きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

2023年度予算案の焦点⑧ 地方財政とマイナンバー カード普及率が餌に

2023-02-01 07:10:11 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2023年度予算案の焦点⑧ 地方財政とマイナンバー カード普及率が餌に
2023年度の地方財政対策は、自治体が自主的判断で使える一般財源総額が65兆535億円で、22年度より1兆1900億円増加しました。交付団体ペースでは1500億円増の62兆1635億円です。地方交付税は3073億円増の18兆3611億円。地方交付税の不足分を補う臨時財政対策債は7859億円減の9946億円です。



暴走を生む条件
岸田文雄首相は、目玉政策の一つに「デジタル改革」を掲げ、なかでもマイナンバーカードを「デジタル社会のパスポート」と位置付けています。2万円分のポイント付与や、健康保険証の廃止を打ち出すなど、なりふり構わぬ強引な手法により、カードの申請件数は約8500万件に上っています。これをてこに公的サービスだけでなく、民間分野にも利活用を広げていく構えです。
政府の強引さは、国から自治体への交付金の配分方法にも表れています。
例えば、地方交付税の交付額を決める地方財政対策では「地域デジタル社会推進費」(2000億円)の事業期間を25年度まで延長。23、24年度に「マイナンバー利活用特別分」として500億円を増額します。この「特別分」は、カードの普及率が上位3分の1の市町村に対して、割り増して配分する仕組みです。
自治体を競わせ、政府の思惑に沿わない低普及率の市町村に不利益を被らせるような財源配分は、地方交付税制度の趣旨をゆがめるものです。
内閣府は、地方のデジタル実装や、“デジタル活用による地方創生”を支援するデジタル田園都市国家構想交付金に、22年度第2次補正予算で800億円、23年度予算案で1000億円を計上。一部の事業は、市町村ごとのカード普及率が一定以上でないと申請できなくなっています。
カード普及率を餌にした交付金の配分方法は、学校給食費や保育料の無償化を実施する際に、カード取得を条件とするなど、自治体の暴走を生み出しています。

不安を置き去り
設置3年目となるデジタル庁の予算案は、231億2200万円増の4951億4700万円です。
「マイナンバー制度の推進等に係る経費」に3700万円増の5億900万円を計上しました。コールセンターや、金融機関を通じた公金受取口座登録(23年度開始)の業務委託の経費などを盛り込んでいます。個人情報の漏えいや国による一元管理に対する国民の不安を置き去りにし、個人情報のひも付けへと突き進んでいます。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年1月31日付掲載


岸田文雄首相は、目玉政策の一つに「デジタル改革」を掲げ、なかでもマイナンバーカードを「デジタル社会のパスポート」と位置付け。2万円分のポイント付与や、健康保険証の廃止を打ち出すなど、なりふり構わぬ強引な手法により、カードの申請件数は約8500万件に。これをてこに公的サービスだけでなく、民間分野にも利活用を広げていく構え。
マイナンバーカードが健康保険証として使えるって言いますが、使える医療機関は限られています。
コンビニで住民票発行。手続きなしで、高額療養費制度における限度額を超える支払いが免除されるっていうが…。
情報漏洩の方が心配。あまりメリットは感じられない。
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2023年度予算案の焦点⑦ 社会保障 コロナ・物価 窮状に背

2023-01-31 07:14:12 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2023年度予算案の焦点⑦ 社会保障 コロナ・物価 窮状に背
2023年度の社会保障関係費は、22年度比6154億円増で、過去最大の36兆8889億円です。増額分は高齢化などで当然増える「自然増」などによるもので、丸3年の新型コロナウイルス禍で繰り返されてきた医療逼迫(ひっぱく)や死亡者の増加を止めるための抜本的対策はまったく示していません。むしろ、社会保障費の抑制に躍起です。

軍事費増に流用
自公政権は、コロナ禍で疲弊した医療・介護現場の抜本的な人員増には背を向け、逆に病床確保に対する財政支援の支給要件の厳格化や削減を続けてきました。23年度予算案では、公的病院を運営する独立行政法人の「国立病院機構」と「地域医療機能推進機構」に早期返納を求めたコロナ関連補助金の積立金1000億円近くを、軍事費の大幅増額の財源に流用します。
社会保障費の自然増は、1500億円も圧縮します。圧縮分は、▽医療体制の拡充に充てるルールだった薬の公定価格(薬価)の引き下げ分▽75歳以上の医療費窓口負担(原則1割)に22年10月から導入した2割負担が1年通して実施されることに伴う国費の削減分▽従業員を休ませ休業手当を支払った企業を支援する雇用調整助成金のコロナ特例の縮小―など国民負担増・給付削減で賄います。


23度社会保障費「自然増」分の削減 ▲約1500億円
主な内容医療体制の拡充に充てるルールだった薬価引き下げ分▲約700億円
75歳以上に導入した医療窓口・2割負担の通年化▲約400億円
雇用調整助成金などのコロナ特例措置の縮小▲約300億円
介護予防などを促す「保険者機能強化推進交付金」の削減▲約100億円
※財務省資料をもとに作成


病床削減に固執
「自然増削減」は、安倍晋三政権時の13年度から合計で2兆3000億円を超えることになります。
消費税増税分を財源にして、病床を減らした医療機関に給付金を支給する「病床機能再編支援」も引き続き計上。病床削減や統廃合に固執しています。
生活保護費は、10月から食費や光熱費に充てる生活扶助を19年の消費水準に合わせて見直したうえで、「足下の物価高騰を踏まえ」た対応として1人当たり月1千円だけの特例加算を設けます。(24年度も実施)
特例加算をしても現行の支給額より減額となる世帯は据え置きますが、高齢者世帯やひとり親世帯を中心に実質減となる世帯が大量に出てきます。
公的年金額は、改定率を物価や賃金の伸びより低く抑える「マクロ経済スライド」が3年ぶりに発動されます。22年の物価上昇分2・5%と比べ、年金額は67歳以下の人がプラス2・2%、68歳以上の人がプラス1・9%に抑えられます。実質的に0・3~0・6%の目減りです。
67歳以下の場合、国民年金は満額で月381円、厚生年金は夫妻2人の標準世帯で月1260円の目減りとなります。高齢者や同居家族の生活がさらに悪化するのは必至です。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年1月28日付掲載


23年度予算案では、公的病院を運営する独立行政法人の「国立病院機構」と「地域医療機能推進機構」に早期返納を求めたコロナ関連補助金の積立金1000億円近くを、軍事費の大幅増額の財源に流用。
「自然増削減」は、安倍晋三政権時の13年度から合計で2兆3000億円を超えることに。
国家予算でもっとも重視すべき社会保障がおざなりになっています。
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2023年度予算案の焦点⑥ 文教 教職員定数2474人減

2023-01-30 07:29:27 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2023年度予算案の焦点⑥ 文教 教職員定数2474人減
2023年度の文教関係予算案は22年度比82億円増の4兆146億円です。「人への投資」や科学技術立国を経済成長の柱としながら、急速な物価高騰に見合う増額はしません。教育・研究、文化・芸術の環境悪化は避けられません。

子ども支援逆行
公立小中学校の教職員定数にかかわる義務教育費国庫負担金は1兆5216億円。22年度比201億円増ですが、人事院勧告による給与改定の影響を除けば54億円減です。
教職員定数は、小学校4年生を新たに35人学級にすることや教科担任制の推進による改善があるものの、少子化に伴う「自然減」や学校統廃合などの「合理化減」で6132人減らされます。さらに国庫負担金の算定方法見直しで800人相当の予算減を見込んでおり、差し引きでは2474人の大幅減となっています。
異常な長時間労働が背景となり精神疾患による教員の休職が21年の文部科学省調査で過去最多となっています。新型コロナウイルス感染症などによって求められている子どもへのきめ細やかな支援にも逆行しています。
部活動の地域移行に向けた環境整備費として28億円を計上。スポーツ庁や文化庁は当初、中学校の土日の部活動について、23年度からの3年間で集中的に移行を進める計画でしたが、予算の裏付けもなく、地方などからの批判を受け期間内の達成にこだわらない方針へと転換しています。


■2023年度予算案の教職員定数の増減
小学4年生での35人学級の実現3283人
通級指導や外国人児童生徒への指導充実425人
小学校高学年での教科担任制の推進など1100人
定数増計4808人
少子化による基礎定数減-3167人
学校統廃合などに伴う「合理化」減-1760人
35人学級実現のための加配定数振り替え-1205人
教職員配置の見直し-350人
国庫負担金の算定方法見直し-800人
定数減計-7282人
差し引き-2474人


物価高考慮せず
国立大学法人運営費交付金は2億円減の1兆784億円です。04年の法人化当初と比べると1631億円も減っています。国立大学・高専等の施設整備費は増減なしの363億円です。国立大学協会は物価高騰に見合った運営費交付金の増額を求めていましたが、全く考慮されませんでした。
国立大学の学長からは「大学の努力を超える部分がある」「物価上昇はいままで経験したことがない状況。施設関係の工事費は3割増しになっている」などの悲鳴が上がっています。
交付金の一部を外部資金獲得実績といった共通指標で評価して増減させる「改革インセンティブ」制度を19年度につくり、23年度は1千億円を充てています。国大協は国立大学の多様性を奪い、研究力を低下させると批判しています。ほかに交付金のうち776億円を、文科省が位置づける政策課題を実現する予算枠とし、各大学に獲得を競わせる競争的資金にしています。
私立大学等経常費補助も1億円増の2976億円と横ばいで、実質大幅減です。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年1月27日付掲載


教職員定数は、小学校4年生を新たに35人学級にすることや教科担任制の推進による改善があるものの、少子化に伴う「自然減」や学校統廃合などの「合理化減」で6132人減らされます。さらに国庫負担金の算定方法見直しで800人相当の予算減を見込んでおり、差し引きでは2474人の大幅減。
国立大学協会は物価高騰に見合った運営費交付金の増額を求めていましたが、全く考慮されませんでした。
義務教育も、高等教育も、求められるものに見合った教職員定数や予算が確保されていません。
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2023年度予算案の焦点⑤ 国土交通 海保と自衛隊 連携強化

2023-01-29 07:12:12 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2023年度予算案の焦点⑤ 国土交通 海保と自衛隊 連携強化
政府は昨年末、国の安全保障の指針である「国家安全保障戦略」を決定し、海上保安能力の強化を盛り込みました。同時に策定した新たな「海上保安能力強化に関する方針」には、警察、防衛省・自衛隊を含む国内外の関係機関との連携強化を明記。2023年度からの5年間で海上保安庁の当初予算額を1000億円程度増額します。初年度にあたる23年度は海上保安庁関係予算として22年度当初比200億円増の2431億円を盛り込みました。



警備と監視強化
中国船舶が沖縄県・尖閣諸島周辺や南西諸島に相次ぎ領海侵入する事態を踏まえ、警備能力を強化します。22年度補正予算と合わせ460・6億円を計上。新規着手する大型巡視船2隻のほか、継続の大型巡視船の早期就役など、補正予算を含め22年度当初から2倍に積み増しました。また、米国製の無操縦者航空機を1機から3機へ増やし、海上監視体制を強化します。
昨年4月に北海道知床沖で起きた遊覧船事故を受け、新たに3・6億円を北海道東部海域の救助・救急体制の整備費に計上。関連して、小型船舶を含む公共交通の安全性向上に95億円を充てます。

路線廃止の危険
気候変動に伴い、水害が激甚化する中、河川整備をはじめとする「流域治水」事業へ5950億円を計上。雨量の増加を見据え、治水計画の見直しを検討中です。また、インフラの老朽化対策費に2304億円を充てます。地方公共団体などに補助する「防災・安全交付金」には8313億円を盛り込みました。いずれも22年度当初予算と同規模を配分しています。
大都市圏環状道路を含む物流ネットワークの整備費にも22年度に続きほぼ同額の3627億円を計上。陥没事故が起きた東京外環道も含まれます。
整備新幹線事業に4年連続で建設費804億円を充てます。北陸新幹線の敦賀-新大阪間の建設に関する「事業推進調査」費に12億円をつけました。23年度の着工が厳しくなった中、その代わりに、従来、着工後に行っていた調査も含めて行うとしています。
国土交通省の有識者会議は昨年7月、鉄道事業者や沿線自治体の求めに応じて国交相が「協議会」を設置するものとする提言を公表。地方路線の廃止に向け議論を加速させる狙いです。全国の鉄道網がズタズタにされる危険があります。
一方、道路整備などに充てられてきた社会資本整備総合交付金の基幹事業に「地域公共交通再構築事業」を創設。駅、線路、信号などの鉄道施設、停留所、車庫などのバス施設の整備を支援するとしていますが、赤字補てんには使えません。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年1月26日付掲載


「国家安全保障戦略」のもと、国交省の海上保安庁防衛省の自衛隊が連携強化するんですね。
治水対策や老朽インフラの整備は充実してほしい。
国土交通省の有識者会議は昨年7月、鉄道事業者や沿線自治体の求めに応じて国交相が「協議会」を設置するものとする提言を公表。地方路線の廃止に向け議論を加速させる狙いです。全国の鉄道網がズタズタにされる危険。
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2023年予算案の焦点④ 中小企業・雇用 低賃金の責任 個人への転嫁

2023-01-26 07:13:54 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2023年予算案の焦点④ 中小企業・雇用 低賃金の責任 個人への転嫁
中小企業はコロナ禍で過剰債務を抱えた上、急激な物価高に見舞われ、崖っぷちの経営を迫られています。それにもかかわらず政府全体の中小企業対策費は1704億円と22年度当初予算から9億円も減額されました。軍事費を大幅に増額するのとは対照的です。

支援産業を選択
中小企業向け資金繰り支援策である信用保証協会への補助・出資事業は15億円減の35億円にとどまります。円滑な価格転嫁を後押しする「中小企業取引対策事業」へは24億円しか計上されていません。わずかに増額された3億円分は300人体制へ増強する下請けGメンの人件費などに充てます。他方、強力な検査権限を持つ専任の下請代金検査官の大幅な増員はなく、ぜい弱な体制のままです。
一方、先端技術に特化した「成長型中小企業等研究開発支援事業」には28億円増の133億円を計上。企業の合併・買収(M&A)等を支援する「中小企業活性化・事業承継総合支援事業」には157億円を充てます。成長分野に支援を集中するばかりでなく、現事業を継続できる下支えこそ不可欠です。
雇用の7割を担う中小企業の最低賃金引き上げ支援は既存の「業務改善助成金」を踏襲したにすぎず、予算額はわずか10億円です。22年度補正予算で100億円を充てたものの全体額は削減されました。
物価上昇に見合う賃上げが切望される中、厚生労働省が747億円をかけて推進するのは「賃金上昇を伴う労働移動の円滑化」です。そのうち「労働移動支援助成金」(早期雇い入れ支援コース)へ167億円を計上。11億円だった前年度当初予算から大幅に積み増しました。




賃上げは転職で
岸田文雄政権は「人への投資」を掲げ、5年間で1兆円を「リスキリング(学び直し)」の支援に投じると発表。これを受け厚労省は、学び直しを軸に「成長産業」への労働移動を政策の中心に据えます。目立つのは企業向けの支援策です。
職業訓練を行った企業への「人材開発支援助成金」へ658億円を計上。助成率を引き上げ、新たに「事業展開等リスキリング支援コース」を設けます。出向中の賃金の一部を助成する「産業雇用安定助成金」にはスキルアップ支援コースを新設し、93億円を新規計上しました。
講座受講費などの一部を個人へ支給する「教育訓練給付」には117億円を計上。21億円を増額し、主にデジタル分野の講座を増やします。
低賃金の要因を個人の能力不足と労働市場の硬直化に求め、学び直しを口実に労働者に転職や兼業・副業を促します。労働者個々人が分断され能力主義競争が助長されかねません。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年1月25日付掲載


雇用の7割を担う中小企業の最低賃金引き上げ支援は既存の「業務改善助成金」を踏襲したにすぎず、予算額はわずか10億円。
岸田文雄政権は「人への投資」を掲げ、5年間で1兆円を「リスキリング(学び直し)」の支援に投じると発表。
要するに、賃金をアップして欲しければ、学びなおして転職しなさいってこと。
根本的には、最低賃金を全国で時給1500円へ。それを保障するために、大企業の内部留保に時限的に課税。中小企業の社会保険料負担への援助で実現。
それが一番現実的。
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