kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

大阪遠征3

2018-01-15 | 陸上競技
続き。

練習の組み立て。「刺激を入れる」ことと「使うこと」がセットになっていました。当たり前だといわれるかもしれませんが。前の記事に書いた「一部分の切り取り」では分からないことがあります。単独種目ではない。何種目かを一つにして「1種目」という感じです。この部分は私自身も感じることがあります。スキップ走をなぜやるのか。やる中で感じ取ってもらう。それがスプリントに生きてくる。いろいろなことを含めながらです。

やろうとしている部分、刺激を入れたいなと思っている部分に「徹底的に負荷をかける」というのがありました。腸腰筋であれば腸腰筋、大臀筋であれば大臀筋。ここにひたすら負荷をかける。そしてそのまま動く。これがウエイトのような大きな負荷ではないというのもポイントだと思います。「尽きてしまう」という感じでは意味がなくなるからです。同じ場所に異なる角度から刺激を入れる。それをどう走りにつなげていくか。

ランジ姿勢での練習がありました。これはすごい。mtm先生と話をして「耐える」とか「止める」中で負荷をかけるんだということでしたがこの手の練習はものすごいと思います。腕立てなどにしても同様。「耐えなければいけない」という状況を生み出す。もちろん、意識してですが。衝撃を受け止めることで大きな負荷をかける。

練習の中で多いのは「片足支持」。これも見ていて感じたので確認してみると「意図的に増やしている」とのこと。走るのは結局片足。その足に実際と同じような負荷をかける。ジャンプ系なども同様です。かなりの負荷になるので多用はできない。が、やらなければ強くなることはない。実際の走りにつなが筋力の発揮をどのようにするか。ウエイトに関しては不要だと感じました。負荷の掛け方によってウエイト以上の効果はある。やり方だと思います。

動きながら保つ。ここも多い。単純にスタビをやるわけではない。「負荷がかからないから」と言われていました。保ちながら動く。動きながら保つ。手押し車などが一番顕著かもしれませんね。体幹を保ちながら手を動かす。アンバランスを生み出しながらも保つ。その中で自分の体の使い方を覚えていく。

その延長線上に「やっているうちに動きを身につける」というのがあります。やりたい動きがある。その動きをドリルのように延々と繰り返すのではない。これはかなり共感できました。狙いとする動きがある。それをどのようにして身につけるか。実際に走りながらやる部分もあるし、負荷をかけて刺激を入れてからそこに意識を置かないと動けないという状況を作る。ここも大きい。

一番大きいなと思ったのは「なじませる」という言葉。刺激と走り。その間に「まー動いておけばいいや」という部分がありました。ほぼすべての種目でその手のことがある。実際の走りとは違う部分があるなと思いながら見ていました。で、話を聞くと「なじませる」との回答。スーッと入ってきました。いきなり最大出力を出すのではなくワンクッションおいてそれで刺激の入った身体を徐々に慣らしていく。なるほどという感じですね。「速く動いとけ」という部分。最大スピードを出すのだが出力自体は上がりきらない。意図的にそういう配置だと思います。

道具を使った練習をするとかなり時間がかかります。普段の練習は2時間程度。まー普通の3時間以上の不可だとは思いますが(笑)。マネージャーがたくさんいるのでコントロールしてくれている部分もありましたが、「練習以外の時間を省く」という意味でも過度な道具の使用は時間がもったいないなと思いました。うちのように人数が少ない学校ではそこに時間がかかります。極力そういう時間を省きたい。ウエイトサーキット、筋力アップのためにバランスよく配置していました。しかし、1時間程度かかる。これはもったいないのではないか。改善の余地あり。コンセプトは保ちながらベンチやスクワットを行わずにどうするか。

ドリル的な動きはほぼありません。これは前回も感じました。ここも「意図的」だと思います。県内県外問わずあれこれ見ていますが「分かっていてやらない」のか「本当に分かっていないのか」の違い。関西の流れなのかもしれません。mtm先生とは技術的な話をしながら練習を見ていました。やりたい事の方向性は同じ。が、やっているうちに動きが身につくという方法をとっていました。この辺りは少し前からmtm先生とやりとりをしながら感じていたのでスーッと入ってきましたた。全体の流れの中で「動きを身につける」ためのメニューが組み込まれています。

半強制的に「やりたい動き」をやらなければ練習が進まないように組み込まれていました。これが強豪校であれば「とりあえずやれ」みたいなところがあります。が、明確な意図の中で動きを作る練習が組み込まれている。繰り返しになりますが強制的に動きを作るのです。

一歩ハードル。これはうちもスイッチングやスイッチングランで意識させています。この種目に関して「うちの選手もできる!」という気持ちがありました。が、やってみて壊滅(笑)。高さが変わったらやりたい動きができなくなる甘かった。

これも見ていての感覚なのですが。hkt高校の選手は力の使い方が上手い。更には上半身と下半身の動きのタイミングが合います。多分かなり意識して組み立てているのだと思います。上述のように様々な練習をする中でタイミングを合わせなければできない部分がある。さらにパワーやスピードでごまかさない練習。一歩ハードル、ハードル選手のように跳べばさほど難しくない距離かもしれません。しかし、それではタイミングは掴めない。パワーに頼った動きをしていても実際の走りには繋がらない。スイッチングランで出来てもこういう場面で繋がらなければ狙いとは異なる動きになる。ここは大きな課題として残りました。

色々と書いていますが「意図」があっての練習です。もちろん誤魔化そうと思えばできる。正確性の部分と重なるのですが補強であれほど細かく正確にやるという部分は動きの正確性にも繋がっていきます。うちは雑。どこかで誤魔化しています。そこの部分は大きい。取り組みの姿勢は全てに繋がっていきます。

全ての練習が一つの方向に向かって収束していく感覚です。補強にしても走りにしても「タイミング」や「使い方」を常に大切にする。練習自体が「走るために何をするか」という所に向かっています。タイミングに関してはうちの選手はかなり悪い。筋力や持久力という要素ではなく「いかに効率よく力を使うか」という部分が散りばめられている。見ていて楽しくてたまりませんでした(笑)。

まとまりがないですがひたすら記録しておきます。頭の整理に繋がる部分です。書いていて楽しい。もっと詳しく書けよという方もいるかもしれませんが。まーいいんです。私の自己満足のblogだから(笑)

もうしばらく書き続けます。振り返りながらも進まないといけないんですが。適度にお付き合いください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大阪遠征2

2018-01-15 | 陸上競技
続き。練習にたどり着く前に色々書いておきます。

実は前日、大阪に到着してから師匠と1時間半くらい電話で話しました(笑)。わざわざ大阪で電話しなくてもという話ですが。snd女子大学のfjk先生と師匠はかなり懇意にされています。そのつながりで兵庫や京都の学校の練習を見させてもらうことがありました。mtm先生とfjk先生も仲良し。今の私がいるのは師匠のおかげだといっても過言ではない。これからは自分でどのような道を探っていくかだと思っています。まー何かあればいつも相談するのですが。

この電話、陸上競技の話が中心(笑)。hrk高校に行くというのは伝えてあったので。そのタイミングで先日mtm先生から送っていただいた動画についての話をしていました。今回のテーマの一つである「いかに力を発揮するか」というところに関してです。動画ではやはり断片的な部分が多くなります。一部分を切り取って「動き」を見ることになる。その前後の流れが見えてきません。どのような考えでどのような位置づけてその練習をするのか。そこが一番大切だと思っています。

去年のblogを見るとうちの練習はhkt高校の「60%の練習」だと書いていました。いや、きっと40%くらいだったと思います。量とかではなく「質」がそのレベルだということですが。この1年間あるかなり意識して練習を組み立ててきました。それなりにできるようになってきたかなというのはあります。それでも「圧倒的な強さ」はない。そこは見ていく中で見つけていきたいなと。それぞれの練習が何を意図してどいるのか。ミクロの考え方ではなくマクロ的な部分ですね。

一つ一つ書くと膨大な量になるのでそこは割愛しながら書いていきます。

これは昨年も感じたのですが「色々なことをする」というのがありました。一つのことを延々とやらない。次から次へとやっていきます。回転ずしのよう(笑)。食べたら次の皿が回ってくるのでそれを取る。食べる。取る。が、そこには意図がある。適当に好きなネタだけ食べるのではない。「今はこれをしたい」というのがあってそのネタを連続して詰め込んでいく感覚ですね。分かりにくい??

昨年、ほとんどの練習は器具を使わないという話をされていました。ここも興味がありました。「ウエイト」に関して再び導入する形をとっていました。故障のリスクもある中でやっている。正直「ウエイト」のほうが手っ取り早いというのがあると思います。単純に「筋力」を上げるのであればそれが一番。が、大切なのは「何でその筋肉が必要なの??」というところ。投擲選手とは異なります。永遠のテーマに近いところもあるのですが。

ウエイトをやらないのに身体がしっかりとしている。その理由を把握したいなと。これも前回書いたのですが「精度」であり「正確性」の違いが明確。うちは本当に「流れ」の中でやっているに過ぎない。練習の前半には「身体の使い方」や「コントロール」するような練習が多く配置されています。日によってそのバランスを変えていくのですがそこの正確性が違う。選手自身が「なぜこの練習をするのか」を把握しています。それもかなり細かく。お互いにチェックする部分もあります。特定の選手のみが理解するのではなく全体で同じ方向性を見ています。

「やらない」のが一番ダメだとすれば次は「やるだけ」というのがダメですね。うちは「やるだけ」は抜け出したと思っています。が、「徹底的に細かい部分にこだわってやる」というレベルには達していません。そこの差は顕著です。組み立てももちろんあるのですがまずは「取り組みの姿勢」の差が大きい。ニアな練習はできているがあくまで「ニア」でしかない。近いだけでまだ70%程度かなという感じですね。

もっというと「なぜその練習をするのか」を明確に把握している。その練習が次の段階のどこにつながっていくのか。単純に「学力」の話ではない。「陸上偏差値」だと思います。自分たちがやっていることに対して「興味関心」を持っている。だから突き詰めて考えようとする。運動能力云々ではなくそういう部分。「鍛えたら強くなる」というのとは違う気がします。

そうなれば「できない」場合に「どうすればできるか」を考えるようになる。工夫が生まれます。できなくてもいい。それをできるようにする。そのためには「できなくてもやる」という姿勢は必要。逃げていたらダメだと思います。技術的な部分の段階の前。そこがどうなのか。できないから仕方ないという感覚でいると成長はないなと改めて思いました。そういう意味でうちはまだまだ未熟だなと。やれることを残したまま進んでいる。積み残しがあるかなと。

snd女子大学のmakinoも来ていました。前も感じたのですがやはり「自分の身体がどうなっているのか」を感じ取れるようになったといっていました。それが競技力の向上につながる。mtm先生が何度か言われていました。「今の自分でもっと力を出せないかを考える」と。筋力を上げるのはもちろん必要だと思います。が、単純に筋力を上げればいいのか。練習の中心は「筋力向上」ではなかった。実はいかに身体を使えるようになるかなんじゃないかと。今ある自分自身の「持っているもの」をどうやって使うか。ここに尽きるのかなと。

ん??長くなっていますね。また。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大阪遠征1

2018-01-15 | 陸上競技
金曜日から日曜日まで大阪へ。本当は11月に行きたかったのですが日程調整がうまくいかず。理由は私が検定実施日を忘れていたから(笑)。ひどい話です。mtm先生にお願いしていたのに本当に申し訳なかったですね・・・。そこから調整をしてもらってここに。できる限り早くいきたいというのがあったので。無理をお願いしました。

mtm先生が「blogを書いている」と言われるのでこうやって書くのはかなりプレッシャーですが(笑)。毎回のことですが私が勝手に感じた部分を書き記していきます。正解かどうかわかりませんが。

今回で訪問するのは2回目。1回目はとにかく「全体の把握」という部分が多く多く質問することはできませんでした。こうやってblogを書くに当たって前回行った時の内容をもう一度見直してみました。ある程度は「正解」だったと思いますがまだまだ「本質的な部分」が書けていないなという感じ。限られた時間の中でしかたら「見る」ことで精一杯だったと思いますね。今回は気持ち「余裕」があるのでひたすら観ることに。そして気になることがあれば側で質問し続ける。

我々が訪問するにあたって兵庫のsnd女子大学の選手と京都のktb高校の選手も一緒に練習をすることになりました。mtm先生の配慮です。11月に訪問しようと思った時には1日目にhkt高校、2日目にktb高校でやったらどうかという提案をいただいていました。mtm先生とysd先生が懇意にされているとのことでその流れで。実際は私の責任で実現しなかったのですがわざわざ選手が来てくれました。感謝しかありません。うちの選手にとって他県の選手と一緒に走るという経験は財産です。女子はインターハイで戦いたいと思っている。そうであれば目の前でそういう選手の動きを見たり競争することでいろいろなことが生まれると思います。

いつもお世話になっているfjk先生もいらっしゃっていました。午後からは都道府県駅伝のほうに行かなければいけないとのことでした。本当に頭が下がります。

練習とは関係ないのですが色々と縁を感じる部分がありました。hktで指導されているsm先生、山口県の社会人選手の後輩だということでした。前回hkt高校に訪問した後にその社会人選手と一緒に練習をしました。その様子がfacebookに上がっていてつながりがわかったと。偶然とはいえ面白いなと。また、ktb高校で引率されていたsgy先生も。私が2度目にsnd女子大学の練習見学に行った際、ちょうど大学に入学する高校3年生でした。話を聞いているとそのことを思い出しました。沖縄インターハイの年です。こういう「縁」が何かを生み出すんだと思います。mtm先生が陸上競技大好きなのでその周りに集まっていくのもあるのかなと。「縁」は見えないが本当に大切だと思います。

mtm先生と知り合えたのはgt先生の存在があったから。大阪時代に近くの学校で働いていたのがmtm先生とgt先生の「縁」。なぜかgt先生が山口に来てこれまた何故かわからないけど私と仲良くなった(本当に仲がいいのかは疑問ですが)。その流れで岩手国体の時にmtm先生に挨拶をさせてもらい学校訪問。そこからはわからないことや気になることがあればmtm先生にLINEで聞くことができる。不思議です。

一番は私が図々しいというのもあると思うのですが(笑)。もう少し遠慮して生きていければいいのですが。mtm先生と話していて「わざわざ山口から来ますか??」と。そういえばgt先生は埼玉まで新幹線で行っていましたね。練習するために(笑)。gt先生はかなりキテいると思いますが私は「標準的」だと思っています。

自分が勉強するために時間と労力を惜しんていたら先にはすすめません。必要だと思わなければ行かない。hrk高校には「魅力」があると思います。前の記事にも書きましたが「選手にとって大きな刺激を与える」という部分もありますが、私自身がmtm先生と話をしたいと思うから行くというのが一番の理由だと思います。それが間違いなくうちの選手にプラスになる。

強豪校。あまり興味はありません。練習量でカバーする学校もいいかなと。mtm先生の指導は「普通の選手」が「強くなる」という特徴がある。そこには必ず「何か」がある。強い選手が強いのは当たり前。これから先指導していくにあたって間違いなく「スーパースター」を預かることはないと思います。「普通の選手」をどう育てていくか。やはりそこに尽きると思います。強豪校ばかり訪問しても「すごいな」で終わってしまう。陸上雑誌に掲載される強豪校の練習にも「ヒント」はあると思います。が、そこに「本質的なものが存在するか」は別です。

2日間、陸上競技のことだけ考え続けました。これは最高に幸せ。

ひとまず雑感のような部分。練習ももちろんですがこういう「感情」は残しておきたいなと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする