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【白老】アイヌの知恵学んだ山のイオル体験

2010-11-16 | アイヌ民族関連
(苫小牧新報 2010年 11/15)

 山にまつわるアイヌ民族の暮らしを体験する催しが13日、白老町のポロト自然休養林一帯で開かれた。町内外から約20人が参加し、冬の保存食となる豆の収穫や有用植物の観察を通じて、先人の知恵を学び取った。

 国のイオル(アイヌ民族の伝統的生活空間)再生事業の一環として、白老イオル体験交流事業推進協議会が主催した。

 ポロト湖南岸に広がる「アシンニタイ」(新しい森)では、アイヌ語で「アハ」と呼ばれる豆の収穫に挑戦。アハは土の中に実を付けるため、つるを巻いた茎を目印に、掘り場所を探した。道具はシカの角で作った「シッタプ」。アイヌのスコップだが、アハはなかなか見つからない。ようやく見つかると、「あった!」と、歓声が上がった。

 ポロト自然休養林3.5キロを、2時間かけて散策もした。町内の自然ガイド「一樹会」代表の鈴木克司さん、しらおいイオル事務所「チキサニ」学芸員の能登千織さんが案内役。アイヌの有用植物が群生する「イオルの森」を訪ね、胃薬にしたキハダの木の皮を口にしたり、高さ約30メートル、樹齢400年以上の巨大なハリギリの木を眺めて、暮らしに欠かせない森の役割を肌で感じ取った。昼食にはアハの混ぜご飯やシカ肉のオハウ(汁物)を食べた。

 苫小牧市の女性(58)は「自然と一体になって生活するアイヌ文化を五感で感じることができた」と満足げに話していた。
http://www.tomamin.co.jp/2010s/s10111502.html
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