きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

M9級発生確率30% 東通原発 敷地内に活断層

2011-11-30 20:53:14 | 原子力発電・放射能汚染・自然エネルギー
M9級発生確率30% 東通原発 敷地内に活断層



 青森県・下北半島に位置する東通(ひがしどおり)原発(東通村)。東北電力が1号機の営業運転を2005年に開始しました。東京電力も1号機の建設工事を今年1月に始め、両電力はそれぞれ2号機の建設を計画中です。東北電1号機は2月から定期検査で停止中ですが、7月にはストレステスト(耐性試験)を実施し、再稼働の準備を進めてきました。しかし今月、津波や活断層の評価をめぐって政府から再検討の指示が出されるなど、再稼働の前提が揺らいでいます。


東北電力東通原発1号機

 東日本大震災で東通原発は“あわや”の事態に見舞われました。3月11日の本震で、外部からの電源供給が全3回線とも停止。非常用ディーゼル発電に頼る外部電源喪失が9時間余り続きました。4月7日の余震でも外部電源を喪失。その後、ポンプの故障で非常用ディーゼル発電が停止しました。外部電源が回復した後だったため大事に至りませんでしたが、福島第1原発で起きた全交流電源喪失の一歩手前でした。
 東北地方の太平洋側では、日本列島の下に太平洋プレート(岩板)が沈み込むのにともなってひずみが蓄積・解放されることで繰り返し巨大地震が発生しています。3月11日のマグニチュード(M)9・0の東北地方太平洋沖地震は、南北500キロメートル、東西200キロメートルにわたる巨大な領域が動いて起こりました。東通原発は、震源域の北側に連なる三陸沖北部領域に面した位置に立地しています。
 三陸沖北部~房総沖の海溝寄り領域では、今回の震源域の北側と南側の領域で、ひずみがほとんど解放されていない所があるとみられ、政府の地震調査研究推進本部は、M9級の地震が今後30年以内に発生する確率を約30%と推定しています。



東北電力が想定している活断層(赤色)=①敷地東方沖断層②恵山沖断層③出戸西方断層④上原子断層⑤折爪断層⑥横浜断層。東北電力は活動性を否定しているが東日本大震災後に再検討の対象とされた断層など(ピンク色)=⑦下北断層⑧御宿山北方断層⑨恐山東山麓のリニアメント⑩月山東方断層⑪野辺地~七戸西方断層⑫一切山東方断層および老部川右岸のリニアメント⑬小田野沢西方のリニアメント⑭大陸棚外縁断層、他のリニアメント。変動地形学の専門家が存在を指摘する活断層=⑮六ケ所断層(政府・電力会社の資料などをもとに作成)

巨大津波の懸念
 今回、三陸地方では津波が陸地をはい上がって最大で40メートルを超える高さまで到達したと報告されています。今回の北側領域で同様の地震が発生すれば、下北半島に巨大津波が襲来することが懸念されます。
 東北電の原子炉建屋の敷地高さは13メートル。設計時には津波の想定高さを6・5メートル程度としていました。その後、土木学会の計算手法にもとづいて試算し直したところ津波の最高水位は8・8メートルとなり、余裕は設計時より小さくなっています。
 一方、北側に隣接する東電の敷地の標高は10メートル。想定した津波の高さは7・5メートルで、敷地南側から津波が遡上(そじょう)し標高11・2メートルに達する可能性があると評価。それにもかかわらず、東電は標高12メートルの防潮堤の設置で大丈夫だとしています。
 福島第1原発事故は、電力会社と国が想定してきた地震・津波が過小評価だった問題を浮き彫りにしました。政府は今月、東北電に東通原発の想定津波の再検討を指示。東北電は、十勝沖地震、明治三陸津波だけでなく、これまで想定しなかった十勝沖・根室沖の連動による津波や17世紀に発生した釧路沖の巨大津波を考慮に入れ、これらが連動する場合のM9級の地震による影響を評価し来月報告することになっています。





見逃し明らかに
 東通原発の敷地内や周辺の活断層の評価をめぐっても、重大な問題が浮上しています。
 渡辺満久・東洋大学教授ら変動地形学の専門家チームは、敷地内に多数の活断層が存在することが確実だとする分析結果を発表。地層が3メートル以上ずれている典型的な活断層の特徴を示す断層があるのに、両電力が活断層と認めてこなかったことや国がその解釈を追認してきたことを批判しています。原子炉直近の活断層が動けば、地震の揺れや地盤がずれることによって、機器が破損したり配管が破断することなどが心配されます。
 敷地周辺はどうか。『新編日本の活断層』(東京大学出版会)で活断層とされている、沖合の巨大な「大陸棚外縁断層」や原子炉から数キロメートルの「横浜断層」について、両電力は活断層ではないとしてきました。
 横浜断層については08年になって、両電力は追加の地質調査を実施。その結果、長さ15・4キロメートルでM6・8の地震を起こす可能性を認め、活断層を見逃していたことが明らかになりました。周辺には、両電力が活断層と認めていない断層やリニアメント(崖や急斜面が線状に配列している地形)が多数存在していますが、それらも検証が必要です。
 大陸棚外縁断層は長さ約84キロメートル。その南側には、専門家が存在を指摘する活断層「六ケ所断層」があります。これらがつながって約100キロメートルの長さとなり、M8級の地震が発生する可能性も指摘されています。これに関して、両電力は、音波探査の結果から大陸棚外縁断層は活断層ではないとして、耐震安全上考慮していません。
 しかし、東通原発の敷地内の活断層は、大陸棚外縁断層が活動する際に連動して動く可能性もあるのです。沖合を震源とするM8級の揺れと、敷地内で数メートルの地盤のずれをもたらす断層活動が同時に発生し、原子炉に深刻な被害を与えることが心配されます。


【東北電力東通原発1号機での主な事故・故障】
△原子炉のブレーキにあたる制御棒の位置検出スイッチの動作不良(2005年の試運転時)
△事故や異常事態の収束に重要な役割を果たす「主蒸気隔離弁」が、異物の混入で動作不能に(同05年)
△変圧器火災事故(07年)
△原子炉給水ポンプの配管から水漏れ(07年)
△原子炉を冷却するための「残留熱除去系」の給水系統からの水漏れ(09年)


(中村秀生)(随時掲載)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年11月28日付掲載


今回、地震と津波によって壊滅的な被害を受けた三陸沖北部~房総沖で、さらにM9級の地震が今後30年以内に30%の確率で発生する予測があるといいます。
まだまだ、復興道遠しの状態の中でそんなショッキングな予測が発表されると、復興への気持ちもなえそうです。

でも、大事なのはそれへの対応だと思います。
復興の気持ちを逆なでするように、その地域に含まれている今回の記事の東通原発、それに女川原発や福島第2原発などでも再稼働が狙われています。
福島第1原発事故の収束、原因究明も行われていない中、再稼働は絶対に許せません。
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旧地名で液状化予測へ 「耕地」=水田 「土腐」=沼田

2011-11-28 20:38:10 | いろんな取組み
旧地名で液状化予測へ 「耕地」=水田 「土腐」=沼田
    横浜の市民団体


「名は体を表す」ということわざがありますが、土地の名前についても例外ではありません。横浜市の港北区では、同区の旧地名を研究する市民団体が、積み上げた知識を生かし、液状化発生地点の予測に役立てようとしています。首都圏総局・島崎桂記者



6年かけ調査
 港北区を細かく色分けした大きな地図には、「裏土腐(うらどぶ)」や「居家操(いやぐり)」など見慣れない地名が並び、自然や史跡の写真も見る人を楽しませます。
 現代の地図に旧地名を配したこのユニークな地図は「港北歴史地名ガイドマップ」です。作成したのは市民団体「港北地名を調べる会」で、現在は「港北地名と文化の会」(渡辺忠治代表)として活動しています。
 「調べる会」の6人は、知人などから入手した約50~120年前の古地図をもとに、同区の古い住民からの聞き取りなどで旧地名を調査。2000年から6年がかりで、聞き取ったのは約80人、調べた地名は190件を超えました。



「港北歴史地名ガイドマップ」の一部

 「地名は自然環境、歴史、人びとの暮らしなどのシンボルになっている」と話すのは渡辺代表です。3月11日の東日本大震災発生以降、「『地名の知識を災害対策に生かせないか』と考え、液状化発生地点と旧地名の関係に着目しました」と言います。
 港北区の日吉日本共産党後援会は11月4日、「旧地名から探る日吉・箕輪地域の液状化地盤を考えるつどい」を開きました。
 招かれた「文化の会」の柴和紀さん(84)は、旧地名と地盤状態の密接な関係について説明。水田を指す「耕地」、泥田を指す「土腐」、沼を指す「船」や「橋」などを地名に持つ地域での液状化の危険性を指摘し、「液状化対策には、地盤状態の事前の把握が重要です」と強調しました。



「文化の会」メンバー(右側)から話を聞く、日吉後援会の人たちと、日本共産党の白井まさ子市議(中央)=11月4日、横浜市港北区

液状化の危険性がある地名
地名過去の地盤状態・利用法など
水田
堤・埜堤防や河川敷
船・橋・岸・田・腐
柳・芹・葦・葭・菅・蓮 水生植物の生育地
押切・押立・押堀河川の氾濫地点
袋・合河川の蛇行や合流地点
谷・久保窪地
埋め立て地・造成地

【注】「港北地名と文化の会」資料、若松教授の調査などによる。統計に基づくものであり、必ずしも一致するものではありません



 大震災では、「池土腐」や「中土腐」などの旧地名を持つ現在の港北区小机町で、建物が傾くなど20件以上の液状化が発生しました。しかし、05年に液状化予測図を作成した市は、同町での被害を想定していませんでした。
 地名の由来は諸説あり、地名だけで液状化を語ることはできません。それでも、統計や実績を見れば、必ずしも偶然とは言い切れないものがあります。
 「文化の会」では、「自分たちの生活の場を、自分たちの手で良くしていくため」という「会」設立の目的にそって今、行政による液状化予測の向上を求めています。「住みよいまちづくり」のための取り組みは、今後も続いていきそうです。




震災で液状化が発生した港北区小机町付近。以前は「池土腐」「中土腐」と呼ばれていた

有効性を指摘
 「文化の会」のように地名から地盤状態を探る試みに対して、専門家もその有効性を指摘します。関東学院大学の若松加寿江教授(工学博士)もその一人です。
 若松教授は著書『日本の液状化履歴マップ745-2008』(東京大学出版会)で、日本史上の150の地震を対象に、文献の記述などから全国1万6688カ所の液状化発生地点をまとめました。同氏は調査結果から「地名と液状化発生地点に共通性が見られた」と話します。
 また、「過去に河川の氾濫が多発していた地域は地盤が軟弱で、自然の埋め立て地のような状態にある」として液状化の可能性を指摘。「氾濫を表す地名」として、堤防が押し切られた経験を指す「押切」や、氾濫によってできた池を指す「押堀」「押立」などを挙げます。
 実際、今回の大震災では1940年代まで「押堀」とされる池があった東京都葛飾区の東金町で液状化が発生しました。
 水辺に生育する植物の名前にも注意が必要です。「(液状化の起きやすい)地下水の浅い土地で生育する『柳』の付く土地での液状化が多かった」と話す若松教授。同様に「芹(セリ)」、「葦・葭(アシ)」と、「菅(スゲ)」などが付く土地で液状化が発生した例もあるといいます。

「しんぶん赤旗」日曜版 2011年11月20日付掲載


古い地名から、液状化の起こりやすい地域が予測できるんですね。液状化でなくても氾濫の起こりやすい場所、土砂崩れの起こりやすい場所なども予測できるんでしょうね。
以前、NHKのEテレ・「極める」シリーズで、「地名から湧水(名水)のある場所を予測できる」って言っていました。
昔の人の知恵はすごかったのですね。

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色弱が世界を変える④ 変わり始めた社会

2011-11-27 21:09:42 | 健康・病気について
色弱が世界を変える④ 変わり始めた社会

 10年ほど前、ある掲示板で「彼氏が色弱なので子どもをあきらめようと思います」という人がいた。私は「大丈夫、その子が大きくなるまでに社会を変えてあげるから!」といった趣旨の返事を書いて送信ボタンを押した。
 2004年に科学者や色彩学者を中心としてNPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)が設立された。多様な人の色覚について配慮した社会を作るべく科学的に説明し、配色に関する分析や対策方法などを体系化した。



CUDマーク(右下)のついた横浜市営地下鉄の運賃表(撮影・ソラノイロ)

 学校用の色チョークや緑色のレーザーポインタなどのアドバイスから、コピー機やカーナビ、テレビのメーカー、大手の印刷会社、デザインソフトのアドビシステムズなどCUDOの動きに参画してきた。製品のメーカーは誰にでも安心して使ってほしい。情報の発信者は誰にでもよりわかってほしいと願うものである。男性の20人に1人いる色弱者に情報が伝わらなくても良いという話は聞かない。依頼されたデザイナーは腕の見せ所である。
 自販機メーカーや信号機、鉄道会社からの相談など色を使う全ての業界はもちろんのこと、行政や公的機関からの相談や依頼は年々増加してきた。第三者検証機関としてのCUDOの検査に合格し色覚に配慮していることを示すCUDマークは年間数百以上も発行されるようになってきた。今年から配布された学校用の教科書にも付けられるようになった。みんなが気づかないところでも確実に社会は変わり始めている。
 どうか力を貸してほしい。かつて掲示板で約束したことが夢ではなく現実になろうとしている。もうすぐ社会はカラーユニバーサルデザイン化されるだろう。私たちを「色覚異常者」などと呼ぶ人はいなくなり、子どもたちが「見にくいアヒルの子」扱いされることも無く、誰もが自分の色覚に誇りを持つことのできる当たり前の社会がくる日は近い。
(NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構理事)(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年11月25日付掲載


色弱だからって言ってもすべての色がわからないわけでないのです。
色弱者に配慮したカラーデザインは、色覚が正常な人にも実を言うと見やすいデザイン、ユニバーサルデザインなのだと思います。
ますます普及してほしいと思います。まさに、「依頼されたデザイナーの腕の見せ所」ということですね。
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色弱が世界を変える③ CUDO設立前夜

2011-11-21 22:34:47 | 健康・病気について
色弱が世界を変える③ CUDO設立前夜

理科が大好きだった私は、色覚のせいで文科系に変更後一浪し早稲田大学にかろうじて合格し上京した。実家の世話になるのが嫌で線路工夫・ビルの窓拭き・土木作業員などをしながら勉強した。もっと学ぼうとヒッピーになり日本中の村を1年かけて無銭旅行した。旅の最後に同世代のジョブズが作ったアップルコンピュータを見て感涙した。
故郷に戻りアップルコンピュータ販売店の役員になった。苦手な色がコンピュータを使うと自由に扱えることがうれしかった。仕事以外では自然や環境を守る活動が多くなった。休日はカヌーで吉野川を下った。分散型エネルギーに傾倒し徳島初の太陽光発電住宅を設計した。
東京に住む知人が会社を興すからというので再度上京した。徳島の吉野川可動堰問題はインターネット上で広がりを持つようになった。ネットの中で動いていると色弱者の団体をいくつか見かけるようになり色覚に関するさまざまな事を知った。



色覚検査装置「アノマロスコープ」を使う筆者

日本における色弱者の問題はいくつかに分類でき、人権に関する問題、「異常な色覚」ではなく「人類の色覚には多様性がある」という科学的に正しい認識を広める事。さらに情報伝達における色使いが配慮に欠けている点を是正しなくてはならない事などがある。しかしどう考えても直すのが当たり前だ。しかも高度に専門的な観点から考えなくてはならないはずである。
未来から過去を振り返ると、色覚配慮のない今の社会は奇妙に見えるはずだというビジョンがあった。そうなるとこれからやるべき事が見えてくる。真剣に取り組むなら会社を辞めなくてはならない。
ネットで知り合った有志が集まり何かできないかと相談するようになった。私は会の末席に加えていただき、個人的には色の勉強を続けていた。2002年のことである。
(NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構=CUDOH理事)(金曜掲載)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年11月18日付掲載


色彩にあふれる現在の社会は、色弱者にとっては生きにくい世の中という認識をみんなのものにしていかないといけないのですね。
「人類の色覚に多様性がある」って科学的な正しい認識、情報伝達における色遣いの配慮などなど。それを是正していくには高度で専門的な観点が必要だっていうのだから、それ自体でひとつの学問になりそうですね。

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色弱が世界を変える② 色名だけいわれても

2011-11-17 22:29:01 | 健康・病気について
色弱が世界を変える② 色名だけいわれても


 前回書いたように、私は通信簿を見て自分が色盲だと知ったが、私の周囲にはそのことについて教えてくれる人はいなかった。
 では自分の色の感覚の特性が人と違うことはどこで知るのだろう。ひとりの世界では気づく事は少なく「赤い方をとって」とか「何色ですか?」といった他人との会話などの中で自覚する事が多い。逆に「これは何色ですか?」と普通に尋ねて「色盲なの?」と軽く返されて絶句することもある。
 振り返ると情報のカラー化が少ない時代には日常生活で困るということも少なかった。その頃は色覚検査によって「色盲・色弱」とされたことで進学や就職時に過度の制限や差別的待遇をされていたことこそが大きな心配事だった。色が見分けにくい事より他人の目を気にして色の事は言わないように心がけた。
 これでは「色弱者が主張しない=居ない」ことになってしまう。分かりにくい色使いの印刷物や製品であることを指摘する人が居なくなってしまう。読者の周囲にも色弱者の男性はいるはずだが、20人に1人もいるように思えるだろうか。その声を聞いた人はほとんど居ないはずだ。



色名だけで場所を示す案内。色がわからなければ意味がありません(札幌地下鉄駅ホーム。撮影・ソラノイロ)

 JRの路線図の色分けについて国が違っても色の見分けは万国共通だと書いた色彩学者がいた。誰もが同じ色を感じていると勘違いし、色だけで情報伝達するようなデザインや、色の持つイメージは絶対的だとか、色名で指摘すればよくわかるという約束の社会では、色弱者は日常的に困ることになる。
 眼科では私たちの事を「色覚異常者」と呼ぶ。今後は差別感が無く科学的なものに改めようとしており、CUDOでは各色覚特性に合わせC型P型D型色覚等と呼ぶことを提唱している。当事者アンケートでは「色覚異常・色盲」は最も使って欲しくないものであった。
(NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構=CUDO=理事)
(金曜掲載)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年11月11日付掲載



色弱者が20人に1人とはかなりの数ですね。別の数字で40才以上では20人に1人が緑内障を発症するといいます。
緑内障といえば、治療せずにほっておけば視野狭窄(きょうさく)して、最後には失明する恐ろしい病気です。緑内障と同じほどの人がいるんですね。
緑内障も治療で回復することはなく、進行を止めることになります。色弱も治療で治るってことはないでしょうから、おんなじ感じかな。
「あなた色盲?」っていう発言はまさに「差別用語」であります。今後、近眼、老眼、白内障、緑内障、網膜剥離などと同じく、眼の病気の一つとして、接していく必要があるんじゃないでしょうかね。
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