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日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

コペンハーゲンに行ってくる(2)

2012-07-31 22:36:35 | 海外(フランス、スペイン以外)
ホテルに荷物をおろしてコペンハーゲンの町中を歩く。
北欧一の繁華街といわれるストロイエという名の歩行者天国。
通りには人があふれ、両側にはおみやげ物屋から
各国料理のレストラン、そして高級ブティックが並んでいる。

ちょっと道のわきをそれて運河の方へ。
運河沿いに立つ黒い建物は王立図書館。南アフリカ産の
花崗岩で建てられており、ブラックダイヤモンドの異名を持つとか。
ダイヤモンドなんてあだ名の図書館なんて聞いたことないよ。


コペンハーゲンに行ってくる(1)

2012-07-29 22:03:12 | 海外(フランス、スペイン以外)
いきなりだが、コペンハーゲンに行ってきた。実は夏の休みを
北欧に行こうかスペインに行こうか、ずっと考えていたんだが
結局どちらにも行こうとの結論に至り(基本ですね)、まずは
コペンハーゲンに週末を利用して行ってみた。

北欧はこれまでヘルシンキとストックホルムに行ったことがあるの
だが、どれも11月とか2月とか極寒の時期にしか行ったことなくて
夏に行ったことは一度もないのだ。だからここぞとばかり、
楽しみにして行ったんだが、コペンハーゲンに着くなり、
フランスと変わらない27度ぐらいの暑い日差しが照りつけていて、
あまり北欧らしい、すがすがしい、でも寒々とした夏の風景
ではなかった。とくにコペンハーゲンは都会なんで、街に
人々があふれかえっている。ウィキペディアによると、コペンハーゲン
都市圏は北欧最大の都市圏らしい。

写真は街の中心部、市庁舎前の広場。

ブリュッセルの駅

2012-01-03 19:09:49 | 海外(フランス、スペイン以外)
短い、駆け足の観光を終え、パリに戻ろうと、あの
治安の悪いミディ駅に戻った自分だったが、北駅行きの
タリスの発車時刻30分前になっても、駅の電光掲示板に
発車のホームが表示されない。

思えば、欧州の鉄道というのは昔は時間に正確じゃないとか
よく遅延するとか、悪い噂をよく聞いていたものだが、
フランスに関して言えば、遅延はたまにあるが、概して正確。
駅のアナウンスもちゃんとしていて、ああ、緻密なダイヤグラム
が守られているんだなあ、という感じだ。
で、フランス以外はほとんど電車で旅行したことないので、
他の国もフランスみたいなもんだろう、と高をくくっていた。

で、全然ホームが表示されない。ちょっと不安になってきた。
ベルギーって、ドイツに近いし、フランスよりも正確なんじゃないか、
という勝手な思い込みもあり、ますます不安に。
ようやく到着時刻15分前ぐらいに電光掲示板にホーム名が表示。

68番ホーム。

しかし、ホームは22番ホームまでしか存在しない。しかも、
タリスの専用ホームというのもあるのだが、それは4番と6番と8番
ホームなのだ。嘘ばっかりじゃねえかよ、と思いながら、しぶしぶ
あてずっぽで4番ホームに行ってみると、ちゃんとホームの
掲示板に5時15分にタリス到着と書かれている。

掲示板をよく見ると、11号車から18号車はA1~A4ゾーン
に停車とある。僕は11号車だったのでA1のゾーンに立っていると、
駅員が来て、「タリスで北駅まで? その場合は時計の向こう側で
待ってくれ」とはるかホームの先のほうを指さす。
滅茶苦茶じゃんか、と思いつつホームの時計の向こうのほうまで、
移動する。僕の近くにいた乗客もみんなゾロゾロ移動。

しかも、タリスは18号車まであるのに、駅員は「時計の向こう」
としか言わないので、いわゆるホームにかかった時計の周りに
乗客がズズなりになって、ホームから落ちんばかり・・・。

タリスが到着したとき、僕がたっていたところは、
乗らなければいけない11号車から案の定遠く、
短い停車時間のうち(タリスはアムステルダムから来たらしい)
ホームをかけずり回らないといけなかったのは言うまでもない。

写真はザ・アールヌーボーみたいな建築。

新年のブリュッセル

2012-01-02 21:08:28 | 海外(フランス、スペイン以外)
と大層なタイトルを書いたが、日帰りで出かけて行っただけである。
家でブラブラしていてもしょうがないし、かといって思い立って
すぐ行けるような場所と言ってもそう簡単にないし・・・と
消去法で考えていったらブリュッセルが最後に残った。
本当はリヨン近郊の郵便夫シュバルの宮殿を見に行こうと思ったのだが
例によって準備不足で残念。

3年ぶりにブリュッセルの街を歩いていたのだが、
目当てのマグリット美術館が閉まっていてがっかり。
(1月1日、2日は休館だった)
仕方なく、街をぶらぶらいく。以前来た時気付かなかった
商店街やパッサージュ、新しいショッピングセンターなどを
通ってみる。パリと比べると、北にあるだけあって
気温が3度ぐらい低い感じで、冷ありえ冷えする。

ブリュッセルはパリと違って、富裕層は郊外もしくは
山の手地区に移り、中心部は貧困層や移民が集まる都市構成に
なっていると聞いているが、相変わらずブリュッセル南駅
(タリスの終着駅)周辺は、昼間から何が起きてもおかしくないような
雰囲気だった。

写真は街角の建物に書かれた壁画。BDの都だけあって
他にもこんな壁画が目に付いた。



徘徊生活・モロッコ

2010-10-05 15:43:18 | 海外(フランス、スペイン以外)
今日電車に乗っていてふと思い出したのが、
(なんで思い出したのか不明なんだが)大学生の頃
初めてモロッコにいったとき-だからもう20年近く前のことだー、
モロッコのタンジール港から出るフェリーが最初に欧州に着く港、
アルへシラス港で日本人の写真家に会ったことがある。

彼はまだ30歳ぐらいで、モロッコを1ヶ月ぐらい旅行した帰りらしく、
顔もよく日焼していた。どんな仕事をしているのですか?と聞くと、
「半年はこうやってモロッコや北アフリカや、世界のあちこちにいって
写真を撮影して、一年のあと半年は日本に戻って、その風景写真を売ったり
雑誌に使ってもらったり、とかそういう仕事だよ」と話していた。
僕は当時二十歳そこそこで、三十歳の写真家なんて立派な大人だと思ったが、
何より彼の話すような、自分の好きな写真を撮って、
あちこち旅行できるような仕事が僕もできればなあ、と漠然と思った。

何者にも縛られないで、根無し草みたいにフワフワ生きていくのが
すばらしいと思っていたからだ。あの頃のそういう考えとかそういう意識とかは
今でも思い出せるし、心にちゃんと保管してある。


モロッコ行き(11)

2010-08-26 15:55:48 | 海外(フランス、スペイン以外)
ローマ遺跡を見た後、今度は女性の社会的地位向上のためのアソシエーションの
事務局にお邪魔していろいろ話を聞く。アソシエーションの歴史や、
社会の存在意義など。

それが終わると短いモロッコ滞在も終盤ということで、僕は
タクシーに乗ってラバトの空港に行く。ラバトの空港は首都の空港なのに
恐ろしく小さい。多分、佐賀空港より施設はしょぼい。
出国手続きを済ませて飛行機を待っていると、待合室の脇で、一心不乱に
祈りをささげているイスラム教徒のおじさんがいた。
床にカーペットを敷いて、一生懸命祈っている。

祈る、というのはどういう行為なんだろうか。僕には
祈る習慣がないのであまり分からない。不安な世界を生き抜くために
すがりつく行為なんだろうか。よく分からないけれど、
おじさんは床に頭を擦り付けては一心に祈っていた。

モロッコ行き(10)

2010-08-24 15:03:50 | 海外(フランス、スペイン以外)


モロッコにあるローマ遺跡のことをVOLUBILISとフランス語で言う。
ラバト市内にある考古学博物館に一人でぶらっと行ってみると、
ローマ遺跡から発掘された当時の装飾品や像に、さらっとどれもvolubilis
と言う言葉が添えられていた。



そしてラバトの郊外には実際にローマ遺跡が残っている。
荒れ果てた感じで、見捨てられた遺跡跡に、観光客がまばらに訪ねてくるだけ。
シェラという名前のローマ遺跡で、夏には野外劇場としてジャズのコンサートも
行われるらしい。でも僕がいったときにはそんなことなど嘘のように、
真夏の太陽の下、蜃気楼のような空気の中に遺跡があった。



瓦解した建物跡、ここが浴場だったのか、とか、ここがエントランスなのかとか
いろいろ考えながら歩き回る。遺跡というのはすごいものだ。
何世紀もの前の人間や世界とコミュニケートできるから。



ローマの余韻を抱いたまま、市内の喧騒に戻る。



モロッコ行き(9)

2010-08-22 17:38:47 | 海外(フランス、スペイン以外)
午後にももう一つ、人権関係のNGOの事務所に行って
インタビューなんかして、夕方ごろ居候している友人宅に戻る。
晩御飯は、友人たちと一緒にレストランに行くらしい。友人って誰だよ・・・、
と思いながらもそのまま夜9時半ごろレストランについていく。
というか、9時半から食べ始めるのってかなり遅いぜ。

レストランに着くと、居候の友人の友人がごちゃごちゃいて、
数えてみるとテーブルに12人ぐらいいた。日本人、フランス人、
イタリア人、モロッコ人、アイルランド人、スペイン人など多国籍な感じ。
僕はこういう食事会というのは実は一番苦手なんだが、逃げるわけにも行かず
テーブルに着く。知り合いの友人は一番遠い席へ・・・。おいおい。
とそのような状態だったのだが、まあ、僕ももう40だし
20歳そこらの大学生のようなことをいまだに行っているのもかなり痛い、
と思い直し、とりあえず前の席のモロッコ人、横の席のイタリア人、
左隣のアイルランド人になんでもかんでも話しかけてみる。

そこにいたモロッコ人は、普通のモロッコ人じゃなくて、外務省に勤めていたり、
アメリカに留学していて民間企業に勤めていたり、とかなりインテリな人々だった。
僕の前に座っていたモロッコ人に、ラバト市内で昼間見た、路面電車の工事のことを
話したら、「本当に情けない。あんな路面電車を作るより、貧困の削減とか
他にやることはたくさんあるのに、あんなことにお金をつぎ込むなんて、
市当局は情けない」みたいなことを言っていたが、あまりにも
言い方が他人事っぽかったので、
「じゃあ、おまえの給与、半分、市に寄付して貧困削減に使ってもらえよ」
と言いそうになった。


モロッコ行き(8)

2010-08-22 04:40:39 | 海外(フランス、スペイン以外)
午前中のうちに人と会ってインタビューなどやる。話しているうちに
どんどん時間が過ぎてしまい、すぐにお昼を回ってしまう。
聡明そうな、エリートっぽいモロッコ人女性だった。頭のいい人とか、
自分に自信のある人というのは、他人を恐れていないので、気持ちのいい笑顔とか、
いやみのない笑顔で初対面の人とも接することができるんだと思う。
彼女はそんな感じの親しみやすさで、僕と話してくれた。

昼は、友人から紹介されたレストランに一人行く。
おいしいと評判らしく、無茶苦茶込んでいる。
入り口近くのテーブルに座って、黙々とソーセージとフライドポテトを
食べる。こっちの人はゆっくり昼食をとらないんだなあ、
と思ってしまうほど、人が入ってきたり、出て行ったりする。

モロッコ行き(7)

2010-08-21 03:14:18 | 海外(フランス、スペイン以外)

その後、炎天下の中、ちょっとラバトのメディナに
迷い込んでみる。メディナの入り口は城壁になっていて
新市街から行くと、壁を越えると、そこは違う世界、って感じで
なかなかいいのだ。



中はまさに喧騒の世界。
客引きをしたり、大声を上げたり、ひそひそ話をしたり、
物乞いしたり、商品をべたべた触ってみたり、と人間のいろいろな
エネルギーが充満している。お店は全部通りに張り出していて
みんな好き勝手に入っては出て行く。





写真はメディナとカスバ(メディナの脇にある、別の歴史地区。こっちは
騒々しさはなかった)が一緒になってます。


モロッコ行き(6)

2010-08-18 22:05:18 | 海外(フランス、スペイン以外)


翌日は、午前中にちょっと時間があったので
市の北側にある、ムハンマド5世の霊廟に行ってみる。
行ってから思い出したのだが、この場所、僕が大学生の頃
この地を観光したときにも一回来ているはず。
あのときは、もうモロッコには来ることはないだろうな、
と思っていたのだが、結局戻ってきてしまった。



あと、霊廟の前に広がっているハッサンの塔。
前庭(と呼ぶのか?)が、そのまんま、パリのパレロワイヤルの
ダニエル・ビュレンの中庭だった。というか、ビュレンが
パクッたのか。

モロッコ行き(5)

2010-08-17 14:44:01 | 海外(フランス、スペイン以外)
一日目の夜は、友人と友人の彼氏に誘われてラバトの中心部にある
フランス風ビストロに連れて行ってもらう。
ラバトは他のモロッコの都市と同じように、旧市街であるメディナと
フランス人の作った新市街に別れていて、ビストロは新市街の
ど真ん中の通り沿いにあった。

店の中に入ると客は西洋人の観光客ばかり。
窓の近くのテーブルについてタルタルステーキなど頼む。
値段を見ると140DHと書かれている。日本円に換算すると1600円ぐらい。
安いどころか、無茶苦茶高い値段なのだ。パリ並みの物価。
そのあと、モロッコの平均月収は一人当たり3000円ぐらい、みたいな
話を聞く。自分は月収の半分に相当する値段の料理を食べてるんだ、
と思うとなんだか居心地が悪くて、食事がなかなか進まない。

モロッコ行き(4)

2010-08-16 23:38:31 | 海外(フランス、スペイン以外)
そもそもなんでモロッコに行こうかと思い立ったかというと、
大学院の研究で地中海地域をテーマにしているのだが、
なんか地中海南岸の国に行って、地中海の空気を吸ってみたい、
地中海を聞いてみたいとか、そんな感じの理由だ。
具体的なようであんまり具体的じゃないんだが。

なんか大阪でいくらEUとか、地中海が云々とか考えてみても
やっぱ限界があるわけで、行ってみて、呼吸をして、視覚でみて
なんかわかることがあるんじゃないかなあ、と思ったのだ。
ほら、フェルナン・ブローデルが初めてアルジェリアに行って
反対側から地中海を見たあとで、新しい地中海を見る「眼」を
獲得したみたいに・・・なんかそんなやつ。
まあ、いずれにせよ旅をしたり、環境をかえたりすることは
いいことだと思う。新しい視点を獲得できるし。

それはそうと、いきあたりばったりで自分でも困るのだが、
ようやくモロッコの日本人の友人にも落ち合えて友人宅へ。
友人(というか彼女も人の家に住んでいるのだが)の
住んでいる家の広い庭。

モロッコ行き(3)

2010-08-15 23:01:13 | 海外(フランス、スペイン以外)
モロッコは実は初めてではない。大学生のときに一度行ったので
これが二回目になる。ただ学生のときは自分で電車やバスに乗って移動していたので
余り行動範囲も広くなかったし、そもそもモロッコの人と接する機会が非常に
限定的だった。自称ガイドの町の客引き、レストランのお姉さん、
駅でベンチの隣に座った軍人、メディナで会った若者。
こうやって列挙してみると結構接しているが、ただみんな世間話程度の
コミュニケーションだった。まあ、それが当たり前なんだが。

空港で日本から予約をしていたタクシーの運転手と落ち合う。モハメッドという
なんかボーっとした、よくいる感じのおじさんだ。おっさんと言いつつ、
自分より若かったらいやだなあ、などとどうでもいいことを考えつつタクシーに乗車。
ラバトの、およそ首都にある空港とは思えないぐらい小っぽけなおもちゃみたいな
空港を後にして、ラバトに向かう高速道路に乗る。

強い日差しとまばらな樹木や何もない荒地を見ているとアフリカに来たんだ、
という実感がわいてくる。

モロッコ行き(2)

2010-08-15 14:23:21 | 海外(フランス、スペイン以外)
モロッコは遠い国である。
大阪から行くとなおさらである。僕の場合、エジプト航空で
カイロまで飛んで(13時間)、そこで乗換えで3時間ぐらい待ち、
そのあと4時間ほどかかってパリまで飛んだ。
で、パリで一泊し、オルリー空港からラバと空港まで2時間40分の旅である。

オルリー空港で、どうしたわけかラバトとカサブランカを勘違いしてしまい、
同じ時刻にほぼ出発するカサブランカ行きの同じエアラインの飛行機に
乗ってしまうところだった。
列に並んでキャビンアテンダントのチェックの寸前で、画面を見たら
「カサブランカ行き」と出ていて、間違いに気づき、急いでホールに出て
ラバト行きの出発ゲートを確認。
ゲートまで全速力で行くと、乗り込む乗客の列の最後尾に運よく滑り込めた。
こんなところでも走っている自分なのだった。

ラバトに着くと、入国審査でどこに泊まるのか聞かれる。
ホテルなどと適当に答える。が、実はしかし、僕は泊まる住所を知らないのだ。
モロッコで働いている友人と落ち合ってその家に泊めてもらうことに
なっていたのだが、実は友人と落ち合う時間と場所だけ決めていて、
その友人の家がどこにあるのか全然教えてもらっていなかったのだ。

こりゃ、待ち合わせの場所に友人が来なかったら、すべてパーだな、
などと思いながら空港を後にする。

写真はラバト空港の滑走路。38度の炎天下を
延々と入国審査場まで歩かされる。