「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

ホンネとタテマエ

2007-03-07 11:30:00 | メディア・リテラシー
昨日の私の中央区議会選挙出馬宣言と、
くしくも前宮城県知事
浅野史郎氏(59)の東京都知事選挙出馬宣言と、
同じ日になったようです。


さて、
ホンネとタテマエ。
日本社会では、当たり前といいます。

私の尊敬する先生の一人、
目白大学人文学部国際政治学助教授
石井貫太郎先生の
昨日の講義でもその話になりました。

ホンネとタテマエ。
日本だけでなく
どこの世界でも、当たり前。

外交上も重要。

政治の中での、ホンネとタテマエ。

2003年のイラク戦争をした米国
タテマエ:
多量破壊兵器の保有疑惑の
フセイン政権を打倒し
世界を平和にする
ホンネ:石油資源がほしい

小泉首相
タテマエ:
郵政民営化、○か×か
○しか答えようのない問いかけをして、
選挙に圧勝
ホンネ:
自民党の一党独裁体制の構築

太平洋戦争をした米国
タテマエ:
真珠湾攻撃されたから開戦
ホンネ:
ルーズベルトは、ニューディール政策の失敗後、
戦争による経済の建て直しをしたかった


私たちは、タテマエしかみることが
できません。
石井先生は、
政治家が言うところの
“タテマエ”をよく見ること、
タテマエをよく見て、
その裏にある本音を類推することを
強調されました。

そうすることで、
政治家に騙されない
賢明な国民になることが出来ます。

タテマエを見抜くポイントは、
自分が為政者になったつもりで、
タテマエを見ることです。

文責:小坂和輝
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3/7 叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしう

2007-03-07 06:05:14 | 子育て・子育ち
第7回 叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう

子育てをしてゆくうえで、
子どもの善悪の判断を教えることは、
とても大切なことです。
そして、善悪の判断を学ぶことは、
長い時間のかかることです。

どうやって、善悪の判断を教えたらよいのでしょうか。
例えば、誰かを傷つけたり、
わざとものを壊したりした時にはどうしたらよいのでしょうか。

まずは、きっぱりと、
「そんなことになると分かっていたら、
許さなかった」と、子どもにいうべきです。
そして、
なぜ、そんなことになってしまったのかを
考えさせ、自分の行為を恥じさせ、
反省させなくてはなりません。
ときには、同じ失敗を繰り返させないように、
罰を与えることも必要でしょう。
ただし、厳しい罰を与えるよりも、
子どもを支え、励ました方が、
子どもはよく学ぶものです。

ここで、「罰」というのが出てきました。
子育て広場あすなろの木で、
『子どもの癖と心理学』という講座を
伊丹龍義氏にやっていただき、
ブログでも書きましたが、再度、書きますと、
「罰を与えるのは、いいのか?」というと、
実は、「よくない!!」
おもちゃ売り場で(環境)、
ほしいものがあって、ないてぐずる(行動)。
その結果として、怒られるとします。
怒られること(よくない結果)を伴う行動(泣いてぐずる)は、
怒られることで減少すると「心理学の行動分析の立場」では、考えられます。
罰を与えることで、好ましくない子どもの行動を
減少させることができますが、
しかし、その罰を与え続けられた子は、
①攻撃的になりやすい
②毎回、同じように注意できないと、一時的になりやすい
③全体的にいろいろな行動をしなくなる
と言うことだそうです。
危ないこと、社会的にみて避けるべき行動には、
厳しく「ダメ。」と注意することは、当然必要でありますが、
罰は、避けたほうがよいという結論でした。



こどもが、悪いことをした時は、
感情的に叱る前に、
まずは、どうしてそんなことになってしまったのか、
子どもの話をよく聞きましょう。
そして、その後で、どうすべきであったのか、
それを教えるのです。
子どもは自分が悪い子をしたとは、
知らなかったのかもしれないので
それを悪いことだと教えるのが、
親の役目です。

部屋が散らかっている子に、
「よく平気でいられるわね!
まるで豚小屋じゃない。
ほんとに、だらしがないんだから。」
この場合、子どもに「だらしがない」と
言うべきではありません。
問題なのは部屋が散らかっていることであり、
その子自身ではないので、
「こんなに散らかして。もう限界よ」とだけ
行っておけばよいのです。

誰かを傷つけたり、
怒らせてしまった時には、
相手の身になり、
自分のしたことを反省することが
大切です。
相手の身になる、思いやりのある子に
育てるためには、まずは、
親自身が、子どもを思いやらねばなりません。
子どもの話をよく聞き、
子どもの気持ちを分かろうと親が
日頃から努めていれば、
子どもはその親から学ぶのです。

厳しく叱り付けられて、
おどおどし、
罪悪感にさいなまれていては、
前に進むことはできません。

文責:小坂和輝
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