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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

象徴空間の愛称「ウポポイ」 開設500日前 ロゴマークも発表

2018-12-12 | アイヌ民族関連
北海道新聞 12/12 01:07 更新

ウポポイのロゴマークをアピールする(左から)高橋はるみ知事、加藤忠・北海道アイヌ協会理事長、宇梶剛士さん、坂口渚沙さん、橋本元秀・内閣官房アイヌ総合政策推進室長、中村睦男・アイヌ民族文化財団理事長=11日、札幌市内(金田淳撮影)
 政府が胆振管内白老町に整備中のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間」の開設(2020年4月24日)まで500日となった11日、カウントダウンイベントが札幌市内のホテルで開かれ、象徴空間の愛称を「ウポポイ」にすると発表した。開設PRアンバサダー(大使)の俳優宇梶剛士さんらが、ウポポイを広める決意を語った。
 ウポポイは、アイヌ語で「(大勢で)歌うこと」の意味。政府が3候補に絞っった上で人気投票を行った結果、1万641票のうち最多の4296票を集めた。ウポポイ周辺の自然景観などをイメージしたロゴマークも公表した。
 イベントでは、北海道アイヌ協会の加藤忠理事長が「象徴空間は北海道の歴史と文化の厚みを増し、新しい時代の出発点となる」とあいさつ。宇梶さんと、同じくアンバサダーになったアイドルグループAKB48の坂口渚沙さん(旭川市出身)がトークセッションを行い、宇梶さんは「ウポポイに全道のアイヌが集い、大きな心の器になったらいい」、坂口さんは「20年には多くの人に来てほしい」と語った。
 最後はアイヌ文化への理解を深めてもらうイメージソング「イランカラプテ―君に逢(あ)えてよかった」を約220人の参加者で一斉に合唱。その後、道庁赤れんが庁舎でウポポイをイメージした映像を投影するプロジェクションマッピング(PM)を行った。PMは20日まで毎日午後6時半~8時半に披露する。
 カウントダウンイベントは11日、白老町と室蘭市でも開催された(村田亮)
※「イランカラプテ」の「プ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/256934

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愛称「ウポポイ」に 民族共生象徴空間の愛称とロゴ発表 北海道白老町に2020年4月オープン(動画)

2018-12-12 | アイヌ民族関連
HBC 12/11(火) 20:52配信

オープンまで500日。
2年後に胆振の白老町にできる、アイヌ文化の発信拠点の愛称とロゴマークが先ほど発表されました。
午後6時から札幌で始まったカウントダウンセレモニー。
この中で、白老町にできるアイヌ文化の発信拠点となる「民族共生象徴空間」の愛称とロゴが発表さました。
愛称は「ウポポイ」。
アイヌ語で「大勢で歌う」ということを意味して、ロゴは、白老町のポロト湖などをイメージしたとういことです。
「民族共生象徴空間」=「ウポポイ」のオープンは、2年後の2020年4月24日です。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181211-00000015-hbcv-hok

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愛称は「ウポポイ」 再来年オープン アイヌの民族共生象徴空間 開設500日前式典で発表 北海道(動画)

2018-12-12 | アイヌ民族関連
UHB 12/11(火) 20:35配信

2020年、北海道白老町にオープンする予定のアイヌ文化の復興拠点「民族共生象徴空間」の愛称が11日発表されました。愛称は「ウポポイ」です。
 発表された、「民族共生象徴空間」の愛称、ウポポイはアイヌ語で「大勢で歌うこと」という意味です。ウタルニ、ウヌカリ、ウポポイの3つから、投票で選ばれ先程から札幌市内で開かれている開設500日前を記念する式典で発表されました。
 「ウポポイ」には、アイヌの歴史や文化を紹介する国立アイヌ民族博物館や、アイヌ文化を体感できる国立民族共生公園、慰霊施設が整備され、2020年4月にオープンする予定です。
 また、「ウポポイ」をアピールするため、道庁赤れんが庁舎には、きょうから今月20日まで、白老の自然やアイヌの文化をイメージしたプロジェクションマッピングが映し出されます。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181211-00000015-hokkaibunv-hok

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アイヌ工芸品展、札幌から開始

2018-12-12 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2018年12月11日09時23分
「アイヌ工芸品リレー展示」の出発式では、アイヌ古式舞踊が披露された
象徴空間開設へ、会場リレー
 2020年4月、民族共生象徴空間(白老町)が開設されるのに向け、アイヌ工芸品を多くの人に見てもらおうと、「アイヌ工芸品リレー展示」が10日、札幌市中央区大通西3丁目の「北洋大通センター」(大通ビッセ)で始まった。来年1月6日まで展示される。その後は会場を移しながら、民族共生象徴空間がオープンするまで順次展示を続ける。
 道内の企業や自治体、経済団体など約120の団体による「民族共生象徴空間交流促進官民応援ネットワーク」が主催している。
 民族共生象徴空間のオープンまで、11日で「あと500日」。10日にはリレー展示の出発式が開かれ、アイヌ民族文化財団によるムックリの演奏や古式舞踊が披露された。その後、応援ネットワーク代表で北海道経済同友会顧問の横内龍三さんが「こうした機会に一人でも多くの道民にアイヌ文化に対する興味関心が広がることを期待したい」とあいさつ。会場に響くムックリの音色や古式ゆかしい舞いに、通りかかった人たちが足を止めていた。
 展示されているのは、口承叙事詩「カムイユカラ」の謡い手を題材にした木彫、アイヌ文様が彫り込まれた盆、小刀や儀礼具など。会場や作品を替えながら、リレー方式で展示を続ける。展示場所や日程は応援ネットワークのホームページで知らせるという。
 大通ビッセでは今月16日までの午前10時~午後6時、アイヌ民族の家「チセ」や民族衣装を体験できるコーナーなどが設けられる。問い合わせは道アイヌ政策課(011・206・6473)へ。
 (芳垣文子)
https://digital.asahi.com/articles/CMTW1812110100003.html?_requesturl=articles%2FCMTW1812110100003.html&rm=177

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レノン命日 札幌で追悼コンサート 「大変な年だから結び合えたら」

2018-12-12 | アイヌ民族関連
毎日新聞 / 2018年12月11日 10時37分

ジョン・レノンの大きなパネルの前で、ギターを演奏しながら歌うタック・ハーシーさん=8日夜、札幌市のパーティー会場「フィエスタ」で
 1980年に凶弾に倒れた元ビートルズのジョン・レノンを追悼するコンサートが命日の8日、札幌市中央区のパーティー会場で開かれた。ロックバンドや子どもたちのダンスチームのほかアイヌ民族のグループも出演。音楽や踊りを楽しみながら、ジョンが生前、妻のオノ・ヨーコさんと共に訴えた「平和」のメッセージをかみしめた。
 午後2時からの第1部は子どもや家族連れ向け。ビートルズの曲にのって、小さな子どもたちがはじけるようなダンスを披露した。会場の隅に託児コーナーもあり、幼い子らの笑い声や泣き声も聞こえたが、司会のDJ、タック・ハーシーさんは「子どもの声は(ステージを邪魔する雑音ではなくて)平和の響き。いいじゃないですか」と歓迎した。
 午後7時からの第2部は大人向けのロックバンドの演奏中心。タックさんと、ヨーコさんのいとこで札幌市在住の小野有五(ゆうご)・北大名誉教授の対談もあった。小野さんは「今年は台風や北海道で大きな地震があり、大変な年になった。そんな時だからこそ、音楽を通じてみんなと結び合えたらいい」と語った。【杉尾直哉】
https://news.infoseek.co.jp/article/mainichi_20181211k0000m040060000c/

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幣舞橋 【絶景NIPPON】

2018-12-12 | アイヌ民族関連
共同通信 2018年12月11日

Sunset in Kushiro City,Hokkaido,Japan,
 幣舞橋(ぬさまいばし)は、北海道 屈斜路湖を水源に154km流れる釧路川の最下流部にかかる橋で、札幌の豊平橋、旭川の旭橋と並ぶ北海道三大名橋のひとつ。
 名前の由来はアイヌ語で「ヌサ・オ・マイ(幣場のあるところ)」を語源にしているという説がある。
 幣舞橋の前身は民営有料橋の「愛北橋」。流氷、増水による倒壊や老朽化による架け替え・改築を重ね、現在の5代目は、1977年に市民も参加して討議し、建築された。橋脚上には日本を代表する4人の彫刻家が制作した裸婦立像「道東の四季」が設置されている。
  世界の海を航海した船乗りたちから「世界三大夕日」と評された釧路港に沈んでいく夕日と優雅なアーチを描くヨーロッパ風の橋のシルエットは実際に釧路まで訪れて眺めたい風景だ。
情報スポット
■住所 北海道釧路市北大通1丁目
■イベント
12月14日~16日:くしろ物産まつり(釧路市観光国際交流センター)
2019年1月19日:第16回啄木・雪あかりの町・くしろ
■アクセス JR釧路駅より車で6分
■HP 釧路市HP
https://www.city.kushiro.lg.jp/index.html
釧路・阿寒湖観光公式サイト SUPER FANTASTIC Kushiro Lake Akan
http://ja.kushiro-lakeakan.com/travelinfo/
国土交通省北海道開発局 釧路開発建設部
https://www.hkd.mlit.go.jp/ks/index.html
https://www.kyodo.co.jp/life/2018-12-11_1957271/

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外国人が見た16~19世紀の台湾 英有名小説にも登場 台北で特別展

2018-12-12 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾  2018/12/11 19:48

会場の展示品をじっくり鑑賞する来場者たち
(台北 11日 中央社)外国人の目線で見た16~19世紀の台湾を紹介する特別展「フォルモサ印象展」が7日から台北市内で開催されている。宣教師や医師、記者たちがつづった文章やかつて台湾で流通していた貨幣など貴重な史料が展示されているほか、「ロビンソン漂流記」の続編に台湾についての記述があることなども来場者に伝えている。
大航海時代に初めて台湾に上陸した西洋人と先住民との関わり合いや台湾で医療や布教、女性の教育などに携わった外国人宣教師らの物語、ウーロン茶や砂糖、樟脳の輸出で栄えた時代の紹介など5つのテーマに沿って展示。個人コレクターの簡義雄氏が提供した所蔵品も多く展示されている。
簡氏のコレクションには、1627年に台湾に渡ったオランダの宣教師、ジョージ・カンディディウスが台湾について記した見聞録の1645年版や英・ロンドンで18世紀初頭に出版された台湾についての偽書「台湾誌」、19世紀の英国で世界で初めて登場したイラスト入り新聞「絵入りロンドンニュース」に使われたイラスト9枚などがある。
簡氏によると、英国人作家、ダニエル・デフォーの小説「ロビンソン漂流記」の続編「ロビンソン・クルーソーのさらなる冒険」では、主人公が北緯22度(台湾最南端の恒春一帯)に立ち寄って水や食料を補給する描写がある。台湾の人々は礼儀正しく、いやがらずに物資を提供し、取引も公正に行われたと書かれているほか、よそ者に親切にする行為は他所では非常に珍しく、オランダの宣教師の影響を受けたとする見解などもつづられているという。
特別展は台北市の中山堂で来年2月24日まで開催される。入場無料。
(陳妍君/編集:塚越西穂)
http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201812110007.aspx

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「北センチネル島」の宣教師殺害事件で問われる「未接触部族」の権利

2018-12-12 | 先住民族関連
ニューズウィーク 2018年12月11日(火)16時03分

<インド領・アンダマン諸島の北センチネル島で、米国人宣教師が先住民に弓矢で殺害された事件から3週間余り。文明社会と隔絶された孤島に上陸を試みたジョン・アレン・チャウ氏(26)は、いわゆる「終末思想」に基づいて、センチネル族へキリスト教への改宗を説くつもりだったことが明らかになった。センチネル族は、世界に100以上あると言われる「未接触部族」の一つ。彼らをそっとしておくべきか、接触を試み続けるべきか。海外メディアで議論が続いている。>
弓矢の洗礼
11月17日、ベンガル湾に浮かぶ孤島、北センチネル島に、若き米国人宣教師、ジョン・アレン・チャウ氏が上陸を試み、殺害された。島の住民たちは、今も文明社会との接触を拒み続ける「未接触部族」で、これまでも島に近づいた取材班や漁師が殺害されている。住民は石器時代の狩猟採集生活を今も続けているとみられるが、近づくと弓矢や投石で攻撃してくるため、その文化はおろか正確な人口や言語も謎のままだ。
チャウ氏は、地元の漁師のモーターボートをチャーターし、11月15日に島の沖合500〜700m付近に停泊。そこから一人でカヌーで島に向かったが、弓矢の嵐の洗礼を受け、負傷して戻ってきた。翌日再チャレンジしたが、今度はカヌーを破壊されて泳いでボートに逃げ帰った。そして、17日に3度目のチャレンジ。やはり弓矢の攻撃を受け、浜までなんとか歩いたところで力尽きたという。
ボートで待っていた漁師が、センチネル族がチャウ氏の遺体を引きずっているのを目撃し、死亡が確認された。その後、地元警察が遺体の回収を試みているものの、難航を極めている。回収部隊がボートのエンジンを止め、弓矢の射程距離外から岸の様子を伺ったところ、「5、6人の部族民が弓矢を持ち、何かを守るように警戒しているのが見えた」(アンダマン・ニコバル地区警察署長)ため、警察もうかつに近寄れないのだという。
「黙示録」の終末思想に基づく行動か
北センチネル島は、第2次世界大戦後、インドの連邦直轄領になっている。1990年代半ばまでは、政府の交流プログラムのもと、当局や研究者による接触が試みられたが、その結果、アンダマン諸島の別の部族との接触などにより疫病や争いが発生。以後、インド政府は積極的な手出しをせずに島民独自の暮らしを保護する方針に転換し、1996年に交流プログラムを中止した。そして、今日まで事実上アンタッチャブルな自治領となっている。
上記の方針から、インドの法律で島から5キロ以内に近づくことは禁止されている。それにも関わらず、チャウ氏はなぜ上陸を試みたのか。英大衆紙デイリー・メールは、彼が所属する教団が信じる終末思想が背景にあるのではないか、と報じている。
チャウ氏は、米中西部・カンザスシティに本拠がある『オール・ネイションズ・ファミリー』というキリスト教団に所属している。この教団は、新約聖書の『ヨハネの黙示録』に基づく終末思想を重視している。その思想とは、世界の終わりに先立ち、イエス・キリストが復活(再臨)し、自らの教えを信じる者のみを天国に導くというものだ。同教団は、「オール・ネイションズ」を冠する名の通り、「全ての国々」の民に「急ピッチで」キリストの教えを広め、救済することを最大の任務としているという。
『オール・ネイションズ・ファミリー』のメアリー・ホー代表は、チャウ氏の死を悼みつつ、「神の言葉をUnreached(未踏の民)に届ければ、その時(キリストの再臨時)に、永遠の精神的な報酬が得られる」という主旨の文章をブログに投稿している。「オール・ネイションズ・ファミリー」が、チャウ氏の今回の行動を宗教的な意味合いで積極的に支持していたと解釈できる発言だ。チャウ氏の北センチネル島上陸の試みは、2016年、17年に続いて3度目だった。いわば最末端の"国"に自分たちの教義を布教することにより、「オール・ネイションズ=全ての国々」に布教するという宗教的任務が全うされると考えていたのかもしれない。
「不法侵入よりも大きな犯罪」
欧米メディアでは、これは「宗教的に計画された訪問」だとして、総じて批判的に報じている。批判の焦点となっているのは、そもそも、島への接近を禁止しているインドの法律を犯している点が一つ。そして、その目的が「見当違い」「完全な間違い」だという、「思想の押し付け」に対する批判だ。アメリカの著名キリスト教系ブロガーも、痛烈な批判を繰り広げた。
英ランカスター大学で人権問題などを研究するカロリーナ・フォリス氏は、「こうした世論から、先住民と彼らの権利に対する考え方が、この数十年で大きく変わったことが分かる」と述べている(豪オピニオン・サイト「The Conversation」)。同氏は、かつては、先住民にとって最良の選択は、支配的な社会と融合することによって近代化することだと考えられていたが、今は、彼らに自己決断と自治の権利を認める考えが広がっているとしている。2007年の「先住民族の権利に関する国連宣言」も、未接触部族が孤立して暮らす権利を支持している。
未接触部族に限って言えば、それは「放って置かれる権利」だとも言えると、フォリス氏は言う。つまり、文明人側は、いかに善意に基づいていたとしても、その部族が外界との接触を望まない限り、接触を避けるべきだという考え方だ。チャウ氏のアプローチに対する批判の根幹には、こうした人権意識がある。
しかし、フォリス氏は、使用言語すらも分からないセンチネル族が、本当に「放って置かれる」ことを望んでいるか、彼らの侵入者に対する態度だけで推測するのは危険だと述べている。彼らの真意を知るために、コミュニケーションを取る努力はするべきだというのが彼女の主張だ。
一方、インド政府の少数部族保護機関、国家指定部族委員会(NCST)のナンド・クマール・サイ委員長は、チャウ氏の行動は、「非論理的で無知だ」と批判した。同委員長は、「先住部族、しかも、どんな言葉を話し、どんな宗教を信じているのかも分からない部族を改宗させようとするのは、不法侵入よりも大きな犯罪だ」と辛辣だ(中国国際放送ネットワークCGTN)。
「犬のタブー」がある島
センチネル族のような未接触部族は、世界に100以上あると言われている。アマゾンの熱帯雨林も未接触部族が多い地域で、特にペルーのアマゾンには4500人・16グループほどが存在するという。文明社会と地続きのアマゾンでは、北センチネル島と違って完全に孤立を保つのは難しく、これよりもずっと多くの部族が文明人の攻撃を受けて滅ぼされたり、犯罪に巻き込まれたり、疫病の蔓延に苦しんできた。そうしたことから身を守るために、アマゾンで生き残った民の中には、孤立を積極的に望む部族が多いのだ。
翻って、日本にはあらためて調べるまでもなく、未接触部族は存在しない。島国で離島も多くあるとはいえ、近代文明が隅々まで行き渡っているのが我が国だ。だから、北センチネル島の事件など地理的条件以上に遠い世界の話だと感じられる。
ただし、筆者が知る限り、「犬」という特定の動物(家畜)の上陸を許さない島はある。宮城県・石巻沖に浮かぶ田代島だ。東日本大震災の震源地のすぐ近くでもあり、筆者は震災直前の2011年1月と、直後の同年5月に訪れている。
田代島は、約80人の人口よりも猫の数がずっと多く、猫神社もあるほど猫が大事にされている「猫の島」だ。近年は、猫がのびのびと暮らす様子を見に島を訪れる観光客が多い。一方で、この島には犬が一匹もいない。それも、島の歴史上、ずっとだ。田代島に向かうフェリーで犬連れの人に出会ったが、その人も「隣の網地島に行くんです。田代島は犬はダメなんですよ」と事もなげに言っていたものだ。
「放って置かれる権利」
こうした地域の因習的な問題は、観光地としての印象や地域住民の名誉などに関わる場合があり、なかなかデリケートだ。なぜ犬はダメなのか。ストレートに聞いてもはっきりとした答えは返ってこない。地元の人も、「昔からそうだから」としか言いようがないのだ。今と違う昔の価値観に基づいている場合が多いだろうから、当たり前のことではある。そう思って、田代島の「犬のタブー」も深追いはしなかった。
古くは、民俗学者の柳田國男が田代島を題材にした随筆の中で、この問題にやはり遠慮がちに触れている。「自分の推測では犬を寄せ付けなかつた最初の理由は、島を葬地とする慣習があつたからだらうと思ふ。以前の葬法は柩を地上に置いて、亡骸の自然に消えて行くのを待つたものらしく、従って獣類の之に近寄ることを防いだ形跡は、色々と残っている」(柳田國男『猫の島』昭和14年)
柳田は、「あくまで推測である」と断りを入れて風葬の風習と犬のタブーとの関わりを示唆しつつ、こうも書いている。「そんな陰気な話はもう忘れた方がよいのだから、是以上に詳しくは説いて見ようと思はない」。日本の離島や山間地に残る風習にも、「放って置かれる権利」があるのではないだろうか。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/12/post-11398.php

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小林よしのり氏スタッフと立憲民主党がバトル? 「アイヌヘイト論争」をめぐって

2018-12-12 | アイヌ民族関連
ニフティニュース2018年12月10日 09時00分
『おぼっちゃまくん』や社会派漫画『ゴーマニズム宣言』の著者で漫画家の小林よしのり氏。
そのスタッフで長いこと小林氏を支えてきている時浦兼氏が、8日、立憲民主党の広報部長・坂上隆司氏に公開質問状と抗議文を送り、それをブログで公開。ネットが騒然となっている。
■立憲民政党の「生みの親」
小林氏といえば、昨年の総選挙で希望の党ができたとき、辻元清美衆院議員から相談を受け、「枝野幸男を代表にする新党をつくるべきだ」と進言。それが通って立憲民主党ができあがった。
まさに生みの親であり、総選挙では応援団を買って出て、大聴衆の前で応援演説も行った。枝野幸男代表とは薬害エイズが問題になっていた1995年以来、親交があり、枝野氏とも立憲民主党とも懇意にしてきたため、突然の抗議文は驚きをもって迎えられた。
■小林氏についてのデマ記事を立憲が拡散
時浦氏が立憲民主党に送った抗議文を一部引用しよう。
「すでにご存知のことと思いますが、貴党公式ツイッターアカウントは11月29日、文筆家・古谷経衡氏のネット記事『ネットを徘徊する怪物「差別的デマ」は、いま誰を餌食にしているのか』(「現代ビジネス」)を引用ツイートし、これを11月30日、福山哲郎幹事長もリツイートして拡散させました。
だがこの記事には、小林よしのりに関して極めて重大なデマが書かれています。記事では、2014年~2015年頃に最盛期を迎えたネット右翼によるアイヌに対するヘイト運動について、『この運動の最前線に立ったのは、漫画家の小林よしのりであった』と断定しています。
しかし、小林がアイヌについて著作を行ったのは2008年から09年にかけてで、しかもその内容にヘイトを煽るような要素もなく、2014~15年頃のヘイト運動の『最前線に立った』などという事実は一切ありません。
このようなデマで特定個人を『差別主義運動の先導者』として誹謗中傷する記事を、公党の公式ツイッターが取り上げ、幹事長がリツイートしたことは、大問題であると考えます。
立憲民主党は、辻元清美国対委員長がネットで根も葉もないデマを飛ばされ続けるなど、デマの被害に遭う場面が度々見られ、私共は同情しておりました。
特に小林は、辻元氏より相談され、デマは放置してはいけない、必ず反論して潰していかなければならないとアドバイスしたこともあります。そんな立憲民主党が、このような極めて悪質なデマの拡散に加担したことには、憤りを禁じ得ません」
■古谷氏の論説とは
古谷経衡氏は11月29日、講談社系列のニュースサイト『現代ビジネス』で『ネットを徘徊する怪物「差別的デマ」は、いま誰を餌食にしているのか』という記事を書いた。
問題となったのが下記記述である。古谷氏は在日特権の理論が破綻し、アイヌ特権・攻撃にネトウヨが移ったと論を進める。
「そこで(在日特権の)代わりに登場したのが『アイヌ特権』という新たなデマである。『民主党政権=在日政権』という巨大な敵を喪失したネット右翼が、次なる標的として苦し紛れに創作した、『在日』に代わる仮想敵――この動きは、おおよそ2014年~2015年にネット右翼界で最盛期を迎えた。
『アイヌ特権』とは何か? それは、北海道の先住民であるアイヌ民族が、和人(日本人)に陵虐された、という被害者としての立場を利用して、様々なアファーマティブアクション(弱者集団への優遇措置)を享受している――という内容であった。
この運動の最前衛に立ったのは、漫画家の小林よしのりであった。小林は『アイヌ民族など存在しない』というトンデモな主張を繰り返し、『アイヌは北海道の先住民ではない』という妄想を漫画やブログで発表した」
「特に『アイヌ民族は存在しない』という持論については、学術的な根拠を何ら示さないばかりか、『殖産の時代、アイヌ民族は自らを「アイヌ」と自称していなかったから』という屁理屈を展開し続けた」
「民主党政権から第二次安倍政権へ――。本格的な保守政権への交代を経験し、『敵』を見失ったネット右翼界隈にとって、この『アイヌ特権論』はさしずめ『恵みの雨』であった。
結論からすれば、アイヌが北海道の先住民であることは近世以降のあらゆる歴史書からも自明で、ネット右翼界隈で繰り広げられた主張は近世史家、アイヌ研究者らによって一笑に付されている。
よりによって、彼らに特権など存在しないことは当然、わかりきったことである(私も北海道出身だが、アイヌ特権など聞いたことがない)。
が、「敵」に飢えていたネット右翼は、刹那この小林の『アイヌは存在しない』『アイヌは北海道の先住民ではない』というでっち上げに寄生し、俄かにアイヌへの呪詛を開始した」
■「でっち上げ」による攻撃
この記述にはいくつも問題がある。まず、「殖産の時代、アイヌ民族は自らを『アイヌ』と自称していなかったから」と小林氏が述べたことになっている。
しかし、筆者も小林氏がアイヌ論を書いた『ゴーマニズム宣言NEO2』を読んだが、そのような記述はない。小林氏の発言をでっち上げてまで攻撃する。滑稽極まりない。
次に「特に『アイヌ民族は存在しない』という持論については、学術的な根拠を何ら示さない」という部分。
『ゴー宣NEO2』では、小林氏が北海道で取材する様子や、アイヌ関連の専門書を買い込んで議論を進める過程、北海道ウタリ協会の『アイヌ史』編集委員も務めた文化人類学者の河野本道氏に直接会って、話を聞いていることも書かれている。
河野氏は、「もともと、『アイヌ民族』というのがあったわけじゃないんです。『樺太アイヌ』にしても『千島アイヌ』にしても自称じゃないんです」と述べている。
■時系列にも誤り
さらに、小林氏サイドを最も怒らせたのが、「(アイヌ攻撃が)おおよそ2014年~2015年にネット右翼界で最盛期を迎えた」「この運動の最前衛に立ったのは、漫画家の小林よしのりであった」という記述だ。
小林氏の著作を読み返したが、同氏がアイヌを論じたのは2008~2009年。2014年~2015年にはアイヌ問題に言及していない。
精神科医の香山リカ氏とアイヌを巡って月刊『創』で論争したくらいだ。小林氏が2014~2015年にアイヌヘイトの最前線に立ったと根拠を一切示さず書くのは、半ば妄想に近い。
■火に油を注いだ福山幹事長の回答
よしりんスタッフ・時浦氏が怒ったのは、立憲民主党の公式Twitterアカウントが、古谷経衡氏の記事を紹介した上に、立憲民主党の福山幹事長がリツイートしたからだ。
立憲民主党の応援団で指南役たる小林よしのり氏を攻撃する記事をTwitterで紹介するなど通常ならばあり得ない。そこで筆者は、4日の定例会見で、福山幹事長に問い質したところ、福山氏の答えはこうだった。
「公式Twitterでリツイート、これまでもいろいろな記事についてさせていただいています。それについては、全て賛同しているとか、全て事実だとかどうかという確認をしているわけではありません。
一方で、多様な論稿を紹介させていただくことで、いろんな考え、いろんなものがあるんだということを公式Twitter上でご紹介をさせていただいています。
ご指摘は承知しています。記事の内容に虚偽があるというご指摘については、受け止めさせていただきますが、記事の内容については逆に、執筆者の方に当たっていただければと考えます」
つまり、小林よしのり氏に対する虚偽の記事を立憲公式アカウントや福山幹事長がリツイートしたことを認めたのだ。なのに、立憲も福山氏もツイート・リツイートを放置したまま。小林サイドが看過できるわけがなかろう。
小林氏の事務所が抗議をしたことで果たして展開はどうなるのか。無視し続けるのか、謝罪してお詫び文を出すのか。前者の場合であれば、小林氏が立憲民主党から離れることは確実である。
(取材・文/しらべぇ編集部・及川健二)
https://news.nifty.com/article/item/neta/12189-20161915481/

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