気にはなっているが、7月末だったはず。
ドラッグストアの再編がどうなるのか気になる。
業界5位のマツキヨHDと6位のスギHDが7位のココカラファインをめぐっての攻防戦が水面下で行われている。
マツキヨHDは松本家の創業であり、スギHDは杉浦家が創業で、創業家をめぐる生き残りがかかった大勝負である。
ココカラファインは関東に地盤を持つセイジョーと関西に強いセガミメディクスとの統合会社で現社長は創業家ではない。
ある面ではラジカルな立場である。
どちらにしても統合が実現すると業界トップにのし上がる。
マツキヨHDとの統合だと売上が9,764億円になり店舗数は3,008店となる。
スギHDとの統合だと売上は8,889億円になり、店舗数は2,544店になる。
因みに業界トップはウエルシアHDで売上は7,791億円、店舗数は1,878店となっている。
どちらにしても業界を揺るがすことには違いない。
この動きが凄すぎる。
マスコミによると、初めにマツキヨHDがココカラファインと4月26日に資本的業務提携の検討に入ると発表があった。
資本業務提携とはお互いに資本を持ち合いながら連携を図る、いわゆる緩やかな統合準備の様な関係である。
それを受けてスギHDが急遽動き出した。
翌4月27日付で経営統合案を策定し、ココカラファインが4月30日の書類を受領している。
その後、約1ヶ月かけて内容を吟味し、6月1日には協議に入ると発表した。
こうなるとマツモトキヨシHDも黙ってはいられない。
6月5日には経営統合も選択肢に協議を申し込んでいる。
この結末がどうなるのかは、これからであるが、ココカラファインを取り損ねると、今度は業界から狙われる立場になりかねない。
業界再編は半端ない厳しさがある。
ここで考えておきたいのは両社の調剤売上である。
マツキヨHDとの統合だと1,044億円、スギHDとの統合だと1,498億円になる。
こうなると既に調剤専門薬局と肩を並べる水準となる。
ここまで来ると調剤売上がある面での生き残りの鍵になりそうだ
ますます処方箋の流れが変わる。
7月末までにはどうなるのかが決まると思うが、ドラッグストアは他業態の領域に進出して成長した経緯がある。
次は調剤売上にターゲットが向けられそうだ。
ここから”マツ”になるのか、ここから”スギ”になるのか。
「松」と「杉」の戦いは対岸の火事ではない。