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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

神戸市 共産党教育シンポ 議論白熱 教員間いじめ衝撃■変えるには

2019-11-19 16:23:18 | 政治・社会問題について
神戸市 共産党教育シンポ 議論白熱 教員間いじめ衝撃■変えるには

16日に神戸市須磨区で開かれた日本共産党神戸市議団主催の教育シンポジウムは、東須磨小学校の教員いじめ暴力問題を中心に、フロア発言も相次ぎ、熱心に議論しました。党文教委員会責任者の藤森毅氏が基調報告し、パネリストは小3と中1の子を持つ同市の尻池直美さん、元市立小学校教員の桑原敦文氏、味口俊之共産党市議。同区選出の山本純二市議が司会を務めました。

今回の問題をめぐり真剣な議論が交わされました。尻池さんは「衝撃を受けた。いじめはダメだよと教える立場なのに。親としては不安」と発言。桑原氏は「残念ながら、現場は教員間のいじめやパワハラはあるという話が多い。日常のストレスから生まれると思う」と述べ、①成績主義で教員が追いつめられている②長時間労働③人権感覚が希薄な市教委と管理職の問題―を指摘しました。
フロアから「今回のことはもはや犯罪。教員免許を取り上げるべきだ」(男性)などの発言が続きました。
味口市議は、同校の保護者会で市教委の担当者が「これ以上知りたければ情報開示請求を」と言うなど、隠ぺい体質が保護者の強い不信を招いていると告発。市教委幹部と校長が証拠のメモを隠ぺいした垂水区の女子中学生いじめ自死事件の教訓を無視していると厳しく批判しました。



発言する(右から)味口、桑原、池尻、藤森の各氏=11月16日、神戸市須磨区

子どもにも
議論は発展し、子どもへの体罰、パワハラが横行していることに批判が相次ぎました。
味口市議は、同校で加害教員による子どもへの体罰などがあり、他校でも多くの事例があることを報告。小3の子を持つ女性は、教員の威圧的な言動で、授業参観に行くたびに教室が恐怖で静かになっていく様子を発言。「学習が遅い子には、目の前に指を突き付けながら『お前なんて、いらんねん』とまで言った」と語りました。
どうすれば変わるか―。「事件が起きた後、教育が改善された例は」との参加者の問いに、藤森氏は「多くの地域で、親や住民が教育を考える集まりができ、教育を変える力になっている」として、問題行動をしたと見なした生徒を警察に引き渡すことまで行った広島県福山市の「ゼロトレランス」が地元の運動と国会質問とによって撤廃された例などを紹介しました。

声上げよう
桑原氏は「悪い先生ばかりではない。教員は子どもと保護者、同僚に育てられるものです。手をつないでほしい」と述べ、味口市議は「子どもの権利条約を現場に生かすことが大事」との教育長答弁を引き出したことも示し、「市教委に、おかしいことはおかしいと声を上げてください」と呼びかけ。尻池さんも「保護者が我慢せず、自由に語り合うことが大事だと思う」と述べました。
フロアからも「語り合い、学校や教育委員会に声を上げよう」などの発言が続きました。

パワハラない学校に
日本共産党文教委員会 藤森毅責任者の基調報告(要旨)
今回の事件は、長期にわたる暴力・暴言・強要などで人格を破壊し、自殺寸前まで追い詰める、極めて悪質なパワハラであるとともに、パワハラから職員を守る法的責任を負う管理職や教育委員会が逆に促進、容認してしまった深刻さがあります。
教員間のパワハラは神戸市だけでなく全国的に深刻化しています。その背景には、異常な長時間労働に加え、職員会議の形骸化、人事評価、学カテスト体制など国が「競争と管理」を強めた結果、教員の世界が、本音や失敗が語れない競争的な上意下達の社会になっていることがあります。上からの命令を疑問なく実行する「即戦力」が求められ、自分の意見を言う先生が、職員室や子どもの前で非難されることもあります。
同時に、子どもへのパワハラと表裏一体です。先生の間でパワハラが広がる中、子どもだけが大事にされることはあり得ません。体罰、ブラック校則、学校スタンダードなどで子どもの人権や個性が抑圧されていることは、個人の尊厳や多様性の時代に逆行しすぎています。
いっさいのパワハラがない学校をつくりましょう。「綱紀粛正」的な対応では現場が萎縮するだけです。何より子どもとの関係で、「体罰は論外だし、『指導』を通すために、脅かしたり、恥ずかしい思いをさせたり、罰を与えたりしない」というような、パワハラを許さない基本的な姿勢を広げていくことが大切です。そのために教員、保護者・住民が、評価を気にせず自由に語り合える場が大事だと思います。日本共産党は、パワハラを生み続ける教育政策をやめさせ、子どもの権利を大切にする教育に変えるため全力をあげます。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年11月18日付掲載


背景には、教員の長時間労働や教育現場への競争原理の導入があると思います。教員増員などで根本的に解決を図る前にも、教員、保護者などが自由に語り合える場をつくることで改善できる。教員間でも、子どもにむけてもパワハラは論外です。
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