チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 443

2021年08月04日 10時33分05秒 | 日記
連日30度を超すとさすがに暑い
「きものって暑いでしょう?」という質問をよく受ける
「着てしまえば案外涼しいですよ」
それはなぜか
8つの通気口が着物にはありそこから風が自由に入る出る。風が行き来するのだ。身八口から背中を抜けて通る風の心地よさは格別。うっとりするくらい気持ちがい。

近年冷房が各家庭に完備し、熱風は外に出る。しかも道路も舗装されている。そういう中での熱風には、裸であっても耐えられない。砂漠に住む人たちが全身布で身を包んでいるが、其れと同じように、日本の人工的な熱気にも、全身を包む着物が最適だ

特に高温多湿の日本の夏には、「麻」という優れた布がある。体にくっつかず、通風性があってきていて気持ちがいい。今衣類に使われているのは「苧麻」の糸が多い。大麻はさらに波動が高く、着ている人を浄化するが、着物で手に入ることはまれ。

外でお人にお会いするときは絽や紗の着物を着てお太鼓結びをしているが、通常はこの季節は麻に細帯だ。細帯は3寸か三寸五分の幅、丈は一丈一尺。片流しか適当な形で楽しんでいる
下着は湯文字に裾除け、胸当てに袖なし襦袢のみ.


そうそう腰紐も抜いて、帯板じめだけになっている

着物はやはり日本人の、健康問題、思想、哲学、芸術、美術、精神、天文学、経済などなどあらゆる人間の暮らしの根本がある衣類と思う
着物を通して日本が見える
その日本は本当に完ぺき。着物が導いてくれる道をみんなで歩きたい
コメント
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