日本裁判官ネットワークブログ

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裁判員の安全確保問題

2007年08月04日 | Weblog
 裁判員の安全確保問題が報道されています。当ネットワークのホームページ(http://www.j-j-n.com/)でも、「Judgeの目その17 「開かれた裁判所の理念と裁判所の警備問題」~2つは矛盾するのでしょうか。」で論じていますが、裁判所の警備問題が焦眉の課題になってきたといえましょう。こういうテーマは、場合により誤解を生みやすいのですが、いくつか事件も起きており、裁判員裁判実施に向けて避けて通れないところでしょうね。以下は、読売新聞からです。

裁判員の安全確保が新たな課題に、審理へ影響回避で

 2009年から始まる裁判員制度で、審理に参加する裁判員の安全をどう確保するかが新たな課題として浮上している。

 最高裁は、全国の専用法廷に移動式の金属探知機を設置して凶器の持ち込みを防いだり、傍聴に来る事件関係者が接触できないよう法廷と評議室を内廊下でつないだりと、様々な対策を講じるほか、裁判員が裁判所を出た後の警備のあり方についても検討している。

 裁判官が事件関係者から被害を受けるケースは多くないが、今年4月には、東京地裁で傍聴人が裁判長に殴りかかる事件が起きた。05年9月には札幌高裁で民事訴訟の当事者が隠し持っていた包丁で裁判官に襲いかかるなど、法廷に凶器が持ち込まれた例もある。


増える裁判所見学

2007年08月04日 | Weblog
 裁判所見学者が増えているようです。裁判員裁判の実施が近づいていることが、関心を高めているのでしょうね。今年は、本や映画など裁判もののヒットが続いているのも同種の現象かもしれませんね。
 特に、学生の方々、大学生だけでなく、小中高校生の皆さんも、夏休みに、是非裁判所見学にお出で下さい。裁判は公開ですから、関係者でなくとも傍聴出来ます。夏休みは、各地の裁判所で、子供企画をするようですから各地の「裁判所」のホームページ(http://www.courts.go.jp/map.html#view)から、最寄の裁判所の企画情報を得て、応募されるといいと思います。例えば、東京地裁では、8月29日に、「夏休み民事裁判ジュニアツアー」があります。応募者が多い場合でも、企画以外に裁判傍聴はもちろんできます。8月2日には、最高裁で、夏休み親子見学会が催されました(当ブログの6月12日欄で紹介しました。)。この種の企画参加は、夏休みの自由研究には最適では?
 以下は、読売新聞からです。

裁判所見学25万人、裁判員制度で興味高まる?

 2009年から裁判員制度が実施されるのを前に、裁判所の見学者が増えている。昨年、全国の地裁、高裁と最高裁を訪れた見学者数は、過去最多の計25万4333人に上り、2000年の約1・4倍になった。

 最近は社会人の団体の申し込みが増えているといい、最高裁では、「市民が刑事裁判の審理に参加する制度を目前に控え、『裁判』への興味が高まっているのではないか」とみている。

 公開の法廷で行われている裁判は誰でも傍聴できるが、個人や団体で各裁判所に事前に申し込めば、裁判官や職員から裁判の仕組みについて説明を受けながら、法廷を見学できる。

 最高裁と地裁、高裁を合わせた見学者数は、全国の裁判所で記録を取り始めた2000年に17万7886人だったが、毎年、数千~1万人ずつ増え、04年に20万人を突破。05年以降は年間2万~3万人のハイペースで増え続けている。