日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

国の勢力が伸縮する過程

2009-08-09 21:05:30 | 読書生活
実は8月の末に福岡の実家に帰省しようと思っているのだが、
ついこないだついでに、もう15年以上行っていない種子島に
「お墓参りに行くのもいいかもね」なんて親に言ったもんだから
親も福岡に住んでいる姉も興奮しちゃって、週末だけでその件で
3回も電話がかかってきた。やれいつ福岡に戻るのか、
やれ種子島に何泊するのか、どうやって福岡から鹿児島まで行くか、
とか大事なのだ。でもこっちはまだ福岡に戻る航空券だって買ってない
んだよ。休みの申請もしてないのに、気が早いっつーの。

週末はポール・ケネディの「大国の興亡」をずっと読んでいた。
実は1ヶ月前から読んでいたのだがなかなか先に進まずこの分では
1年たっても読み終わらないと思い、一念発起して全部読破した。
あ、ちなみに上下巻の下巻だけで上巻はまだ買っていないが。

学校で覇権安定論などを知識として学んだが、あと覇権国と挑戦者の
関係など。でも、実際のところ僕はよく分からないのである。一方で
アメリカの覇権はかなり揺らいでいる、と言うやからもいれば、
21世紀になってまた強化されたと言っている人もいる。
経済的な覇権はもう多極化した世界に譲歩したという声もある。でも
武器産業ではやはりアメリカは世界最大の武器輸出国だし、兵器の
先端技術は他の国の追随を許さないから、軍事的には覇権国なんだろうし。

などといろいろ考えていたら締めのところでビスマルクの言葉が
引用されていた。

すべての大国は「時の流れ」の中を漂っていて、それを
「つくりだすことも支配することも」できず、「多少の手腕と
経験を頼りに舵をとる」ことができるだけなのだ。
その航海をうまく乗り切れるかどうかは各国の政府の知恵による
ところが大きい。

とかって読んでいたらさっき地震が起きた。西荻の僕のアパートでも
若干植木がゆらゆら揺れた。誰にも予測できない自然現象。ほんとう
時間は誰にも支配できないんだろうな。