医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

古き良きもの

2024-06-05 04:55:01 | 薬局
これから必要な取り組みで、いつまでも続くと思う。

今月からの調剤報酬改定は順調に進んでいるだろうか。
準備期間はたっぷりあったと思うが油断していて忘れ物に焦っていないだろうか。
経過措置を上手に利用する間に体制を整える。

今回の重要課題は「連携強化加算」と「医療DX推進体制整備加算」にある。
何と言っても「調剤基本料」に対する加算は売上に直接影響する。
そして、この2つは国の政策的にやってもらわないと困る内容である。
「連携強化加算」は新興感染症の感染拡大や災害時における医薬品供給の仕組み作りである。
どちらも不測の事態に対する国の”対応準備していました“の言い訳づくりに過ぎない。

「連携強化加算」で押さえておきたいポイントは「第二種協定指定医療機関」はもちろんだが、年1回以上の研修・訓練じゃないかと思う。
後から、いくらでも実績として書き加えることが出来ると高をくくっていると、思わぬしっぺ返しに合う。
きちんと計画をしておかないと忘れてしまう可能性が高い。
内容はどうあれ、それなりの実績は考えておかないといけない。

付け加えておくと、意外に出来ていないのがBCPの作成である。
薬剤師は何事も難しく考えすぎる。
完璧なBCPなどありえない。
先ずは、どこかのひな型を自薬局バージョンに置き換えることから始めたい。
何かあって、気が付いた時に修正を加える。
それが「改訂版」となるではないか。
改訂を重ねるごとに磨きがかかる。

そのBCPに伴いそろえる必要があるのが「個人防護具」である。
「感染症法に基づく『医療措置協定』締結等のガイドライン」によるとサージカルマスク、N95マスク、アイソレーションガウン、フェイスシールド及び非滅菌手袋の5物資となっている。
しかも2ヵ月分以上の備蓄量が望ましいとなっている。
これが予想以上に場所をとる。
ガイドラインには薬局の備蓄事例が出ていないが、それ相当の準備が必要になる。

そして面倒なのが「医療DX推進体制整備加算」の要件である。
細かい設備投資が必要になる。
補助金は出るが半分で手続きはオンラインときている。

我が家(札幌)の近所に小さな老夫婦が営む青果店がある。
けして新鮮でもないし、品ぞろえも多くはない。
ただ何となく応援したくなる老夫婦である。
ここの目玉商品は漬物だ。
ナスや白菜、大根のべったら漬け、キュウリの粕漬、ニシン漬けなどどれも美味しい。
ところが6月1日からの食品衛生法の改正によって製造が出来なくなってしまった。
困った、困った!

時代の流れで老夫婦の美味しい漬物が食べられなくなってしまった。
同じようにデジタル化に着いていけなくて消える診療所や薬局も出てきそうだ。

自分たちを守る制度を作るのが行政なのか。
もっと古きも評価して欲しいものだ。
コメント (2)
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