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橘湾岸VS阿蘇カルデラ

2015年11月26日 07時57分41秒 | 日記

先日の「橘湾岸マラニック100km」のスタート(1時)のとき、説明をされていた方に「阿蘇カルデラとどのくらいタイムが違うか」と聞かれたので「2時間から2時間半は余計かかります」と返事した。

これは私の経験で答えたものだが、実際どうなのか調べてみた。

★ゴールタイムの比較(右表参照・縦軸はゴールタイム。横軸は人数の比率)

右グラフを見ると、一目瞭然、カルデラと橘湾岸のゴールタイムはあまり重ならず、別領域になっている(カルデラの制限時間が13時間半なので、当たり前だが・・・・)

カルデラ(青線グラフ)はゴールタイムのピークは12時間台。これに対して、橘湾岸(赤線グラフ)は制限時間が19時間~15時間のためかバラツキが大きい。ピークは16時間台。

これだけで判断すると、ピークに4時間の差があり、「橘湾岸はカルデラより4時間余計にかかる」ということになるが、一概にそうは言えない。

カルデラで速い選手は橘湾岸でも速い。タイム差も1~2時間ぐらいしかない。速い人はどんな悪条件でも速い。逆に、遅い選手は悪条件になるとかなり落ちる。

カルデラで11時間ぐらいの選手なら、橘湾岸では13時間ぐらいでゴールしている。今回1時スタートの選手も多くが13時間台でゴールしている。カルデラより2時間ぐらいの遅れだろう。

逆に0時、23時スタートの選手は16時間台のゴールが多かった。おそらく、タイムをねらう選手が少なく、制限時間内にゴールしようとされているのかもしれません。そうなると、グラフのように4時間近く、遅くなります。

●結論:速い選手でも橘湾岸ではカルデラより1~2時間余計にかかる。ゆっくり行くと、4時間も余計にかかってしまう。

★高低差の比較(右図参照)

累積高度は、カルデラ1641m、橘1766mと橘湾岸が120m多い。

最大標高差もカルデラ564m、橘は757m、橘湾岸が190m高い。

これだけだと、橘がちょっときついぐらいに思われる。

ところが、橘の場合は累積高度のほとんどが後半の42kmにあるのだ。

42kmで累積1766mは金峰三山の42km、累積1500mに匹敵する。つまり、58kmロードランしたあとに、金峰三山をするようなもの。これはきついし、タイムも遅くなるのは当然。

★時間・コース

橘湾岸が時間がかかる原因はまだある。橘湾岸は半分は真っ暗な中を走るので、スピードが出せない。コースも一般の道路を走る。とくに歩道はアップダウンがあり、注意しないと転倒する。スピードが出せない。

それに対して、カルデラはスタート10分は薄暗いがほとんど昼間。コースもほとんど車道で安全。92kmから先だけ歩道を走るが、道幅は広い。

これらもタイムに差ができる要因でしょう。

★モチベーション

これが一番かも。カルデラは「マラソン大会」、フルマラソンの延長です。関門時間は13時間半。エイドでゆっくりしていたら、関門を通過できません。みなさん1秒でも記録を短縮しようと、一生懸命走っています。だから、12時間台が多い。

これに対して、橘湾岸は「マラニック大会」です。主催者も言ってます「マラソン大会ではありませんから・・・」「走って休んで食事をしていただいて、また走って休んで食事をしていただいて・・・・これの繰り返しで、17時間ぐらいで帰ってきてください」という趣旨。

多くの方はその趣旨どおりにエイドを楽しまれて走られていますが、速いランナーにはそういう走りはできません。おそらくトップグループはマラソン大会をしてるでしょう。

●結論:この大会は16、7時間かけてエイドを楽しむ大会。記録をねらう大会ではありません。

 

 

コメント (2)
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