医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

正に非ず

2024-06-15 04:38:22 | 薬局
何だかブラックとは言わないがグレーな業界だ。

今回の「経済財政運営と改革の基本方針2024(骨太の方針)」には医療・介護分野の賃上げについて、実態を把握するとともに「賃上げの要請を継続する」と明記されている。
国はどんだけ配慮してくれたのかと言いたい経営者も多いと思う。
忘れちゃいけないが「調剤基本料」の+3点は40歳未満の勤務薬剤師と事務職員の賃上げのためにある。
薬価の引き下げ分や「地域支援体制加算」のマイナス7点は自然現象とでも言いたいようだ。

6月12日の朝日新聞に「非正規社員の賃上げ4%台」の記事が目に止まった。
日本商工会議所の調査によると正社員の賃上げ率が最も低かったのが医療・介護・看護業の2.19%だったそうだ。
因みに、全体平均は3.62%というから確かに低い。
次が運輸業で2.52%だそうだ。
何だかお寂しい現実である。
非正社員では最も高かったのが医療・介護・看護業で4.86%になる。
全体平均では3.43%となっている。
次が何と運輸業で4.67%と正社員とは順位が逆になっただけだ。
何となく医療・介護・看護業は運輸業に似ているのかもしれない。

コメントらしき内容として「厳しい人手不足に直面する業界で、パートやアルバイトなど非正規社員をつなぎとめるための『防衛的な賃上げ』が広がっている」とある。
こんな小手先の「防衛的な賃上げ」がいつまで保てるのか。
守りよりも攻めが大事だと思うが、時すでに遅しで、攻めるタイミングを失っているかもしれない。

最近、薬剤師の確保は相変わらず厳しいが、昔ほどでもなくなったと耳にする。
かつての高給は無くなりつつある。
管理薬剤師でも600万円が限度とか。
それよりも苦戦しているのが事務職だそうだ。
今どき事務職とは言わない薬局が多いが、募集しても集まってこない。
かつてのハローワークからは”なしのつぶて”である。
多少お金がかかっても就職案内業者を経由してやっとが多い。
はっきり言って賃金が安過ぎる。
もっと相場観を持って欲しい。
人の扱いにも“取り扱い注意”である。
”今どきの“扱いが必要となる。
そんな彼らを嘆いても仕方がない。

そもそも非正規社員で賄おうとする薬局に将来性があるとは思えない。
きちんとした社員として迎い入れて欲しいものだ。
コメント
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