医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

お買い損

2024-06-04 03:52:35 | 薬局
何か見えないところで地殻変動が起きつつある予感がする。

小さな薬局の”買いませんか”情報を聞く機会が増えている。
10年以上も言い続けて来た”薬局クライシス“が現実味を帯びてきたようだ。

薬局にはかつての様な収益性がなくなっている。
薬価差益は圧縮傾向にあり、調剤報酬の算定要件が複雑化している。
しかもデジタル対応が必須となりつつある。 
無駄にお金がかかる。
薬剤師の確保が難しくなっている。
都市型集中で地方には回ってこない。
確かに、星がきれいだと思えるのは1月程度かな。
処方箋の流れが変わりつつある。
ドラッグストアの調剤売上は毎年10%の進捗状況にある。
10%が7年経過すると売上は2倍に膨れる。

今までの様な処方箋を待っていて何とかなる時代はすでに終わっている。
10年以上前から、これからは在宅だと言い続けてきたが、それになびいた薬局は患者を確保している。
今から動いても周りの薬局とのいざこざの元になるだけだ。
目の前の診療所の医師の年齢は既に65歳を超えている。
かつては外来が忙しく右往左往していたが、今ではその面影も薄くなっている。
ただ願うのは「もう少し先生には元気で診察を続けて欲しい」である。
それも危うくなっている。

時代が大きく変化した。
せめて私のブログぐらい読んでいてくれたなら何らかの対処もあったと思う。
今頃、焦りを感じている薬局は私にブログの存在すら知らない。
気づいた時は“時すでに遅し”の感がある。

「もういいから売っちゃおうか」もわからなくもない。
ただ「その薬局売れますか」が問題となる。
そんな心の隙間を見透かしたようにM&Aの会社が忍び寄る。
そんな紹介案件が巷に流通しだしている。
薬局の評価は1,000万円程度にもかかわらず、なぜかしら紹介料が2,000万円と法外さに納得など行かない。
正直なところ、経営者が変わっても患者数は変わらない。
何か特別な策が必要になる。
安易に飛びついてはいけない。
ちゃんとした策の提案があったとしても安易に信じてはいけない。
そんなに世の中は甘くはない。

そんな薬局の売り買いが起きていること自体が薬局神話の崩壊を感じさせる。
今朝の札幌は暖かさを感じるが、世間の風は冷たそうだ。
コメント
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