JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

2ICラジオ Wコイル

2012年10月01日 | ラジオ工作


 先般組み上げた6石スーパーラジオ。見た目は良い音を出してくれそうなのですが、高音が耳障りでそうでもありませんでした。使用した秋月電子のスピーカーは直径8cm、強力なマグネットを搭載しており、悪くはないはず。イヤフォンで聴いても良くないので、回路自体に何か要因があるのかもしれません。

 そんなわけで別のキットを組み立て、基板ごと交換してみることにしました。キットは、aitendoのSET-MK484(890円)。その名の通り、ラジオ用3端子IC MK484と低電力アンプチップTDA2822を使った2IC構成です。以前作ったラジオ少年の2ICラジオは6V作動、このキットは3V。電気二重層キャパシタは取り外し、エネループ2本2.5V前後で駆動させることにします。


キット一式と回路図




 キットには何の説明書も付属しません。部品一式とプリント基板のセット。ダウンロードした回路図と基板のプリントを確認しながら組み立てます。基板にはガラスエポキシの高級なものが使われており、バーアンテナはホルダーごと差し込むタイプになっています。このあたり、うまくできたキットです。プリントに一部間違いがあり、慎重に部品を取り付け、はんだ付け。MK484の端子の間隔が狭く、ショートさせないようにします。1時間弱で完成。あとは、6石スーパーの基板を取り外し、配線し直すのみ。秋月の8cmスピーカーに接続、音量つまみは木台の左手に設置しました。


基板完成


 さっそく電源を入れてみると、赤いLEDが点灯、NHK仙台第一が元気よく聞こえてきました。続いてNHK仙台第二も。ところが、東北放送1260KHzが同調から外れて聞こえません。また、NHK仙台第一が強すぎ、混信傾向がみられます。6石スーパーのようにスパッと切れのある同調ではありませんね。でも、このキット、音は抜群です。裸のスピーカーにも関わらず、嫌な高音がありません。アンプチップTDA2822、なかなかのものです。


 さて、東北放送は何としても聞けるようにしたい、ということで、コイルの巻き数を減らそうとしたのですが、うまくいきません。そこでもう一つコイルを追加してみることにしました。Wコイル効果で、分離と感度も良くなるのでは?



 長さ7cm×直径1cmのフェライトバーに0.4mmポリウレタン線を40回巻き。インダクタンスは118μH。付属バーアンテナは300μH。二つを並列に接続します。接続後のインダクタンスは140μHに低下。880KHz~1270KHzまで聞こえれば良いので、これで良しとします。干渉しないように直角に取付けました。








 結果は、東北放送も受信できようになりました。分離も多少改善。感度が上がり、音に厚みを増したような印象です。RF-U700Aのような余裕のある音ではありませんが、ICF-SW22と比べると遜色ないような・・・。スピーカーラジオとして、一応、実用になるかな?といったところです。




コメント
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