製作したトランス式ACアダプターをネットワーク・ストリーマー(トランスポータ)に使用して好結果が得られたので、調子に乗ってストリーマーとNASの間に使っているスイッチング・ハブ用のACアダプターも作ってみました。
対象のスイッチング・ハブは、以前に紹介したネットギアの『GS305』です。
必要な供給電源は、DC5V、動作時2.15W(430mA)、スタンバイ時0.31W(62mA)、プラグ形状は外径5.5mm内径2.5mmセンタープラス。付属のACアダプターはDC5V/0.7A。
私の用意したトランス式ACアダプターは5V/1A。ジャンクで300円也。
実際に負荷を繋いで測定してみると、無負荷時9.3V、ハブ本体へ接続時6.8Vになります。
前回同様に非安定電源ですね。分解が無理だったので中は確認出来ていませんが、恐らくブリッジ整流と電解コンデンサだけでしょうね。
3端子レギュレータで安定化を図りリニア電源にするには、LDOが必要です。
LDOには前回と同タイプ「LM2940CT」の5V品を使いました。
入力側と出力側の電解コンデンサには、三洋のOSコン(紫色)を使用。入力10uF/25V、出力68uF/20V。
出来上がった物が、こちら。ACアダプター本体に乗せました。
オシロで波形を確認しましたが、リップル無くDC5.04Vで安定しています。
そして、付属のACアダプターと交換して実際の音出しをしてみました。
あれ~? 何だか情報量の少ないモッサリとした音。見通しも良くありません。よく言えば落ち着いた音なんですが、スピード感、キレが有りません。低音の弾みも減少。これは私好みの音ではありません。
ネットワーク・ストリーマーの時は上手く行ったのに、何故??? 何でもアナログ電源にすれば良いって物じゃないかも?やり過ぎ? それとも私のリニア電源の作り方が良くない?
そこで、スイッチング・ハブ『GS305』の中を覗いてました。極めてシンプルです。
見てしまうと、使用ICを調べたり電圧も測定したくなります。悪い癖。
電源電圧生成の構成は、レギュレータ(LDO)「1117」で5V→3.3V、ステップダウンコンバータ 「MP14820S」で5V→1.1V、入力5V系に220uF/25Vの電解コンデンサ、1.1V系にはコイルが入っていました。
3.3V系のLDO「1117」は、リップルを低減する為なのか、使い方に工夫がして有りそうです。
これを見ると、旧モデル「GS105」よりも電気的に良さそうです。GS105(DC12V供給)よりも低い電圧で動作する点もノイズに対し有利になりそうです。
付属のACアダプターの使用を前提に設計されているのでしょうかね。(勝手な考察)
また、分解して判ったのですが、5つ有るLANポートも(1)、(2-3)、(4-5)の様にグループ分けされている感じです。
これを考慮して、ストリーマーとNASが同じブロックに繋がる様にLANの接続を見直しました。
そして、元の付属ACアダプターを繋ぎ、音を出してみると、「良いじゃありませんかぁ~。」
「これですよ、これ!」
それにしてもLANの接続場所ひとつでも音が変わるのですね。これ摩訶不思議です。勉強になりました。
これ、とても2,980円のハブとは思えません。投資効果大ですね。
ネットワーク・オーディオには、スイッチング・ハブは欠かせませんが、何とこれ、今(8/29まで)Amazonのタイムセールで、2,980円→1,980円になっているでは有りませんか。
これはお買い得です。もう一台欲しくなりました。