kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

マイルに賭ける「想い」

2009-05-04 | 陸上競技
マイルに賭ける「想い」。うちの女子にとってはかなり大きなものです。個人で戦う事も意識していますが、日誌をみると全ては「マイルで戦うため」に強くなるという部分が大きいですね。200mはマイルにつなげるためのスピード練習という意味合いが強いですからね。私が義務付けているわけではありません。チームとしての「想い」は女子の中でかなり大きいものがあります。

選手権のマイルでチームベストで優勝しました。これは評価できます。しかし、タイムと走りが物足りません。各自が課題を感じています。もっときちんと走れたという思いが伝わってきました。この子達は間違いなく強くなるなと感じました。

今回の選手権の400mで更にその意識は高まりました。1年生のhatuが63秒0でチーム内で4番手のタイムを出しました。練習でも上級生を追うようになりましたし、追い込み練習(まだ上級生と比べると本数は少ないですが…)で恐れる事なく1本目から走ることが出来るようになってきました。昨年のrinaと同じように上級生を追い続けている間に力がついてきています。きちんと走れば62秒前半は間違いないと思っています。

それに刺激を受けて上級生も「想い」を強くしています。当然です。mikiが追い詰められて初めて力を出しました。miki自身の力はこんなものではありません。チームの持ちタイム7番手が63秒3になりました。しかし、まだまだです。

昨日hatuが失格した後に長距離のtomiie先生と話しました。駅伝の競合校の話でした。今のうちのチームと状況が似ていると言われていました。駅伝は7人で走ります。マイルは4人です。チーム内でメンバーを賭けた戦いが激しくなればなるほどレベルが上がっていきます。メンバーは安定しません。1年生が強くなってきた事でチーム自体が更に強くなると思います。他のチームがどうこうよりも、チーム内で戦ってメンバーを勝ち取るという大変さがあるからです。きっとチームは強くなるだろうと言っていただきました。

tomiie先生の話はこれだけに終わりませんでした。昨日書いた記事の内容です。競争が激化する事により、休まないといけない部分でも競争してしまい疲れが抜けなくなってしまったり、故障をしてしまう危険性が生じます。互いを意識するあまり、過剰に負荷をかけてしまうのです。休むのも練習だというのが分からなくなってしまいます。昨年のshimaがそうでした。私が見ていないところでやり過ぎてしまうのです。そこで体調を崩してしまったり、疲れが抜けなくなってしまう。怖いことです。

加えて指導者が「競争をしている選手」に満足してしまうという危険性があります。指導者が冷静に見ていかなければ取り返しのつかない失敗をしてしまう。この事を以前から師事している方が私に伝えたかった事だと改めて感じました。私が「良い練習ができた」と満足しても何も生み出しません。選手は私の「夢」を実現するための「道具」ではありません。各自が「想い」を持っています。そこは忘れてはいけない。そこを忘れて失敗をしている指導者についても話を聞けました。こういうアドバイスをきちんと受け入れていかなければ未来にはつながりません。

これから更にメンバー争いは激しくなると思います。女子特有の「精神的な弱さ」もあります。しかし、今のチームはお互いをライバルだと認めているのと同じくらい仲間として認めています。選手権のマイルのアップに行く前に他のメンバーがマッサージをして選手が最大のパフォーマンスが発揮できるようにサポートしていました。同じ「目標」を共有しているからできる事です。ここでメンバーを外されたからといってチームを崩すような行為をする者がいれば誰も応援してくれません。今のチームには精神的な柱になる人物がいます。その選手を中心に女子はまとまっています。私は不安要素を無くしていくしかしていません。チームとして自立しつつあります。

今の女子、多くの先生方から応援して頂いていますし、選手達にも直接声をかけてもらっています。本当に有り難い事です。今の選手達の素直さがきっと伝わるのだと思います。多くの方に応援してもらえる事、大切な事です。選手達の「目標」の中に、「応援してもらえるチームになる」というのがあります。少しずつ近づいていると思います。

選手の「想い」に応える事が出来るように私も学んでいかなければいけません。「目指す場所」に向けて冷静に熱くなっていきたいですね。
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女子400m~決勝-展開と分析~

2009-05-04 | 陸上競技
先程の続き。

mikiは奇跡的に決勝を走る事になりました。大きなチャンスです。持ちタイムが7番目となり、切羽詰まった状態です。持っている力をなかなか発揮できないのでこれくらいの緊張感があったほうが走れるのではないかという感じがありました。与えられたチャンスを生かすことが出来るか?

レースが始まる前に3人がスタート地点に立っている姿を見てなんだか私が緊張していました(笑)。期待と不安が入り交じる不思議な感覚でした。昨年総体・新人と表彰台に乗っている選手との初対決でしたし、戦える「力」がついてきているだけに総体の前哨戦という感じがありました。選手も緊張感の中でレースに臨めたと思います。

実際のレースはスタート直後でrinaの動きが大きくなりすぎてしまい、上手く加速に乗れませんでした。バックストレートで乗り切らなかった分前半でトップに差を付けられてしまいました。前半速く入ろうとし過ぎて、中間に早く結び付けてしまった感じですね。
misatoは予選同様前半から積極的に走れました。まともに走り始めて約2週間。まだ痛みが残ります。万全の状態ではなくとも「戦う」姿勢が見られたのは大きな収穫です。
mikiもこれまでは前半遅れてしまったり、上げすぎてラスト切れてしまう事がありました。1レーンでしたから周りと比べると少し遅れてしまいましたがまずまずの走りができました。気持ちもう少し上げないと戦えませんが今の段階では良い入りでした。

ホームに入った時にはrinaが2番。トップには10m近く離されていました。少しずつ詰めていましたが前半の遅れを挽回できませんでした。2位でフィニッシュ。60秒8のセカンドベストですが、本人は不満のようです。勝ちにいって負けてしまいましたから当然です。rinaは以前と比べて精神的にかなり強くなっています。今回の負けをしっかりと受け止める事ができると思います。課題である前半、特に最初の50mを克服して総体では戦える状態にもっていきたいですね。

misatoは前半ハイペースでしたから当然ながら反動がきます。前日の200mでベストから1秒以上遅い状態でしたから無理をしている部分があります。直線に入った時には3~4番手でしたが、これまで見たことないくらいスピードが鈍りました。misatoの最大の武器はこの区間です。乳酸が蓄積する程のスピードが出せなかったこの2ヶ月間でしたから当然です。逆にいうと昨日の200mとマイルの1走のおかげでやっと刺激が入って走りが戻ってきつつあるという感じです。減速して最後はいっぱいいっぱいでフィニッシュ。62秒4ですが、予選・決勝で同じ位のレベルで走れた事は大きいですね。スピード練習が出来ていない中での試合、これほど効果が高い練習はありません。あと1ヶ月で昨年以上のレベルまで戻したいですね。

mikiは直線に入った時には1番最後位だったでしょうか。これまでのmikiはここで足が止まり前を追えませんでした。マイルの時も最後の直線で足が止まり後ろから追われました。本来持っている力が出し切れなかったのです。決勝でのラスト、スピードが鈍ったmisatoを追いました。みるみる差が詰まって行き最後はほぼ同時にフィニッシュ。最後は勝てませんでしたが、62秒5で6位。ベストを1秒近く更新しました。持っている「力」はまだまだこんなものではないと思います。1年生に記録を出され、追い詰められて初めて「力」が引き出されつつあります。本来なら走ることが出来なかった決勝です。神様が与えてくれたチャンスを生かすことが出来ました。hatuも納得してくれるでしょう。何度か書いていますが、練習ではrinaやakaneについて走ります。ほとんど差はないと思っています。62秒5ではまだまだ足りません。400mHで66秒しか出せませんからね。切羽詰まる事で出していると思い込んでいた「力」が出始めたというのは大きな収穫です。こちらもこれからです。

レースに関してはこんな感じですね。チーム状況についてはまた書きます(笑)。我ながらよく書きます(笑)。
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女子400m~予選とアクシデント~

2009-05-04 | 陸上競技
今回は女子の400mでどれくらいの力が出せるかが課題でした。フラットレースの経験が少ないうちの選手は全員が出場できる大会で経験を積むしかありません。目標は全員で決勝進出。参加選手が他にもいますから、難しいのは分かっていますがそれくらいの力があると思っています。

1組目でyukaが硬くなり上手く走れませんでした。県記録会のような走りができません。「やらなければいけない」という想いが強すぎるのが原因だと思っています。ここを乗り越えて欲しいですね。ここには詳しくは書きませんが個別に話をしていくつもりです。

2組目に新入生のhatuが出場し前半から積極的に入り63秒05でフィニッシュ!!最近の練習を見ていても上級生と大差なく走っていましたから上手くいけば62秒に入るのではと思っていましたが、かなり強いですね。昨年のrinaのタイムと比べると2秒近く速いですからね。

その後misatoとmikiが同じ組で走りました。mikiに引っ張られて地区大会&マイル1走で前半スピードが出なかったmisatoがやっとスピードに乗りました。今まではゆっくり入って後半挽回するという展開でしたが、このレースは前半から入ってラスト50mで失速。今までとは違う乳酸負荷がかかったはずです。62秒3でフィニッシュ。mikiはラスト動きませんでした。疲れて動かないmisatoに引き離されて63秒6かかってしまいました。まだまだ力が出しきれません。

最後にrinaが走りましたがこちらも少し動きが重かったですね。前日のダメージが少なからず残っているのだと思います。初めて26秒&58秒のスピードを経験しました。身体にかかる負担もそれなりに大きくなると思います。それでも61秒2でフィニッシュ。確実に強くなっていると感じました。

なんとか4人決勝進出が出来るか?と思っていたのですが、2組目の速報が放送でされた時にhatuではない名前が呼ばれたのが気になっていました。慌てて記録のyukumura先生に確認電話をしました。なんとカーブで2歩内側に入ってしまったらしく失格という事でした…。なんたる事でしょうか…。hatuは自己ベストを更新して決勝で更に記録を狙う気持ちが強くあったはずです。その事実を伝えるのは非常に辛かったですね。私よりもその現実を受け止めないといけないhatuはもっと辛かったと思います。

hatuは選考会で負けていますから400で総体には出場できません。だからこそ県選手権の決勝を走って「力」を示して欲しかったですね。普段は笑顔で明るい子ですがさすがに沈んでいました…。この経験を生かしていって欲しいと思います。1年生のこの時期にミスをしてしまった。が、これが総体だったら取り返しがつきません。本人にとって大きな経験になったと思います。前向きにとらえていかなければ先には進めません。

正式記録にはなりませんでしたが、1年生がマイルメンバーに入る可能性が出てきました。このタイムで走れば前日のマイルで1秒以上は短縮出来ています。最初から「強い者から4人」と言い続けています。学年は関係ありません。「目指す場所」に向けて戦う必要があります。4番手が63秒0。悪くはない状態だと思います。

miki、400mHで勝っていますがチーム内の持ちタイムは7番になってしまいました。しかし、hatuが失格になった事により9番目で予選落ちしそうだったmikiが繰り上がりで決勝進出を果たしました。奇跡的にチャンスを与えられたのです。すごいことだと思いますね。

県選手権の決勝に3人が進出。誇らしいですね。やってきたことは間違っていないというのを示す事が出来たと思います。選手内の競争が各自の力を引き上げているのだと思います。

長くなりました…。決勝についてはまた書きます。
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男子の「良さ」と「悪さ」

2009-05-04 | 陸上競技
男子についてなかなか書きませんが、個人個人に対しては話をしています。昨日は帰りの車の中で男子キャプテンに聞こえるように話をしました。

男子、非常に真面目な子が多いのが特徴です。学内の他の生徒と比べても「模範」と言える考え方や行動が取れる。とても良い事です。真面目な態度と考え方がチームを支えています。この子達の真面目さがあるから女子は助けられていると思いますね。女子に関してはかなりの評価を受けますが実は男子の方がすごい部分がたくさんあります。

しかし、試合では力が発揮できません。ここに大きな課題があります。全てにおいて堅く考えすぎます。余裕が全くありません。だから試合の場面でも考えすぎてしまい力が出せなくなります。ここは考えないといけません。四角四面にカチッと考えすぎてしまうので補強をするようにと言うとずっと負荷を賭け続けてしまうので回復しなくなります。ここが「悪さ」でしょう。真面目過ぎてしまうのです。

練習でも同じですね。試合で記録を出そうと男子はやり過ぎてしまいます。女子とは違う部分があるのでもっと力の使い方を考えないといけません。私が男子と女子の指導を分けているのはきちんと意味があるのです。男子はもう少し余裕を持つべきです。

男子は追い込みますから本数が持ちません。それでもやろうとするので私が止める状態です。男子はもっと「なんとかなる」くらいの余裕を持たせなければいけないと強く感じています。

選手権でもその辺りが出ます。少し上手くいかないと考えすぎてしまいます。落ち込むというか考えすぎてしまい空気がドンヨリします。もっと楽に考えれば自然と結果が付いてくるんですけどね。「やらない」のではなく「やりすぎる」部分でうまくいかないというのはよくありません。しっかりと話をしていきたいと思います。

男子は4継で中国。ここが目標です。しっかりとチームの雰囲気を作っていきたいですね。ちなみに県選手権はバトンミスで失格。私は「総体前で良かった」と考えます。プラスに考えないと何も生み出しませんからね。男子がどう思うか?成長を期待したいですね。
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女子マイルに関して

2009-05-04 | 陸上競技
女子のマイルに関しては、地区大会で条件が悪く上手く記録が出ませんでした。力的には2年生チームでも昨年のチームベストは更新できると考えています。misatoが本調子ではなくスピード練習が出来ていませんから、それほどの差は無いと感じています。実際レースのラップでは63秒くらいかかっていたようですから、yukaとほぼ同じ位です。新チームでも4分4秒位は出せる力があるのではないかて冷静に考えています。

レースは1、2走の前半の入りに課題を残しました。2人とも初めての走順、akaneに至っては2回目の400です。まだまだ感覚がつかめていません。kuboi先生やiida先生からも指摘を受けましたが、「前半の入り」が遅すぎます。ラスト150mから切り替えてスピードが上がりました。力を残し過ぎです。200mのスピードからすればもっと前半から行けるはずです。62秒は切りましたがラップとして遅すぎます。最低でもあと2秒は上げないといけません。流れがありますからここで遅れたら次につながりません。

「全員が前半突っ込んで後半落ちてきてこのタイムなら納得出来るが、最後だけ上げて出たタイムならまだまだ足りない」とkuboi先生にアドバイスを頂きました。確かにその通りです。「優勝狙っているんでしょう?」と何人かに言われましたが、そこはあまり意識していませんでした。というか「当然」だと考えていたので。4分5秒台位のタイムを出しておきたいと考えていました。動きに切れがないにしてもそれくらいのタイムは十分可能です。結局ラップで63秒0、61秒8、62秒9、58秒8でした。アンカーのrina以外は2秒から3秒の不足があります。ここをどうしていくか。経験不足もありますから、しっかりと考えていかなければいけません。

とはいえ一応4分6秒80はチームベストです。すごく悪い記録ではないと思います。経験値が足りないのでここをどうするかで結果は変わっていきます。ラップで61秒以上かかっていてはレースに参加はできません。あくまで目指す場所は1つだけ。そのためにはまだまだ不足する部分があります。経験が圧倒的に足りません。

2日目の400mに関してはまた別に書きますが、単純にタイムを足しただけでも4分6秒位になります。レースを重ねる中で自分の力の使い方を覚えていくのでしょう。目指す場所に向けての取り組みはまだまだやることがあります。現時点で流れが作れれば4分3秒は切れる力があると思います。もちろん、それでは届きませんが…。

マイルが終わってから様々な人からアドバイスやレース分析をして頂きました。多くの方から注目をされている事を自覚してしっかりとした取り組みをしていきたいと思います。女子全体が「マイル」に対して特別な「想い」があります。各自が切磋琢磨して高め合う関係を築いて欲しいですね。

また書きます。
コメント (4)
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