【久光製薬、連覇に照準 追う東レ・岡山・トヨタ車体】
バレーボールのV・プレミアリーグ女子は28日から決勝ラウンドに入る。レギュラーラウンドの上位4強、久光製薬、東レ、岡山、トヨタ車体が30日まで1回総当たりの3連戦を行い、上位2チームが来月14日の決勝戦に進む。優勝候補の最右翼は首位を独走した久光製薬。中田久美監督の就任1年目だった昨シーズンに続いて2連覇を狙う。これを東レ、岡山、トヨタ車体が追う。
☆レギュラーラウンド上位4チームの戦績 得セット 失セット
① 久光製薬 23勝 5敗 76 28
② 東 レ 18勝10敗 63 55
③ 岡 山 17勝11敗 62 45
④ トヨタ車体 15勝13敗 52 53
☆セミファイナルリーグの試合日程
<28日> 久光製薬―トヨタ車体、東レ―岡山
<29日> 久光製薬―東レ、岡山―トヨタ車体
<30日> 久光製薬―岡山、東レ―トヨタ車体
レギュラーラウンド(8チーム4回総当たり)では久光の強さが目立った。前半こそ接戦に持ち込まれる試合展開も多かったが、尻上がりに調子を上げて後半は14戦全勝。しかも上位3チームとの後半6試合で落としたセットは東レ戦の僅か1セットだけだった。
強みは攻守のバランスの良さ。アタック決定率(バックアタックを含む)では全選手中、上位10人に平井香菜子が4位、長岡望悠が5位、岩坂名奈が7位と3人が名を連ね、ブロック決定本数(1セット当たり)でも岩坂が2位、平井が6位だった。サーブ効果率では石井優希が1位、岩坂が2位。サーブレシーブ成功率でも新鍋理沙が1位、筒井さやかが5位。各選手が持ち味を遺憾なく発揮したことがこれらの数字に表れている。
東レは総得点ランキングで迫田さおりが昨シーズンの得点王カナニ・ダニエルソン(トヨタ車体)を抑え堂々の1位だったほか、新外国人ペーニャ・ヨンカイラが4位、高田ありさが6位と10位までに3人が入った。ただチームのサーブレシーブ成功率が8チーム中5位にとどまり、ブロック決定本数は7位と下位に甘んじた。木村沙織に続き主軸の荒木絵里香が抜けた穴が大きかったようだ。
レギュラーラウンドの対戦成績を振り返ると、久光は東レとトヨタ車体に3勝1敗で岡山には4戦負けなし。その戦績からみても決勝進出の可能性はかなり高い。東レは岡山に3勝1敗だったが、久光とトヨタ車体には1勝3敗と負け越した。岡山は久光に全敗し、東レにも1勝3敗だったが、トヨタ車体には4戦全勝と強い。トヨタ車体は久光に1勝3敗、岡山には全敗だったが、東レには3勝1敗と勝ち越している。
東レ、岡山、トヨタ車体の3チームにはそれぞれに苦手チームと相性がいいチームがあり、いずれにも決勝進出の可能性がありそうだ。2季ぶりの優勝を目指す東レとしては何としても決勝戦に駒を進めたいところ。岡山は昨シーズン、セミファイナルで3戦全敗だった。3位決定戦で勝って3位となったが、今季こそ決勝進出を果たしたい。悲願のセミファイナルに勝ち上がったトヨタ車体にも十分チャンスがある。