波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

思い付くままに    「結婚式」

2014-06-12 11:03:32 | Weblog
何年振りかで結婚式の招待を受けた。もう今後こんな機会はないだろうからと老体の体調を気にしながら出掛けることにした。五月晴れの快晴に恵まれてさわやかな風に吹かれて心地よい旅をすることができた。新郎は日系三世の日本人であり新婦は姪の娘で私には直接的には縁も薄いのだが、姪の顔を立てることに意義があった。当然司式は教会式かと思いきや神式で、最近では珍しく、私も何十年ぶりにお神酒を口にした。
親戚紹介、記念写真撮影も型どおり終わると披露宴会場へと移動して、華やかな披露宴が始まった。冒頭お決まりのフイルムでの二人の生い立ちの紹介があった後、新郎新婦の入場、その時
会場は一時暗くなり、スポットライトを浴びながら、さながらミュージカルの主演男優と女優にいでたちで音楽に合わせ歌い踊りながらの登場で度肝を抜かされる。二人は臆することなく歌い踊りきると席に着く。スピーチは出身校の学長が長々と二人のエピソードを交えながら、学校の事を延々と語りいつ果てるともなく続いた。ようやく乾杯が終わり、飲み物や食事が始まり
少しくつろぐことが出来た。
二人を祝うはずの友人の祝辞はなく、友人の紹介はそのピアノ演奏の栄誉をたたえた紹介とその演奏で終わり、半分は自己宣伝のような経歴紹介であった。
程なくお色直しの時間となり、二人は退場し会場も和やかな空気に包まれていた。
そして新郎の登場はビールサーバーを背負ったバスタースタイルで各テーブルの招待客への
ビールサービスの大暴れであった。このころになると会場は思い思いのパーテイのショータイムと化して緊張感も何もない状態となる。高齢の私はこの時間を幸いとあらかじめ挨拶も済ませてあったので、静かに退散して帰宅することとした。
従ってその後のことは何もわからないのだが、それはそれで良いのだろうと思う。
しかし結婚式はともかく披露宴の形式も内容も21世紀に入りこれほどの変わったのかと隔世の感を禁じ得ない。
国際的と言うか、近代的と言うのか、現代風と言えるのか、それは分からないが昔のイメージを残していた自分にとってあまりの変わりように正直ついていくことが出来なかった。
それを招待客へのサービスとして、喜んでもらえる演出とするのか、自分たちの自己満足とするかの境界線が不明でもあるが、これも一つのスタイルのだのだろうと言う感想である。
二人を祝福し将来を願うそこに集まった人々へのリスペクトはそこにはあったのだろうかと
いささか心配の思いもあったのだが‥‥‥