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日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

アルザス生活(3)

2007-07-11 06:14:36 | フランス
ストラスブールでのアポを終えた後、宿を取っている
コルマールの街まで、仕事の関係機関の人が
車で送ってくれた。所要時間1時間。ストラスブールから
コルマールまで高速に乗ってひたすら車を走らせる。

ストラスブールからコルマールまでの高速。
頭上には曇った空が広がっている。
道路の両側は畑とブドウ畑と、山々の連なる景色。
果てしない道路がずっと続いている。

車の中では同行してくれたガイドのフランス人が
執拗にこの地方の説明をしてくれた。
中世に作られた巨大な城跡が近くの山にあって、
今や観光名所になっているとか、
高速の両側に広がる広大な畑はキャベツ畑であって
これはすべてアルザス名産のシュークルートの
材料になるとか。

ホテルに戻ってきてテレビをつけるとドキュメンタリー映画、
mondovinoをやっていた。で、エンディングのテーマソングが
印象に残る。

You get it if you really want to do it
You get it if you really want do do it
but you must try it
you must try it

本当にそうだと思った。



アルザス生活(2)

2007-07-09 06:19:23 | フランス
アルザス地方というのはもともと何か僕と
縁があるわけでもなく、昔住んでいたとか、
留学していたとか、そういうこともないから
まあいわば素通りしてしまうような地方なのだ。

つまり仕事の関係で出張みたいな機会がないと
まず出かけていかない地方なのだ。まあ、そう
言ってしまうと積極的に出かけていきたいフランスの
地方というのはあまりないのだが。

2日目はストラスブールに行く。ストラスブールの
大聖堂はフランスでもっとも美しいカテドラルの一つだ。
でも、大聖堂の観光なんてできずに、
市内のプチット・フランスにある関係機関に訪問する。
訪問先の会議は最悪。なんか、フランス語の会議をしていて
ちょっと僕がとちったり、質問の意味を汲み取るのに
時間を要したら、なんだかそのあと無視されてしまった。
外国人なんだから親切にしてちょ。

アルザス生活(1)

2007-07-07 06:28:30 | フランス
アルザス地方に出張で行ってきた。新しくできた
TGV東線に乗って。久しぶりに来るパリの東駅は
TGVの開通のため駅を全面的に改築工事したらしく、
もとのパッとしない、どっか野暮ったい駅とは違って
新しいブティックが並ぶ近代的な駅に生まれ変わっていた。
「アメリ」の映画の中の東駅はもうないんだな。

TGVで2時間でストラスブール駅に着く。そこから
電車を乗り換えて出張先の町へ。
町はアルザス地方にありがちな木組みの可愛らしい
家々が並ぶ小さな田舎町だ。
着くなり、そこに来ている日本人観光客相手の
ガイド役を頼まれる。ガイドと言っても町の役場の人の
観光客向けにする説明を日本語に訳すだけなんだが。
でも、そんな話聞いてないって。

訳すだけと言っても、メモも持たず下調べもせず
ぶっつけ本番。小さな町の歴史を通訳するだけと
タカを括っていてバチがあったったっすよ。
知らない単語とか出てきたし。
procession(宗教上の行列)という単語が分からず
通訳の作業がいきなり止まってしまった。
まだまだ修行が足りないですな、自分のフランス語も。

もっとも美しい訛り

2007-05-31 06:18:43 | フランス
某大臣は本当にひどいと思う。
自殺して、恥をかいて汗かきながら一生懸命
真面目に生きていくことが嫌なんだな。


今日は日帰りでリヨンに出張。
リヨンのタクシーの運転手がtarbes出身(フランス南西部)
という話になったら同乗していたフランス人の同僚が言った。

c'est le plus bel accent du monde!
(世界で一番美しい訛り!)

あそこらへんに行くと単語をすべて母音も子音も
はっきり発音するので、鼻母音とかそういう
ささやくようなフランス語の
音声とかなくなるらしい。

リヨンから帰るTGVで窓の何の変哲もない
フランスの田園風景を2時間ぐらい凝視する。
前は自分と同じ「匂い」のする人としか友達になれなかった。
友達を作るのにも鼻が利いたのだ。
今はそんな鼻も利かない。今友達になっているやつらが
自分と同じ匂いがするともあんまり思えないが。


砂漠への帰還

2007-04-29 04:47:06 | フランス
コルテスの「砂漠への帰還」retour au désertを見に行く。
砂漠なんて言っておきながら、舞台はフランスの東部、メスの街。
何も起こらない、退屈だけが支配するフランスの地方都市に
アルジェリアから戦争の影響で戻ってきた親子の話。
コルテスの唯一のコメディー作品、かつ大衆演劇をめざしただけあって
ドタバタ、キッチュな舞台がすごいスピードで展開される。
コルテスというのは非常に高尚な演劇なんだと誤解していた
自分には驚きの作品だった。
後半のハチャメチャな展開も、時折挿入される政治背景、
アイデンティティーの模索、のようなテーマも
ちょっと今見ると古いかな、という印象。80年代には
よかったのかもしれないが。

今週はアポが一日に4件あったり、あと眼科にメガネの処方せん
もらいにいったりなどほぼ毎日せわしく動いていた。
忙しければ忙しくなるほど要領が悪くなる自分。
もともといいほうじゃないんだけどね。

グルノーブルを歩く

2007-04-27 06:08:00 | フランス
グルノーブルをタラタラ歩く。高温で汗が出てくる。
仕事の関係者に会って話を聞いたり、話をそらしたり、
いろいろ反応しあう。こんな田舎に来ても日本人と顔を
見合わせたりする。難しい顔をしているのが嫌になるような
青い空。グルノーブルの青い空。

グルノーブルの街角は

2007-04-24 05:45:34 | フランス
グルノーブルの街角はどこを歩いてみても
写真のように周りを取り囲む山塊というか、崖を頂く山脈の
景色が味わえる。なんて雄大なんだ。

関係ないが、ファーストフードの店に行ったら
「学生証お持ちですか?」と訊かれた。どうやら学生証
見せたら割引してくれるらしい。っていうか、もう38歳だよ、自分。

グルノーブルでTシャツを買う

2007-04-23 07:19:52 | フランス
あまりグルノーブルの街が暑いので、汗だくになって市街をふらふら歩く。
白いシャツにネクタイなんて締めているので全然風通しが悪い。
とりあえず着替えのためのTシャツを買おうと思い、
ギャラリー・ラファイェットとかそういうデパートを探して
いたのだが、土地勘がないのでなかなか見つからない。
ふと迷い込んだ旧市街。男物のシャツやポロシャツがたくさん
ウィンドーに並んでいるブティックがあったので迷わず中に入る。

「ボンソワール」とアラブ系っぽい店員から声をかけられる。
並んでいる服は一応、若向きの適度におしゃれなシャツとか
ベストとか。こんなんだったらとりあえず何買ってもいいよな。
などと考え、目の前にあったブルーのTシャツ、35ユーロを手に取る。
サイズがMとSがあったので、店員に聞いてみる。
いつもフランスで服を買うときはSかMで迷うのだ。
「お腹に脂肪がついていますか?」
店員の言葉に一瞬耳を疑う、「は?」
「お腹に脂肪ついている?」
「い・・・いや、そんなに」
「じゃあ、Sでいいですよ。ピッタリとTシャツ着るのがいいですよね」
「は・・はあ」たしかに、ストラスブールの若者はみんな
ぴっちりとしたTシャツを着ていた。それとお腹に脂肪がついていたら
ぴっちりTシャツ着たら馬鹿みたいだもんな。
しかし、そんなストレートなこと、お店の人に聞かれたの初めて・・・。
グルノーブルではそうなのか?




グルノーブルに赴く、初めて

2007-04-22 06:55:47 | フランス
グルノーブルに仕事の関係で初めて行ってみた。
いろいろな感想が頭をグルグル廻っているのだが、一番思い出に
残ってること、「人間が親切!」
パリみたいによそよそしくなくて、南仏みたいに開けっ広げな
親切さじゃなくて、なんか温かいのだ、人間が。九州人みたいだなあ。

クーラーがなぜか故障しているホテルに泊まったせいで、
しかも季節外れの高温のグルノーブルでクタクタになりながら
夜、一人でレストランに出かける。裏通りを歩いていたら
「kaliente」という名前の不思議なレストランの前を通る。
カリエンテって暑いとか、そんな意味のスペイン語じゃなかったっけ。
表から中を覗くと、黄色いテーブルクロスにモダンなデザインの
グラスが置かれている。壁にはアフリカの写真が並べられている。
アフリカのオブジェも。こりゃ、いいレストランに違いない!と
本能的に入店。金髪のニコニコしたおばさんが迎えてくれた。

料理は創作フランス料理といった感じ。サツマイモのムースに
カレーソースがかかっているものをアントレに頼む。美味。
メインはラムステーキ。地方の名物のグラタン・ドフィノワがかかっていて、
オリジナルソースが香ばしい。これも美味。
デザートは迷っていたら、「イル・フロッタント」(メレンゲボールに
クリームがついているやつ)がおいしいというので頼む。
本当においしい。親切なおばさんは何度も、「おいしい?」と
テーブルに訊きにきた。隣のテーブルの女性二人組みも、デザートを
食べようとする僕に向かって、「Bon appétit」などと言ってくれた。

お店を出るとき、お店のおばさんが店のカードを持ってきてくれて
「また来店してください!」と言ってくれた。
お客もそんな多くなくて、静かに食事を味わえる。定食が26ユーロ
とパリ並みの値段だったけど、満足な夜だった。
写真はレストランの近くの通り。

BERNARD MARIE KOLTESのこと

2007-04-17 06:10:17 | フランス
今日は、フランスの現代戯曲家ベルナール・マリー・コルテスの
インタビューを読んでいた。と書くとなんか引きこもっているようだが、
仕事の空き時間と地下鉄の中で読んでいたのだ。
コルテスが次のように語っている。

「私の人生の半分は旅行です。もう一つの半分が書くこと。
私は非常に遅筆ですが」

ー旅行中に書くこともあるのですか?
「ええ、まさにその通り。私はパリで芝居を書くことはありません。
芝居のアイディアはいつも旅行中に沸くのです。でも本当のことをいえば、
私は民俗学者のように、いくつかの印象に残ったものを集めたりしながら
外国を旅行することはしません。私にとって重要なことは「独り」である
ことなのです。私は「闘い」という戯曲を、スペイン語すら話されていない
グアテマラの小さな村で書きました。私はそこに二ヶ月いたのですが。

自分自身の母語を話せないときには、思考回路まで変わってきます。
言葉もなく展開される小さな出来事の連続が重要性を帯びてくるのです。

アフリカのある部屋で起こることを私はパリでも発見することができます。
アフリカの工事現場で起こることは、パリ郊外のサルセルのHLMでも
起こりうるのです。つまりアフリカとは場所ではなく、一種の
メタファーなのです。


4月の魚

2007-04-04 06:14:13 | フランス
もう過ぎてしまったのだが、4月1日はエープリル・フール、
フランス式で言えばpoisson d'avril(四月の魚)だった。

で、ふと昔聴いていた高橋幸宏主演の映画「4月の魚」
の同名主題歌を思い出してみた。出だしのところと
サビの部分がフランス語だったのは思い出したのだが、あとはさっぱり。
フランス語歌詞はネットで探し当てたけれど日本語部分は結局
見つけられなかった。

ディテールは分からないけれど、全体的にまるで魚が日差しの中で
群れ遊んでいるような、ふわふわした浮遊感のあるいい曲だった。

本当は僕もいつまでもなんかぼんやり、フワフワしていたいんだが
なんかそうもいかないよなあ。生活も社会も仕事も重くなるばっかりなんだよな。

「個」の意識とフランス

2007-03-14 14:55:45 | フランス
知人が書いて、某出版物に載ったフランス社会への洞察が
非常にまとを得ていて、自分も同感なんで記しておきます。

*      *     *

フランスは国家という意識が非常に強い。レピュブリック
という言葉がすぐに出てくる。一人一人がレピュブリックを
支えている、そういう意識がこの国にはあります。

また「個」の意識もあります。ですから誰かが自分のために
やってくれるという意識はありません。日本社会ならばこれだけ
一生懸命しているのだから、例えば昇給があるに違いない
と思う人たちがいます。ところがフランスでは決まっている
ものは決まっているのですから、どんなに昇給がほしくても
自分で交渉しない限りそんなことはありえません。頼るものは
自分しかない社会です。一人一人が国を支える、集団生活により
社会を支える、それには一定の決まりが必要であるということです。

若いコミュニスト

2007-03-12 05:54:31 | フランス
日曜の深夜(というか土曜の深夜)にparis dernièreという
番組を見ていたら、若いコミュニストが集まるカフェというのが
紹介されていた。このparis premièreという番組、日本で言えば
以前のtonightとみたいな番組なのだ。最先端の風俗を紹介する、
ちょっと大人の番組、という感じ。

で、若いコミュニストなんだが、そのコミュニストカフェの地下の
暗闇で、なにやら共産党のテーマソングとともに踊っていたのだが、
これがみんな揃いも揃って、「おまえら、若者かよ!」と突っ込みたく
なるような、オタクぞろい。現代社会についていけないから
コミュニストになったんじゃないの?と言ってしまいそうなぐらい
みんなダサかった。いや、ダサくてもいいんだけど、フランスで
ああいう若者ってあんまりみないからちっと驚いたぜ。
太った女の子、黒縁メガネのいけてない男の子、ただ笑っている
なんだかうすら気味悪い男とか。なんかコミュニストやばいよ。

不満のはける場所

2007-02-10 06:39:57 | フランス
今日、周りのある日本人が、普通の人だったら例え
口に出さないだろう、と思うような人種差別的な言葉をしゃあしゃあと
声に出していたので非常にがっかりした(人種的なものと性的嗜好のもの)。
人種差別的な発言というのはその人間の人権に対する意識の高さが
よく現れる。二人とも立派な学歴を持ったバリバリ仕事をする人なのに
ああ、そういう程度の人間なのか、と思うとなんだか空しくなった。

また他の時間、他の日本人のグループの集まる会議に参加したら
今度はあまりに会話がぬるくてげんなりした。いや、別にいい人たち
なんだけれど、みんな優等生過ぎて、予定調和の発言しか出てこなくて
眠くなってしまったのだ。もちろん、全然働かなかったり、なんでも
かんでも根こそぎ破壊するような人間は困るけれど、やっぱり
パゾリーニの演劇見て感動したばかりの自分にはこんなグループ
荷が重いな。

都市の空気

2007-01-30 09:19:53 | フランス
昔、子供の頃読んだ話に『街角のジム』という少年小説があった。
たしかロンドンの街角で、元船乗りのジムが主人公に
とんでもない冒険旅行を話して聞かせる物語だったと記憶している。
その話がとても好きだったのを覚えている。どうして好きだったのか、
というときっと自分を異空間へ導いてくれるジムのような存在を
探していたからかもしれない。

その話は読んでいても、街角の匂いが漂ってきて、
本当に都市の空気を嗅ぐような感じだったかもしれない。
かなり後になって、その本の翻訳者である超有名な児童文学者の
方に光栄にも会う機会があって、なんだか感動してしまったのだが。

さて、その本の中にも出てきた都市の空気。年末、福岡に
帰ったときも嗅ぎ分けた(という気持ちになった)。
まず福岡市の西部は博多湾が近く、海の塩分を含んだ風がいつも
吹いている、でもカラッとした空気だ。
僕にとって西新(福岡市西部、副都心と言われていた)はカーキ色の
イメージなんだが、これはやっぱり高校の塀の色と早良郵便局の
壁の色のイメージが強いからだろう。

久留米の空気は草の匂いだろう。筑後川土手一面に茂っている
枯れた芝生の匂いだ。筑後川から向こうは背振山系の山々、
南は耳納連山が連なる。そこを流れる大河の上をゆっくりと空気が
動いていく。穏やかな冬景色がいつも浮かんでくる。

パリの匂いは一言では言えない。地下鉄の匂いとも、
舗道の匂いとも、場末の盛り場の匂いとも。あまりに多種多様過ぎて。
そういえば盛り場なんて久しく行っていないなあ。