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せんだいSD550  山岳移動運用 

KIT-16SP

2014年12月29日 | ラジオ工作


 休み中に作ってみようと、いろんなキットや部品を買いこんで、いざ休みとなると結局何も作らず、ということがよくあります。本も同様。気力のあるうちに、ということで、ラジオ少年通販のKIT-16SPというのを作ってみました。以前に一度作ったことのあるKIT-16DXのスピーカータイプで、電源は単三2本使います。

 回路はシリーズ共通。3端子IC(TA7642)にダーリントントランジスタ1個の構成。ダーリントンにより2石相当で増幅されます。回路図は下記の通り。きわめてシンプル。


キット一式



 部品を確認してみると、KIT-16DXとはトランジスタが別の型番に変わっていました。SC1472は廃番で、これの相当品はSC982と思っていましたが、付属していたのは初めてお目にかかるBC517という型番。調べてみると確かにダーリントンではあるようです。トランジスタも日進月歩、現れては消え、ですね。

 さて、このキットは木台にプラスティックの前面パネルという風貌で、基板のわりには大きな木台が付属しています。説明書通りに作れば、かなりスペースに余裕があることから、今回、付属バーアンテナを使わず、大きめのソレノイドコイルを搭載することにしました。

 コイルは、以前から試してみたかった2段重ね巻きを採用。直径6cmの塩ビパイプにリッツ線を巻きつけ、巻終わりからいったん元の位置に戻して、同じ方向に巻き重ねていく。1段目は50回巻き、2段目は24回巻き、合計74回巻き。インダクタンス170μH。有り合わせの使い古したリッツ線なので、見栄えはよくありません。







 キット自体は、「回路の見える基板」といって、通常と逆に表側をハンダ付けしていきます。回路図そのままの基板で、わかりやすく、上からハンダ付けするので、裏面にハンダの凸凹がなく、木台への納まりもいいです。


完成  同調ツマミは変更しています




 コイル作りを含め2時間ほどで完成。電源スイッチを入れると、NHK第一、第二が大きな音量でスピーカーから聞こえてきました。窓から離れて室内奥に行くと、だいぶ音量は小さくなります。1IC+1トランジスタとしては御の字かな、といったところです。ただ、分離は良くありません。この原因は二段重ね巻きコイルにあるような気がします。付属バーアンテナ、その他、いろいろ試してみます。



 単三2本使うタイプのキットは、ラジオICとオーディオICを使った2IC構成が多く、その方が感度も音質も良かったりするのですが、このキットも捨てたものではありません。スピーカーは45Ωの高感度なものが付属、トランスを使うことなく、トランジスタ増幅のみで元気よく鳴らしてくれます。




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