骨盤と腰痛の、ビミョ～な関係

妊娠前も、妊娠中も、出産後も腰痛はなく、関東から関西への帰省のときに重い荷物もって赤ちゃんを抱っこして、、、そして腰にきた、という女性のお客さんのお話を書きましたよね。

そのときに産後だから腰痛になったんだよ、と言っていいのでしょうか？
産後に骨盤が歪んでて、それが歪んだままで締まりはじめて、そこへムリが祟って腰痛に、という説明をつけられないわけではありません。

でも、「本来は」出産したから腰痛になる、ということはないはずです。
出産というのは種として考えたときに人類を残すために大事なことなわけで、それが出産のたびに腰が痛くなるように進化してきたはずはない、と思うんですね。子どもを産むかどうかの選択が、という議論ではなくて、「子どもを産むときに腰が痛くなるように進化するかどうか」という話ですよ。昔などはもっと子沢山でした。一人産むたびに腰痛になってたら、二人め、三人目、四人目、、、となるころには腰はガタガタになってたことでしょうけど・・・？

産後「だから」あなたの骨盤が歪んでいる「はず」で、きっとそれが腰痛の原因の「はず」で、、、というのはもしかしたら思い込みの可能性だってあるんです。

たとえば、この方は出産に20時間かかったそうです。では、男性があるときに20時間連続でマラソンと腹筋運動をしたとして、、、数ヶ月後に荷物と赤ちゃんを抱っこして関東から関西へ移動してくるとしたら、、、
「腰痛」になったとしても僕は驚きませんが、皆さんはいかがでしょうか？
僕は、お子さんを抱っこしてたらギックリ腰になった、という「パパさん」を何人か整体したことがありますよ(苦笑)。
パパさんは、出産してませんよね(笑)。だけど、(奥さんの)「産後」に「育児」してて、腰痛になってるわけです。これなどはどう考えても出産「したから」骨盤が歪んで腰痛になったわけではありません。

腰痛になった前後にあったこと、を考えてみたとき「産後の骨盤」が原因になっているとは限らないことに気がつきます。出産というハードワーク、育児という休みのないハードワーク、によって限界に近づいている肉体が、あるきっかけでそのキャパを越えて腰痛が引き起こされてくる、そういう可能性もじゅうぶん考えられると思うのですよ。

その可能性が絶対なんだ、とは言い切りませんがもし骨盤の歪みが原因ではない腰痛の人がおられたら？産後の骨盤矯正で腰痛を治すために回数が必要なこともなんとなくわかってくるような・・・。だって骨盤に原因がなければそれをもって腰痛を治すためには回数がかかるのも当然？？？

それにね～～～、
とんでもないことを、僕、書きますけど・・・
骨盤が歪んでいたとしても、、、「骨盤のあたりが痛い」というお客さんって実際に少ないんですよ。尾てい骨のあたりが痛い、恥骨のあたりが痛い、というお客さんには何人か施術をさせていただいたことがありますけど。その二つは骨盤の一部なんですが、あの大きな骨盤のあたりが痛い、という人は少ないんです。やっぱり「腰」が痛いっておっしゃる方のほうが多いんですよ。
歪んでいるはず、ズレているはずの骨盤が痛くなくて←骨盤って腰というよりはお尻に近いイメージじゃないですか？その上の腰が痛い・・・ふ～む、って思うんです。いや、骨盤が歪んでいて腰が痛い、というのは良いんですよ。ただ、シンプルに考えたら骨盤が歪んでいるから骨盤あたりが一番痛くて、腰はその次に痛い、はずではないのかな～～～？って(笑)。仙腸関節ってあるんですけど、そこがズレたら、まずそこが痛くないのかな？ってね。

今日もありがとう。