きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

アベノミクスがもたらしたもの② 家計悪化、大企業は最高益

2014-11-29 19:01:21 | 総選挙(2014年)
アベノミクスがもたらしたもの② 家計悪化、大企業は最高益
山家悠紀夫さんに聞く

アベノミクスは、ただでさえ苦しかった多くの人々の暮らしを一段と厳しいものにしています。サラリーマン家計の収入の動きを見ましょう。
安倍晋三内閣の初年、2013年のサラリーマン家計の収入は、名目で前年比1・0%の増加でした。(総務省「家計調査」2人以上世帯、以下同じ)民主党政権下にあった前年、12年は1・6%の増加でしたから、アベノミクスの下で増加率は下がった、ということです。しかも、そればかりではありません。12年は物価が前年比横ばいでしたから、収入の増加率は実質でも1・6%でした。それが、13年には0・5%に下がっています。アベノミクスによる円安がもたらした物価上昇が実質収入の増加率を引き下げた、ということです。

収入が6%減
それでも、13年はまだましでした。アベノミクス2年目に入った14年の実績はもっと家計に厳しい。直近の7~9月期について見ると、サラリーマン家計の収入は、前年同期比、名目で2・1%減、実質で5・9%減となっています。
安倍首相は、14年の春闘のべースアップ率が高まった、企業収益増→賃金増の好循環が生まれつつあると、内外で宣伝にこれ努めています。しかし、安倍首相が注目しているのは、ごく一部の大企業の、正規職員・従業員の、それも定期昇給分を含んでのべースアップ率という、ごく限られた範囲の統計です。暮らしの実態は、この「家計調査」(あるいは相似た数字となっている厚生労働省「毎月勤労統計調査」)の方を見るべきでしょう。
好循環など少しも生じておらず、むしろ、名目収入減、それに加えての物価上昇→実質収入・実質消費の減→景気の失速、という悪循環が生じ始めているということです。
こうした中で、目につくのは企業収益の著しい増加です。13年度の全規模法人企業の経常利益は前年度比23%増、とりわけ大企業のそれは34%増となっています。アベノミクスの下での株高・円安が大企業の利益を大幅に増やした、ということです。
ちなみに、13年度の全規模法人企業の経常利益の総額60兆円(金融・保険を除く)は、リーマン・ショック前の06年度、07年度の54兆円を大きく上回って史上最高額です。そして、この傾向は14年度に入ってもなお続いており、14年4~6月期の経常利益は前年同期比5%増(大企業は6%増)となって史上最高益を更新中です。



「消費税率10%ノー」と国会前行動する人たち

低迷が長期化
それにもかかわらず、安倍首相は、なおも日本を「世界で一番企業が活動しやすい国」にするとして政策を準備中です。総選挙後に本格実施が持ち越されているアベノミクス「第3の矢、成長戦略」がそれです。正規雇用を守る規制、労働時間規制、解雇規制など、働く人々の暮らしを守る規制(安倍首相に言わせると「岩盤規制」)の大幅緩和などがもくろまれています。
その先にあるのは、人々の暮らしがさらに一段と厳しくなる、その結果として日本経済の低迷もさらに長期化するという暗い未来図です。安倍内閣を再発足させてはなりません。
(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年11月28日付掲載


大企業は空前の利益増の更新を続けている。一方、サラリーマンの給与はベースアップされても、増税や物価高に追いつかない。
安倍内閣を再発足させない。総選挙で自公を過半数以下に、日本共産党の躍進を。
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アベノミクスがもたらしたもの① 景気悪化、消費冷え込む

2014-11-28 13:42:13 | 総選挙(2014年)
アベノミクスがもたらしたもの① 景気悪化、消費冷え込む

2年間のアベノミクス(安倍晋三政権の経済政策)について「暮らしと経済研究室」主宰、山家悠紀夫(やんべ・ゆきお)さんに聞きました。

安倍内閣は国民に追い詰められて2年と持たずに衆議院を解散しました。鳴り物入りで登場したその経済政策―アベノミクスは、日本経済に、そして人々の暮らしに何をもたらしているのでしょうか。統計によりつつ検証してみましょう。
悲惨な2年目景気の動きを国内総生産(GDP)の動きに代表させて見てみると、安倍内閣発足直後の2013年1~3月期こそ前期比実質1・4%増でしたが、以降0・8%増(4~6月期)、0・6%増(7~9月期)と増加率は次第に鈍化しています。
そして10~12月期には、ついに0・4%減とマイナス成長に陥りました。民主党の野田佳彦前内閣の末期(12年12月)に始まった景気回復は、安倍内閣の下で1年と持たずに息切れしてしまったわけです。
年単位で見ると、安倍内閣の初年、13年の実質GDP成長率は1・5%であり、野田前内閣の下にあった12年の成長率1・5%と変わりませんでした。アベノミクスは景気の面では1年目に見るべき成果をあげられなかった、ということです。
それでも1年目はまだましでした。2年目の14年は悲惨です。
期ごとのGDPの動きをみると、14年1~3月期こそ、消費税増税を前にしての駆け込み需要があって前期比実質1・6%増でしたが、続く4~6月期は、その反動もあって前期比1・9%減と大きく落ち込み、7~9月期も前期比0・4%減と減少が止まらない状況となっています。
14年の実質GDP成長率は、よくても0%台前半ということになってしまいそうです。
「日本経済の再生」など夢のまた夢、アベノミクスの前途にその希望はない、と言わざるをえません。



青果店で商品を選ぶ買い物客=東京都板橋区内の商店街

増税と物価高
どうしてこういうことになったのでしょうか。
大きな理由が二つ考えられます。第1は、アベノミクスの「第1の矢、大胆な金融政策」が景気浮揚にほとんど効果を発揮せず、逆に、その政策が生み出した円安が物価を上昇させて人々の暮らしに打撃を与え、実質消費を減少させたことです。第2は、既に13年10~12月期から実質消費が落ち込み、経済がマイナス成長となっているにもかかわらず、14年4月に、消費税率8%への引き上げを強行実施したことです。
第2の理由については説明不要でしょう。
第1の理由について若干補足しておきます。
「大胆な金融政策」は、日本銀行が2%の物価上昇目標を掲げて民間銀行に多額の資金を供給します。そうすると、それによって民間銀行の企業、個人への貸し出しが増加する、その増加した資金により民間の消費や投資が増加して景気が良くなる、というふれこみでした。
結果はどうだったでしょうか。「異次元の金融緩和」の初年度、13年度の統計を見ると、日本銀行は74兆円(12年度は26兆円)という多額の資金供給を行っています。しかし、13年度の民間銀行の貸出金は12兆円(12年度は11兆円)しか増えず、民間消費も投資もほとんど増えなかった、景気は良くならなかった、ということになっています。その一方で、同時に生じた円安によって物価が上昇し、実質消費を減少させて景気を悪くしたということです。
(つづく)(2回連載の予定です)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年11月27日付掲載


今度の総選挙はアベノミクスだけが争点でない。安倍政権の2年間全体に審判を下すことが大事。
しかし、アベノミクスそのものについても見る必要があります。
アベノミクスにより、確かに株高にはなった。日銀の金融緩和で市場に出回るお金は増えた。しかし、それが実体経済に回らない、庶民の生活に回らない。
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比例は日本共産党へ

2014-11-27 21:23:45 | 総選挙(2014年)
比例は日本共産党へ

比例は日本共産党
比例は日本共産党 posted by (C)きんちゃん
マクドナルドの箱に、共産党の政党ポスターのコピーを貼りつけました。

衆議院選挙の比例代表は政党名で投票します。
参議院は「非拘束名簿方式」なので、「候補者名」でも「政党名」でもOKでした。衆議院の場合は、はじめから名簿の順位が決まっているので「政党名」で投票することになります。

たとえば、志位和夫さんは南関東ブロックから立候補予定ですが、志位さんを当選させたいから「志位和夫」と書くと「無効票」になってしまいます。
「日本共産党」と書く人を増やすと、志位さんの当選はもちろん、名簿2位の「はたの君枝」も当選することになります。


参議院の比例代表は日本全国が1つの選挙区でしたが、衆議院の場合は11つの選挙区(ブロック)に分かれています。北海道、東北、北関東、東京、南関東、北陸信越、東海、近畿、中国、四国、九州沖縄です。
全国どこでも、比例代表は「日本共産党」と書いてもらう事です。単純明快ですね(*^^)v

【2014年衆議院比例予定候補者】
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やるべきことをやりきり、全党が立ち上がって躍進をつかもう

2014-11-26 13:35:14 | 総選挙(2014年)
やるべきことをやりきり、全党が立ち上がって躍進をつかもう
2中総 志位委員長が結語


 日本共産党の第2回中央委員会総会は25日、活発な討論の後、志位和夫委員長が結語を述べ、幹部会報告と結語を全員一致で採択しました。
 結語で志位委員長は「戦闘的で、端的で、躍進への決意があふれる討論になりました。幹部会報告の一つ一つの提起や強調点が積極的に受け止められ、なんとしても党躍進を勝ち取る決意が満ちあふれた討論となりました」と語りました。討論をふまえて、選挙戦にのぞむにあたって次の二つの点を述べました。
 第一は、日本共産党の躍進のチャンスがまぎれもなく存在すること、同時に、やるべきことをやり切ってこそチャンスを現実にものにすることができるということです。
 志位委員長は、2000年以降、いつわりの争点のキャンペーンが行われた過去5回の総選挙にふれつつ、「今度は、私たちが一貫して訴えてきた問題が、そのまま争点になる選挙です。政党間の構図でも、こんなにたたかいやすい選挙はありません」と語りました。
 そのうえで、いま党の指導的立場にある人たちに必要な二つの心構えとして、(1)情勢の激変、躍進のチャンスが存在することをみんなに伝え、明るく生き生きと選挙戦に立ち上がれる政治指導を闊達(かったつ)にする(2)やるべきことを、やるべき期日までにやられているか、そのことを常に正面からとらえて、具体的な手だてを日々とる―を説きました。「どういう情勢でも『風頼み』の勝利は絶対にありません。自ら風をおこして勝つしかありません。公示までに、やるべきことをかけ値なしにやり切って、本番のたたかいに突入しよう」と呼びかけました。

 第二は、すべての党員、後援会員に働きかけ、みんなが立ち上がってたたかう選挙にすることです。
 志位委員長は「今度の選挙には日本の命運がかかっています。こんな大事な選挙に立ち上がらなくてどうするか、いてもたってもいられないという思いが、党員や後援会員にはあります。その思いに働きかけ、みんなが立ち上がって歴史的政治戦で躍進のチャンスをものにしよう」と力強く訴えました。

幹部会開く
 2中総に先立って、同日午前、幹部会が開かれ、2中総への幹部会報告について審議し、確認しました。



ちなみに、過去5回の総選挙の日本共産党の比例得票数と得票率、獲得議席数をリストアップしました。
回数解散日投票日解散から
投票日
までの日数
解散時の内閣比例得票得票率獲得議席備考
第42回2000/6/22000/6/2523森16,719,01611.23%20比例区の定数削減。神の国解散。
第43回2003/10/102003/11/930小泉1改24,586,1727.76%9 
第44回2005/8/82005/9/1134小泉2改4,919,1877.25%9郵政解散
第45回2009/7/212009/8/3040麻生4,943,8867.03%9鳩山由紀夫内閣成立
第46回2012/11/162012/12/1630野田改33,689,1596.13%8自民党政権復活
第47回2014/11/212014/12/1423安倍2改    


515万、9.7%の比例得票を獲得した2013年参院選。それを衆院選の比例ブロックに割り振って計算すると、北海道1議席、東北1議席、東京3議席、北関東2議席、南関東2議席、北陸信越1議席、東海2議席、近畿3議席、中国1議席、九州沖縄1議席。合計17議席になります。
2000年の670万票までいかなくても、比例代表の得票目標「650万、得票率10%以上」を獲得すると、さらに上乗せできるわけです。
過去4回の雪辱を果たす絶好の機会が今回の総選挙です。
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変貌する経済 軍事化の足音⑪ 労働者が平和の声上げ

2014-11-25 20:58:17 | 平和・憲法・歴史問題について
変貌する経済 軍事化の足音⑪ 労働者が平和の声上げ

米軍の爆撃機B29が長崎に原子爆弾を落としたとき、大塚一敏さん(80)は爆心地から2・8キロの地点にあった学校の塀に登ってセミをとっていました。爆風に吹き飛ばされ、道路にたたきつけられて気を失いました。10歳でした。

原爆で次々と
「被爆の後障害は次つぎに親族を襲った」と振り返ります。
被爆当時4歳だった弟は30歳のとき窒息死しました。壊疽(えそ)が鼻から肺に広がる「奇病」でした。弟の妻は後を追うように、すい臓がんで亡くなりました。
1年もたたず、姉の息子が16歳で息を引き取りました。「被爆2世」でした。
腎原発性リンパ肉腫で2年余り苦しみました。「夜寝るときに麻酔を打つ。麻酔が覚めると痛みで暴れるんです。姉の夫と私が連日泊まって押さえ、病室から出勤しました。2人で話しました。『強く押さえるな。脚やあばら骨が折れるぞ』と」
86キロあった体重は50キロに落ちていました。地質学者になって地球の成り立ちを研究するのが夢でした。のこした詩は、こう叫んでいました。「つながれた子犬はかわいそう。僕は自由がほしい。自由があればいのちだっていらない」
翌年、多臓器にがんが転移した母親も亡くなりました。大塚さんは話します。「原爆は戦後数十年たっても被爆者の命を奪い、被爆2世の夢と人生まで壊す非人道的な兵器です」
大塚さんは日本共産党三菱長崎造船所委員会が出版した『三菱もうひとつの素顔』(2009年)の執筆に携わった一人です。長崎造船所で働いた自らの経験も踏まえて三菱重工業150年の歩みをたどり、「人間の尊厳と自由」を求める労働者の運動を記録しました。
長崎を代表する造船所を、市民が誇れる裏表のない企業にしたいという願いが根底にあったと語ります。「長崎市民は戦争への国づくりに反対なのです」
14歳で被爆し、長崎造船所の臨時工として解雇とたたかった経験をもつ古木泰男さん(83)も話します。
「過去に軍需で大きくなった三菱は、いままた同じ道を進んでいます。平和産業として社会発展に貢献する企業にしていくのは、平和を愛する運動の力です。
巨大企業三菱を相手に声をあげる『長船労働者』の『ど根性』は、脈々と受け継がれていくはずです」



現在も魚雷をつくっている三菱重工長崎造船所の諫早工場=10月8日、長崎県諫早市

歌で中高生に
修学旅行で長崎を訪れる中高校生が「今までにないくらい強い力で拍手した」という、好評の合唱団があります。長崎の被爆者、故渡辺千恵子さんの半生を合唱と語りで伝える「平和の旅へ」合唱団です。
千恵子さんは寝たきりの生活を経て脊髄整形の手術を受け、車椅子に乗って被爆体験を語る「平和の旅」に人生をささげました。
「歌を聴いている子どもたちが途中で涙を拭い始めるんです。歌っている私たちも、もらい泣きしてしまう」
こう語る合唱団長の小笠原一弘さん(75)も長崎造船所の元労働者です。合唱団結成は1984年。長崎造船所の労働者たちが大きな役割を果たしたといいます。団員は現在約100人にのぼり、合唱回数はのべ230回を超えました。
「被爆の実相を伝え、戦争勢力の手足を縛る運動の一助になってきたと自負しています」
合唱を聞いた多くの中高生たちから次のような感想文が寄せられています。
「カナシクて涙がおちてゆくぐらい」「これから本当の平和をつかむために、どんな小さなことでもがんばって積極的に解決していきたい」「平和は、来るのではなく、自分達、一人一人が作っていくものだ」
(この項おわり)(杉本恒如が担当しました)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年11月25日付掲載


被爆の実態を歌う合唱団。営々と歌い継がれてきたのですね。
その歌を聞いた中高生が、「これから本当の平和をつかむために、どんな小さなことでもがんばって積極的に解決していきたい」「平和は、来るのではなく、自分達、一人一人が作っていくものだ」と語る。
平和の運動は次の世代にバトンタッチされていく。
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