に携わっている人には「そうか!」とか「なるほど」というようなところが数多くあると思う。
ただし、この本を読んで会計学を修めようなどとは思わないほうがいい。
コメント
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