きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

銀河系中心が輝く日 ガス雲のみ込む 変化とらえる毎日観測へ

2012-09-29 22:51:57 | 科学だいすき
銀河系中心が輝く日 ガス雲のみ込む 変化とらえる毎日観測へ

太陽系が属している天の川銀河(銀河系)の中心が突如“明るく”輝き出すかもしれない。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の坪井昌人教授らのグループは、その一部始終を見とどけようと銀河系中心の毎日観測計画を進めています。(松沼環)

多くの銀河の中心には、太陽の100万~1億倍を超える質量の巨大ブラックホールが潜んでいると考えられています。銀河系中心にも、いて座A*(エースター)と呼ばれる明るくてコンパクトな電波源があり、太陽の約400万倍の質量のブラックホールだと考えられています。



銀河系中心(図の中心部)に潜むブラックホールの近くを通過したガス雲のシミュレーション。2021年の様子。赤く描かれた弧がガス雲の軌道。青が、いて座A*を周回する恒星の軌道(ESO/MPE/Marc Schartmann)

初のチャンス
昨年12月、銀河系中心を長年、近赤外線で観測し続けてきたヨーロッパの研究チームが、いて座A*に雲状の天体が近づきつつあると発表しました。彼らは、これは地球約3個分の質量を持つガス雲で、来年5月には、いて座A*から約400億キロメートルの距離に最接近すると指摘しました。ガス雲は、04年には秒速1200キロメートルでしたが、現在秒速2000キロメートルを超えています。
このガス雲の一部がブラックホールに飲み込まれるとき電磁波を放射、高エネルギーのX線や電波などさまざまな波長で明るく輝くと予想されます。
坪井さんは「電波観測が始まってから、われわれが初めて遭遇するチャンスです。ガスが落ち込むときに何が起こるのか詳しく調べるには、最初に明るくなりはじめたところを多くの波長で観測することが重要。それには、変化を捉えて警報を出す必要があります」と語ります。
坪井さんらは、変化を見逃さないために毎日観測を計画。天候に左右されず、銀河系中心付近の電離ガスに邪魔されないなどの理由から22ギガヘルツ(波長約13ミリ)の電波で、国内4台の望遠鏡を干渉させて観測します。



観測に参加する4カ所の電波望遠鏡。
左上から時計周りに、岐阜大学の11メートル鏡(岐阜市)、国立天文台/茨城大学の高萩32メートル鏡(茨城県高萩市)、宇宙航空研究開発機構の臼田10メートル鏡(長野県佐久市)、国土地理院/筑波大学のつくば32メートル鏡(茨城県つくば市)=坪井昌人さん提供


予測さまざま
銀河中心の巨大ブラックホールに落ち込むガスは、回転しながらいったん円盤状になり、ブラックホールを周回しながら速度をまし最後には光も逃れられない領域に引きずり込まれていきます。
この円盤状のガスを降着円盤と呼びます。活動銀河核と呼ばれる極めて明るい銀河の中心では、多量のガスが降着円盤から巨大ブラックホールへ供給されていると考えられています。銀河の直径をはるかに超えるような長大なジェットが観測されることもありますが、詳しい発生機構は分かっていません。
一方、いて座A*は活動銀河核と比べると大変に暗く不活発です。いて座A*の降着円盤は、質量は地球1個分程度と推定されていますが、大きさは分かっていません。坪井さんは「いて座A*の降着円盤がガス雲の軌道近くまで広がっていれば、ガスの衝突で降着円盤が明るく輝くと考えられます。はるかに小さければ、それほど明るくならないと考えられます」と説明します。
いて座A*は、活動銀河核でない銀河と比べても、その明るさは1000分の1程度と言われていますが、原因は分かっていません。
坪井さんは「今回どれだけ明るくなるか、2~100万倍と予測はさまざまです。ジェットを出すと予測する人もいます。それだけ分かっていないことが多いのです。いずれにしてもこれまでにない情報を得られるでしょう」と期待を表しました。
ブラックホールの重力の影響で、ガス雲はすでに引き伸ばされ始めているとみられます。坪井さんらは、この冬からの観測をめざして準備を進めています。

【銀河系中心】
天の川が最も太くなるいて座の方向。太陽系からの距離は約3万光年です。可視光では、手前にある暗黒星雲(星間物質)によって光がさえぎられ1兆分の1程度に減光するため、中心部を見通すことはできません。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年9月24日付掲載



巨大ブラックホール 高速ジェットを観測 国際研究グループ

銀河中心の超巨大ブラックホールから噴出するジェットの根元の大きさを、日本の国立天文台も参加する国際研究グループがつきとめ、27日付の米科学誌『サイエンス』電子版に発表しました。
多くの銀河の中心には超巨大ブラックホールがあり、その中には高速のジェットを噴出しているものもあります。しかし、ジェットがブラックホールの近くからどのように放出されているのか、わかっていませんでした。



M87中心にあるブラックホールから噴き出すジェットの模式図
(c)Avery E.Broderick(University of Waterloo/Perimeter Institute)


研究グループは、米国のカリフォルニア州、アリゾナ州、ハワイ州の三つの電波望遠鏡を使い、おとめ座の方角、5900万光年の距離にある、全天で2番目に大きい超巨大ブラックホールを持つ楕円(だえん)銀河、M87の中心部を高い精度で観測しました。
その結果、M87のブラックホールから噴出するジェットの検出に成功。
ジェットの根元の大きさはブラックホールの半径(約180億キロメートル)の5・5倍と分かりました。
理論的には、ブラックホールが回転していない場合はジェットの大きさはブラックホール半径の7倍程度と考えられ、回転している場合はもっと細くなると考えられています。今回の結果はM87の中心にあるブラックホールが回転していることを示しているといいます。
研究グループの本間希樹(まれき)国立天文台島准教授は、「銀河中心の巨大ブラックホール近傍の様子をこれほどの精度で観測できたのは初めてのこと」と話しています。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年9月28日付掲載



連続して宇宙の話題です。銀河系の中心は巨大なブラックホールがあるって言われ来ました。「いずれ太陽系もブラックホールに飲み込まれてしまうのでは」との恐怖にかられますが、太陽系はわが銀河系の端の方なのでその心配はないようです。
そのブラックホールに関しては、平安時代のかに星雲の超新星爆発とまではいかないでしょうが、ブラックホールがらみで明るくなるってのは興味津々ですね。

銀河中心が目に見えて明るくなる前に、ジェットの噴出をとらえているニュースもすごいですね。
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ドイツは日本から学んだ 環境政策と経済成長の両立

2012-09-28 20:50:30 | 原子力発電・放射能汚染・自然エネルギー
ドイツは日本から学んだ 環境政策と経済成長の両立
ワイトナー博士が語ったこと

日本の自動車は、1970年代の排ガス規制で世界最高レベルの性能となり、国際的な地歩を築きました。この経験はドイツに伝わり、先進的な温暖化対策の基本理念となりました。
1980年代後半、西ドイツ政府のシンクタンク、ベルリン社会科学研究センターのヘルムート・ワイトナー博士が政府の委託で研究し、日本の公害対策から学ぶよう提言したのです。




ヘルムート・ワイトナー博士(ベルリン社会科学研究センター)=田代忠利氏撮影

技術革新を生み新しい市場築く
2008年6月、ドイツの温暖化対策を紹介したNHKの番組「低炭素社会に踏み出せるか」で、博士は「企業は規制によって短期的には苦しむことがあっても、長期的には技術革新を生み出し、世界に新しい市場を築きます。つまり先進的な環境政策と経済成長は両立できるのです。そのことを私たちドイツは日本から学びとったのです」と語りました。
私は2011年10月ドイツに出張したさい、ワイトナー博士から話を聞きました。博士は私に会うなり、「デモには潜在的な力があります。ドイツでは保守の政治家まで原発撤退に動かしました。日本も人々を街頭に動員すべきです」と熱弁をふるいました。
提言の内容は、加害企業の立証責任制、環境情報の透明化、公害防止協定、そして環境技術でした。1970年代後半から80年代前半は「毎日のように日本の新技術が伝わり、『われわれにはつくれない』といっていました。その後も日本の技術が世界市場をリードすると思い、ドイツは急いだのですが、今やドイツが良くなり、日本は遅れています」と博士は指摘しました。

げんこつと握手 着想の背景には
ワイトナー博士は大企業にたいする戦略を「げんこつと握手」と名づけています。闘争や強制とともに、協力も必要というものです。
「大企業の技術者が積極的な姿勢で働けないといけません。企業には、省エネ冷蔵庫をつくれと抗議しつつ、つくれば買うからと説くのです。国が厳しく規制し、消費者が新製品を買えば、環境にも経済にも有利です。規制による市場創造です。資本家はグリーンだろうがブラックだろうが儲かればよいのです。そして環境で儲かると知りました。環境産業というイメージで輸出できます」。
ワイトナー博士はその後、この戦略の着想には「日本の経験も影響しました」とメールで伝えてきました。博士は日本で都留重人、柴田徳衛、宮本憲一氏らのもとで研究しました。
1985年にはドイツで、『われわれにとってのモデル:日本の環境政策の成果』を都留氏と共編で出版しました。同書で柴田氏は、1970年代半ば、東京、大阪など7大都市の調査団(団長は柴田氏)が、低公害車は技術的に可能だとメーカーにつきつけて、排ガス規制を実現させた経緯を紹介しています。「げんこつと握手」戦略の先駆けです。
博士は同書で、「日本の例から学ぶべきは、環境政策上の前進は何よりも、市民グループや環境政策にかかわる自治体の政治家が、環境の汚染者、彼らの政治的ロビイストそして行政にたえず圧力をかけるときにのみ達成され、確保されるということだ」と結論づけています。たたかいを重視する姿勢は一貫しています。
日本の公害反対運動、革新自治体の成果が、進歩的な研究者を通じてドイツに伝わり、政策理念となったのはうれしいことです。そして適切な規制が健全な経済発展を促進することを世界に実証したのです。
(日本共産党国際委員会 田代忠利)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年9月24日付掲載



僕が今回紹介されたNHKの番組を見ての感想をブログに書いたものを紹介します。NHKスペシャル 「低炭素社会に踏み出せるか」への反響

ワイトナー博士の「げんこつを握手」って手法には感心します。企業は環境に優しい製品をつくり、消費者は環境にやさしい製品を買う。そうして、環境にやさしい社会に向けてのプラス思考のスパイラルです。
資本主義の枠組みの中でも、政府が厳しい規制をかけることによって、低炭素社会にすることは可能なんですね。

ワイトナー博士が「資本家はグリーンだろうがブラックだろうが儲かればよいのです」と言っているところを見ると、もちろん彼は社会主義者でも共産主義者でもありません。
その彼が到達した結論は、「政府による厳しい規制」です。共産党の政策とも共鳴するところがありますね。
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米国従属経済 金融⑦ 郵貯・簡保 目の敵に

2012-09-27 18:50:25 | 経済・産業・中小企業対策など
米国従属経済 金融⑦ 郵貯・簡保 目の敵に

米国の保険業界と政府は1990年代から日本の保険市場を狙い、開放に向けた圧力を強めてきました。日米両政府は1993年以降、毎年「年次改革要望書」を交換するようになります。交換といっても米国が自国大企業の要求を日本に突きつけて実行を迫る一方的なものでした。

毎年の要望書
米国は毎回の要望書で金融・保険分野について圧力をかけました。狙ったのは預金残高と保有契約額を合わせて400兆円(95年度末)にのぼった郵便貯金と簡易保険です。99年の対日要望書で米政府は簡易保険について「削減または廃止すべきかどうか検討することを強く求める」と―迫りました。在日米国商工会 議所も日本政府に繰り返し意見書を提出し、簡保や共済が外国の保険会社と同じ競争条件になるよう日本政府に規制を求めました。
2001年、郵政民営化を掲げる小泉内閣が誕生したことを米国は大歓迎しました。03年の対日要望書で米政府は小泉内閣の実行ぶりを賞賛しました。
郵政民営化は米国と密接な連絡をとりながら行われました。政府の郵政民営化準備室と米国政府・民間関係者が04年4月以降、18回も会合をもっていたことが日本共産党の大門実紀史参院議員の国会質問で判明しました。うち5回は米国生命保険協会との会合でした。在日米大使館が日本の「重要人物」と毎週1回、会合を行っていることもわかりました。郵政民営化法は米国のこうした圧力のもとで05年に国会で可決・成立しました。



民営化され、それぞれの看板を掲げるゆうちょ銀行と郵便局=東京都内

TPP参加も
米国はその後も繰り返し日本の保険市場を狙って圧力をかけ続けています。環太平洋連携協定(TPP)交渉への日本の参加に関する米政府の意見公募でも米国生命保険協会は「2010年度、日本で米国生命保険業界の保険料収入は490億ドル(約3兆8000億円)であり、世界で最も重要な市場の一つだ」と強調しました。
現在では日本の生命保険協会会員43社中17社が外資系です(12年6月1日時点)。また、日本損害保険協会に加盟する日本の損保26社に対し、外国損害保険協会に加盟する外国損保は準会員含めて25社に達しています。
米国政府と米保険業界は、日本の簡保と共済が保険市場での競争をゆがめているとし、「簡保や共済に関する政策、法律、慣行を撤廃または修正すること」を要求しています。
簡保、共済と保険会社が同等の競争条件になるまで、簡保が新しい商品を発売しないことを求めているほか、外国生命保険会社の日本市場参入条件に関して「TPP交渉国との事前協議」を要求しています。
TPP交渉参加をめぐって日米両政府が行っている事前協議で保険に関する要求は自動車、牛肉分野と並ぶ米国の要求の一つです。
郵貯、簡保は国民の暮らしを支える公的貯蓄、公的保険です。共済は特定の組織で会員がお金を出し合って経済的危険に備える非営利の助け合いです。日本政府はそれをTPP参加で米国企業の金もうけの場として提供しようとしています。
(おわり)(この項は山田俊英が担当しました)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年9月26日付掲載



当初はバラ色の様にもてはやされた郵政民営化ですが、利用者にとってはマイナス面の方が大きいですね。文書を送るときによく使っていた安価な「配達記録」がなくなって「簡易書留」に統一されました。国債を購入する時には、諸外国の国債など長々とセールスを聞かされるようになりました。郵便振替用紙での振込手数料も値上げになっています。
障害者向けの貯金の「マル優」も民間銀行で350万円まで、郵便局で350万円まで利子に課税されなかったのですが、民営化で一本になったことで、合わせて350万円以上に課税されることになりました。もとより民営化時点に預けている預金は対象外で、満期が来て預け替える時の預金が対象になります。

レターパックに300円のが出来たり、インターネットでの振込は月に5件まで手数料が無料になったり、サービスの充実はありますが・・・。
政府は「ユニバーサルサービス」を維持すると言っていますが、儲かることには進出するが、儲からないことは撤退するという、民間企業の論理が貫かれるようになってしまいました。

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米国従属経済 金融⑥ 外資 日本を食い物に

2012-09-26 17:49:06 | 経済・産業・中小企業対策など
米国従属経済 金融⑥ 外資 日本を食い物に

「金融ビッグバン」や米国の圧力で進められた規制緩和に伴い、米国資本などによる日本企業の合併・買収(M&A)が相次ぎました。
M&A支援会社レコフによると、外国企業による日本企業の合併・買収は1997年の51件から急増し、2000年には175件、04年には207件になりました。米国大企業による投資は、日本の経済活動を活性化させるどころか、国民の財産を食い物にしました。



今は空きビルになっている旧長銀本店(新生銀行ビル)=東京都千代田区

長銀の買収劇
その最たるものが、リップルウッドなど米系投資ファンドによる旧日本長期信用銀行(現・新生銀行)の買収です。長銀は98年に破綻し、国有化されました。
つぎ込まれた公的資金は8兆円。しかし、2000年に米系ファンドにわずか10億円で売り渡されました。
公的資金の財源は国民の税金です。
しかも、国は譲渡契約にさまざまな特典をつけました。その一つが「瑕疵(かし)担保特約」。新生銀行が引き継いだ債権が譲渡から3年以内に2割以上減価したら、預金保険機構(国の代理)が譲渡時の価格で買い戻します。国民の税金で損を穴埋めする特約です。
国民に巨額の負担を押し付けながら、新生銀行は発足後、貸出金を大幅に減らしました。
ファンド側は04年2月に新生銀行を再上場させ、約2500億円の売却益を得ました。しかし、日本国内に拠点のない外国ファンドの株売却益は、日本で課税されないという税法上の抜け穴があり、1円の税金も課されませんでした。
ファンド側は残りの株も翌年、売り抜けました。破綻した銀行を安く買い取り、もうけるだけもうけて売り払うという典型的な“ハゲタカファンド”の手口です。



外国法人の株式保有比率(%、株数ベース)

意向常に反映
当時、米国の主要な対日要求の一つが不良債権処理でした。01年6月、小泉純一郎首相就任後、初の日米首脳会談で小泉氏は、「不良債権問題は米国の意見も聞いて成功させたい。米国の意見は外圧とは考えない」と誓いました。米金融機関による「不良債権ビジネス」を拡大したい米国政府。それを唯々諾々と受け入れる日本政府。従属的な関係がここにも表れています。
ブッシュ・小泉両政権は、恒常的な協議である日米投資イニシアチブを立ち上げ、米国金融機関の意向が常に反映される仕組みをつくりました。
東京証券取引所によると、日本で発行される株式の22・8%(11年)を外国法人が保有しています。外資が増えるに従って、日本政府は多くの分野で外資に都合よく国内制度を変えています。
1989年、40%だった法人税(国税)率はしだいに引き下げられ、99年には30%になりました。99年には労働者派遣が原則自由化され、雇用の非正規化が進みました。いずれも日本の財界の要求であるとともに、米国の大企業が求めていたことでした。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年9月25日付掲載



外資がすべて悪いとはいいませんが、日本の金融機関を儲けの手段につかい日本経済を混乱させるのはかないませんね。
日本に入って経済活動するなら、すくなくとも日本のルールに従って欲しいですね。
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米国従属経済 金融⑤ 超低金利で利子奪う

2012-09-25 22:01:30 | 経済・産業・中小企業対策など
米国従属経済 金融⑤ 超低金利で利子奪う

経常収支が赤字の米国は、日本や欧州など黒字国から資本を大量に流入させるため、1980年代以降、資本の自由化、金融の自由化を押し付けました。
同時に、プラザ合意以後、日本に対して米国と金利の差をつけさせ、日本政府、日銀はそれに従って超低金利政策をとりました。

米国と金利差
米国の金利を日本より常に高く保つことで、日本の資金が高金利での運用を求めて米国に流入し、米国債や株式を買うことになります。日本の長期金利は常に米国より2%程度低く設定され、米国が金利を引き下げるときは、それに合わせて日本も金利を引き下げるという従属的な金融政策が定着しました。
99年には日銀が「ゼロ金利政策」を実施します。銀行同士が資金を貸し借りする短期金利(無担保コール翌日物)の誘導目標を実質0%にしました。90年代の超低金利政策は国民の預金から利子を奪いました。その額は当時、経済企画庁の推計で30兆円にのぼりました。
日銀は2000年8月にはゼロ金利政策を解除しますが、政府の圧力を受けて緩和策に戻ります。01年3月には米国が求めていた「量的緩和」政策に踏み切りました。各銀行が日銀に保有する当座預金残高を調整することで市場に出回る資金量を増やす政策です。



東京都中央区の日銀本店

「ビッグバン」
米国は、日本の1200兆円の個人金融資産を狙い、金融自由化を迫りました。
米国の要求を受けて橋本内閣は97年、「日本版金融&ビッグバン」を打ち出しました。「2001年までに東京市場をニューヨーク、ロンドンと並ぶ国際金融市場にする」との触れ込みで、金融市場の規制を大幅に緩和、撤廃して競争を激化させました。
銀行、証券、保険が金融持ち株会社などを通じて、互いに他の分野に参入できるよう業界の垣根を一気に下げました。銀行による投資信託や保険の販売、子会社を通じた自由な証券業務も認められました。
リスクのある金融商品が銀行の窓口で売られることになり、元本割れなどの被害が続出しました。
金融ビッグバンの先駆けといわれたのが、98年4月に施行された新外為法(外国為替および外国貿易法)です。外国との資本取引の事前の許可・届け出制や、大蔵大臣の認可を受けた金融機関しか外為取引ができない制度を廃止し、当局による外為取引の管理・規制を撤廃しました。
金融ビッグバンによって大銀行の市場支配がさらに強まりました。金融持ち株会社の設立が可能になったことで、銀行は99年ごろから一気に再編に走りました。70~80年代は「都銀13行」「大手20行」と呼ばれましたが、2000年代半ばには現在の三大銀行グループの体制になりました。
中小金融機関はこれまで以上に淘汰(とうた)されました。各行は競争の激化にともなってコスト削減を強めました。人員や支店が減らされ、一般利用者に対するサービスが低下しました。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年9月22日付掲載


今からは考えられませんが、1990~1994年ごろは定期預金の金利が6~7%もありました。1991年ごろ郵便局で200万円の定額預金をしたのですが、満期の時受け取った金利がなんと約120万円! \(◎o◎)/!
元本の200万円と金利の100万円はそのまま定額預金に。残りの20万円でノートパソコンを買ったり、いろいろ使いました。

今では、金利はスズメの涙にもなりません。貸し出しの金利は今では一時期よりは下がったとはいえ、高金利を維持しています。
金融機関の儲けはかつては金利でと言われていましたが、今では投資です。株や国債(それも外国の・・・)で儲けます。そのくせ、金利でもかつてより多くの利益を得ているのですねえ・・・
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