く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<東大寺二月堂> 子どもの健やかな成長願って〝達陀帽いただかせ〟

2014年03月15日 | 祭り

【1263回目の〝不退の行法〟お水取りが無事満行】

 1日から2週間にわたった東大寺の修二会(お水取り)。無事満行を達成した15日、二月堂では恒例の「達陀帽(だったんぼう)いただかせ」が行われた。本行中、練行衆が達陀の行法で用いた金襴の帽子を幼児にかぶせると健やかに育つといわれる。その言い伝えにあやかろうと、幼児や赤ちゃんを伴った多くの参拝客が長い列を成した。

  

 場所は練行衆が毎晩厳しい修行を繰り返した二月堂の南側の階段を上りきった広場。階段にはお松明(たいまつ)の名残の黒い燃えカスがまだ残っていた。予定では午前10時から午後3時まで。開始時間に合わせていくと、広場は既に親子連れでいっぱい。長い列が5~6本できて既に始まっていた。

 

 近くの幼稚園児だろうか、そろいの制服姿の子どもたちも大勢来ていた。帽子をかぶせられると手を合わせる女の子、僧侶を不思議そうに見上げる小さな子、母親に抱かれぐっすり眠ったままの赤ちゃん、父親も入って記念写真を撮ってもらう家族連れ……。何をされるか分からない〝初体験〟の不安からか、帽子が頭に近づくと火が付いたように泣き出す小さな子どもも多かった。

 

 お水取りが始まったのは奈良時代の天平勝宝4年(752年)。以来1度も途絶えることなく続くことから〝不退の行法〟といわれる。今年で1263回目。春を呼ぶお水取りが終わって、古都奈良にもまもなく本格的な春がやって来る。

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