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kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

メッセージ

2011-06-22 | 陸上競技
中国大会が終わりました。ここまでたどり着くまで本当に大変でした。陸上競技を通じて人間的な成長を、と思ってかなりのエネルギーを使ってやってきましたがなかなか上手く伝わらない部分がありました。最終的に何を感じてくれたかは分かりません。中国で戦うためには「陸上競技」のための指導が必要となります。生活指導や取り組み方の指導に時間を割いている間は目指すところには届かない。これがこれまで私が指導してきて一番強く感じたことです。

陸上競技は本当に厳しい種目です。「速い者は何をやっても速い」のが事実です。地道な練習を積み重ねてやっていっても追い付けるかどうかは分かりません。だからといって諦めてしまうというのでは面白くない。最大限の努力をして何とかつかむインターハイだから価値があると感じています。様々な部分を適当にやっていて「力」があるからインターハイに行くという選手にはなって欲しくないと思って指導をしてきました。強くなれば強くなるほど大きな「責任」が伴います。誰からも応援される選手にならなければいけない。

全てはつながっている。この言葉はこれまで何度も何度も言い続けてきたことです。これが分からない限りはいつまでたっても同じことを繰り返します。「考え方」が取り組みを決めます。陸上競技場面だけきちんとやろうと思っても日常生活の「考え方」「行動」が必ず競技に出てきます。普段の生活がきちんと出来ない者は練習でもきちんと出来ないのです。
普段の生活で「少しくらい良いだろう」と思って手を抜く者は100%競技場面でも手を抜きます。練習ではキツイ場面が何度もあります。その度に「キツイから少しだけ楽をしよう」と思えば練習の効果は半減します。「やるだけ」の練習では意味はないのです。逆に今が一番キツイからここで自分に負けずにきちんとした負荷をかけようと考えて練習が出来る者は本当に強くなります。自分に甘えずに厳しく接することが出来るからです。これは「考え方」の部分に大きく影響を受けます。

「日常生活」が「性格」を作る。「性格」が「考え方」を作る。「考え方」が競技場面での「取り組み方」を決める。「取り組み方」が陸上競技における「結果」を決めるのです。だからこそ当たり前の事を当たり前にやっていき、「小さいこと」に手を抜かずに全力でやっていく必要があるのです。
昨年インターハイに行った選手、中学時代は一度も県の決勝に残った事がありません。高校に入り最初は周りに流されていた部分が多少ありました。しかし、ある日を境に一気に強くなり始めました。何があったのかを聞くと「やる気になった」という返事。すごくシンプルな言葉ですがここにこの選手の全てが集約されている気がします。それ以後は学校生活もきちんと送れるようになりましたし、生活指導を一切しなくて済むようになりました。2年生の総体で初優勝、秋には58秒9、翌年には58秒2で総体優勝、中国大会6位でインターハイ出場。秋には57秒5まで記録を縮めました。結果だけを見ると順調だと思われるかもしれませんが、途中何度も走れなくなり100m15秒の選手にも勝てずに涙を流す時期がありました。その時期を乗り越えることが出来たのは本人の「想い」の強さだと思います。日常生活から自分に厳しく接していた結果が途中で困難に合ってもそれを乗り越えていく「心」の強さにつながったのだと思います。引退した時に「高校1年の途中から一度も友達と遊びに行ったことがないからこれから何をして良いのか分からない(笑)」と言ってい
ました。どこまでも自分に厳しく「陸上競技」に真剣に向き合うことが出来ていたからそこまでの行動が出来たのだと思います。

ここまでの事を全ての人間が出来るとは思いません。しかし、学ぶことはあるはずです。練習の質を上げるのはやはり本人の「考え方」であり「心」です。自分の「意志」で練習に取り組み一切の妥協をしないという事が強くなるために本当に必要な事です。気分の波で練習が出来る、出来ないという者はやはり本当には強くならないと思います。

もう一つ、強くなる選手に共通して言えることは「素直」であることだと思います。注意されたことを素直に聞いて行動を改めようとする者、受けた指導を信じて一生懸命にやろうとする者は必ず強くなります。逆のパターンは絶対にダメです。何かあればすぐに他者の責任にする、すぐに言い訳をして自分の非を認めないような選手は絶対に強くはなりません。ここは間違いない事実です。「考え方」に大きく左右される部分だと思います。顧問に対してだけ素直な選手は100%見えないところで裏切ります。誰にでも可愛がられる素直な選手であり、裏表なく純粋に取り組むことができる者は見違えるような成長をします。

これからもう一度「チーム」を作りたいと思います。そのためにはやはり原点となる部分を徹底的に指導していかなければいけない。このblog、うちの選手も見ているでしょう。私が普段から言い続けている事の意味を「文字」として読んで考えてもらいたいと思います。「心」が変われば全てが変わります。本当にシンプルな話だと思います。シンプルだからこそ出来るか出来ないかで大きな「差」となる。伝わると信じています。
コメント
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