今を謳歌するのもいいが…。
「金融庁の報告書は平均的な高齢夫婦の場合、公的年金などでは毎月約5万円の赤字が続き、退職後の30年間で2000万円が不足するとの例を示しました」だと。
人生100年時代などと言われるが100歳まで生きていいことがあるのだろうか。
だからといって自ら死ぬわけにもいかない。
さて、その2,000万円であるが、本当かウソかその真偽は分からないが、総務省の全国消費実態調査」に基づき推計すると、世帯主が無職で65歳以上の2人以上の世帯の金融資産は2,003万円になるそうだ。
ここでの金融資産とは銀行の預金、株式、投資信託などが含まれる。
最も高いのは東京都の2,689万円で、最も低いのは沖縄県の660万円となっている。
この格差は大き過ぎる。
要因はいろいろあるが分析しても仕方がない。
現実を現実として受け止めるしかない。
薬剤師は若くして比較的それなりの給与をもらっている。
新卒で400~500万円の年収などあり得ない。
それが当たり前と思ってもらうと、後々に不幸がやって来るような気がする。
今はまだ薬剤師が不足しているような風潮であるが、既に都心部では余り気味感がある。
30歳前後の最も働き盛り層の給与水準が下がり傾向が感じられる。
地方でも転職して給与がある神話はなくなっている。
勘違いをしてはいけない。
いつまでも”売り手市場”ではない。
ライフプランを考える必要がある。
子どもが出来て大学にやる費用を想定して欲しい。
もし薬科大学なら年間の授業料は約200万円、生活費に約150万円必要で、合わせて350万円必要になる。
しかも6年間は最低でもかかる。
その総計は2,100万円で、自分が学生だったときを思うと6年で大丈夫だろうか。
そう思うと両親のありがたみが身に沁みる。
あなたに出来るか?
若い薬剤師は小金もちなので何を思うのか戸建ての家を持ちたがる。
男性は持ち家にあまりこだわらないと思うが、女性は月々の家賃を払うくらいなら30年ローンを組んだ方が安くなるなどと計算しがちだ。
ただそれは職場が現状のままが想定である。
これからの薬局経営はどうなるのか先が見えない。
どこかの会社とのM&Aも行われる。
大手とのM&Aになると転勤もあり得る。
7月17日の日経新聞に、ちょっとショッキングな記事が掲載された。
「老後のお金試算 備え促す」のタイトルである。
金融庁の審議会が「2,000万円が必要」との報告を受けて、民間調査機関が独自に試算を公表しているらしい。
それによると「50代で最も多い年収500~750万円未満の層が65歳以上を今の暮らしぶりで過ごそうとすると、65歳までに3,200万円必要となる」と書かれている。
これって完璧に無理だ。
さらに1,000~1,200万円未満になると6,550万円必要なり、1,200万円以上になると7,700万円だそうだ。
65歳までにはまだ2年半ほどある。
もっと働きゃなきゃいけない。