JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

6TR-STD再評価

2012年10月14日 | ラジオ工作


 音が悪すぎ、と思い込んで基板を外した6TR-STDラジオキット。主な原因は、電圧不足でした。エネループの電圧が1.2Vを下回って、2本で2.3V程。これでもLEDは点灯するし、音も出るには出ますが、ガサついて耳障りな音になります。あらためて充電したばかりの電池で試してみたところ、普通並み以下程度に鳴ってくれました。

 音をもう少し改善できれば、高感度な、使えるラジオになるのでは?



 まずはスピーカー。付属スピーカーは高音ばかりで聞いていて疲れます。最低レベル。少しマシ程度ですが、余っていた別のキットのスピーカーを使うことにしました。秋月の300円8cmスピーカーの方が音はいいです。


あらためて木台に組み上げ 

スピーカーはマグネットで金具に吸着させているだけ



 さらに、バーアンテナの位置を変えて、基板から1cmほど離してみました。そしてトラッキング調整。IFTは出荷時に455KHzに合わせてあるのでいじらないように、と説明書にあったのですが、どうも少しずれているような・・・。東北放送に合わせて、慎重にコアを回してみると、音に厚みが増すのがわかります。やはりずれているようです。NHK仙台第一、第二でも同じことを繰り返して、調整終了。いつまでもこれをやっていると、耳が慣れてわからなくなってくるのです。


調整はほどほどに


 回路も少しいじってみました。高音を抑えるため、スピーカー出力の直前に100μFの電解コンデンサーを追加。こころ持ち、落ち着きのある、ラジオらしい音になってきました。


 さて、イヤフォン端子はAM専用ラジオにもかかわらず、ステレオ用のものが付属しています。当然、両耳からモノラル放送が聞こえてきます。あらためてステレオイヤフォンで聴いてみると、なかなかの音で鳴ってくれました。スピーカーで聴くよりはるかに高音質。




 このキットは、いろいろと調整するところがあって楽しめます。6石スーパーヘテロダイン方式のため、分離は抜群。付属のポリバリコンは粗悪ですが、信号のピークがはっきりつかめます(かなりクリティカル)。検波にはダイオードでなくトランジスタを使用、中間周波数増幅1段のため発振しにくいのも特徴となっているようです。


 感度も選択度も良いこの基板に、エアバリコン、大型バーアンテナ、高音質スピーカ―をつないでケースにでも納めれば、本格的なラジオが完成するのかもしれません。


<追記>

 昨夜10時頃、このラジオで聞こえる局をチェックしてみました。ローカル3局以外で明瞭に受信できたのは下記の通り。

594 KHz 東京NHK第一
666 KHz 大阪NHK第一
693 KHz 東京NHK第二
720 KHz ロシアの声
954 KHz 東京TBSラジオ
1008 KHz 大阪ABCラジオ
1134 KHz 文化放送
1179 KHz 大阪MBSラジオ

 長さ8cmのバーアンテナがそれなりに効果を発揮しているようで、思っていた以上に高感度。周波数帯の上の方が今一つな印象でしたので、また調整してみます。


コメント