先住民族関連ニュース

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ゴールデンカムイ、海外でも人気 英など各国で出版 アイヌ文化の魅力発信

2018-11-06 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/05 09:59 更新

英国などで販売されている「ゴールデンカムイ」の英語版
 【ロンドン河相宏史】明治時代後期のアイヌ民族を描いた人気漫画「ゴールデンカムイ」の外国語版が、海外約20の国と地域で出版され人気を呼んでいる。英国では日本文化の研究者が内容を評価。漫画を通し、アイヌ文化の魅力が世界に発信されている。
 漫画はアイヌ民族の少女が、日露戦争の帰還兵らと金塊を探して道内を回る冒険物語。北広島市出身の漫画家野田サトルさん原作で、2014年から集英社の「週刊ヤングジャンプ」に連載されている。単行本は15巻まで出版され、計830万部以上を発行している。
 集英社によると、海外では15年9月の台湾を皮切りに、アジアや北米、フランス、スペインなどで、それぞれの国の言葉に翻訳されて出版。英語圏では6巻まで発売され、5万部以上を発行しているという。
 英国ではロンドン中心部の若者向け書籍・雑貨店で販売。大英博物館で日本ギャラリーを担当するニコル・クーリッジ・ルマニエール学芸員は全巻を購入し、「ストーリーが面白く、アイヌ文化や北海道を理解できる。翻訳版の出版はとても意味がある」と話す。
 集英社広報部は「本作で描かれる冒険や人間ドラマには国を問わず読者に訴える力がある。ほかの作品の翻訳版と比べても順調に売れている」とし、さらなる販売拡大に期待している。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/244992

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アイヌ次世代、冊子で紹介 伝承へ取り組み、北海道

2018-11-06 | アイヌ民族関連
産経ニュース 2018.11.5

 北海道観光振興機構は、アイヌ文化の伝承に取り組む人たちを紹介する冊子「ASIR(アシリ)」を作成した。10月から来年3月まで毎月刊行し、道内各地のアイヌ民族の姿を追う。アシリはアイヌ語で「新しい」を意味しており、機構の担当者は「文化を受け継ぐ次世代に興味を持ってもらいたい」と話す。
 第1号の舞台は、多くのアイヌが暮らす平取町・二風谷。伝統的な狩猟文化を伝える門別徳司さん(36)や、来訪者に周辺地域を案内するゲストハウスを開いた萱野公裕さん(30)が登場する。また、町立二風谷アイヌ文化博物館の学芸員補関根健司さんと、妻の工芸作家真紀さんが、アイヌ語や工芸品の魅力を解説する。
 第1号はA4判16ページで、アイヌ語やアイヌ料理の作り方を紹介するコーナーもある。計3万部を道内外の博物館などで無料配布しており、第2号以降は阿寒やオホーツクなどの地域を特集する。
https://www.sankei.com/photo/daily/news/181105/dly1811050010-n1.html

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AKB坂口渚沙、沖縄で「ヒンナヒンナ」 アイヌの楽器ムックリにも挑戦

2018-11-06 | アイヌ民族関連
沖縄タイムス2018年11月5日 05:30

 アイヌ民族の伝統的家屋や古式舞踊などアイヌ文化を紹介する「アイヌ・フェスティバル2018」が3日と4日、沖縄県宜野湾市のサンエー宜野湾コンベンションシティであった。アイヌ料理の試食や民族衣装の試着、切り絵体験、伝統楽器の紹介など幅広いイベントがあり、多くの人でにぎわった。
 北海道白老町に2020年4月に国立アイヌ民族博物館を中核とする民族共生象徴空間が開設される。その一般公開に先駆けて道が展開するPRキャラバンの一環で、初日はPRアンバサダーでAKB48チーム8北海道代表の坂口渚沙さんのトークショーもあった。
 坂口さんは「チセ(家)」や「ヒンナヒンナ」などのアイヌ語を紹介しながら民族楽器「ムックリ」(口琴)にも挑戦。「このイベントを通してアイヌ語や文化を楽しく学べます」とPRした。
 切り絵が難しかったという那覇市立金城小4年の前田将大さんは大きな木彫り熊が気に入った様子で「これが1本の木からできていると思わなかった」と感想。妹で同小1年の果穂さんは「塗り絵や切り絵が楽しかった」と話した。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/339567

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絶滅危機の言語を教えてくれるのは、おもちゃ!NZのマオリ語を喋るおしゃべり人形Pipi Mā

2018-11-06 | 先住民族関連
IDEAS FOR GOOD 11月 05, 2018
現在、世界中で約6,000もの言語が話されていると言われている。しかしながら、そのうちの約43%が絶滅の危機にある。アメリカ国立科学財団によれば、半分の言語は今世紀終わりまでに消滅してしまうと予測されている。
そのような絶滅の危機にある言語を持つ国や民族が、自分たちの言語を守ろうと様々な活動をしている。とくにニュージーランドの先住民であるマオリ族は、これまで活発に活動をおこなってきた。例えば、1975年より「マオリ語週間」というものが制定されており、多くの学校や企業が参加する形でマオリの文化を広めようという試みがされている。
そんな中、子供のころからマオリ語というものが、”当たり前”になるように、マオリ語を話すおもちゃが開発された。その名もPipi Māというおしゃべり人形だ。
Image via Pipima
大学在学中にマオリ語を習った、Pipi Māの開発者であるHōhepa TuahineとKristin Rossは、自分たちの子供にもマオリ語を教えたいという思いから、世界初のマオリ語を話す人形の開発をした。
「娘がディズニー映画のアナと雪の女王に出てくるエルサのおしゃべり人形をすごく喜んでいるのを見て思いついたんだ。マオリ語を喋るおしゃべり人形が必要だ!ってね」とTuahineは語った。
それぞれの人形には、Pipi、Hura、Tītokiなどの伝統的なマオリの名前がつけられ、Pipiはあごにマオリの伝統のタトゥーであるMokoがあり、Huraは鳥の羽を頭につけ、pounamuというネックレスを首につけたりと、それぞれの人形が違う特徴を持っている。
現在、世界中で約6,000もの言語が話されていると言われている。しかしながら、そのうちの約43%が絶滅の危機にある。アメリカ国立科学財団によれば、半分の言語は今世紀終わりまでに消滅してしまうと予測されている。
そのような絶滅の危機にある言語を持つ国や民族が、自分たちの言語を守ろうと様々な活動をしている。とくにニュージーランドの先住民であるマオリ族は、これまで活発に活動をおこなってきた。例えば、1975年より「マオリ語週間」というものが制定されており、多くの学校や企業が参加する形でマオリの文化を広めようという試みがされている。
そんな中、子供のころからマオリ語というものが、”当たり前”になるように、マオリ語を話すおもちゃが開発された。その名もPipi Māというおしゃべり人形だ。
Image via Pipima
大学在学中にマオリ語を習った、Pipi Māの開発者であるHōhepa TuahineとKristin Rossは、自分たちの子供にもマオリ語を教えたいという思いから、世界初のマオリ語を話す人形の開発をした。
「娘がディズニー映画のアナと雪の女王に出てくるエルサのおしゃべり人形をすごく喜んでいるのを見て思いついたんだ。マオリ語を喋るおしゃべり人形が必要だ!ってね」とTuahineは語った。
それぞれの人形には、Pipi、Hura、Tītokiなどの伝統的なマオリの名前がつけられ、Pipiはあごにマオリの伝統のタトゥーであるMokoがあり、Huraは鳥の羽を頭につけ、pounamuというネックレスを首につけたりと、それぞれの人形が違う特徴を持っている。
Pipi Māはポップカルチャーとマオリカルチャーを織り交ぜっており、子供たちに「マオリ語ってクールだ」と自然に感じさせてくれる商品である。マオリ語研究者のKahurangi Maxwellは、「幼少期から、マオリ語というものが”当たり前”になるようにできるこの商品は、とても重要なものだ」と語っている。
言語の復興というものは一筋縄ではいかない問題だ。しかし、このように幼少期から、それを生活の一部として当然に感じられるおもちゃは、大きな前進に繋がるだろう。私たちの暮らす日本にもアイヌ民族がいるが、現状ではアイヌ語を流暢に話せる人は約10人しかいないとも言われている。ニュージーランドのマオリの活動にわたしたちも学ぶことが多くありそうだ。
【参考サイト】Pipi Mā
【参考サイト】Can tech save te reo Māori? These entrepreneurs think so(※画像:Pipi Mā)
https://ideasforgood.jp/2018/11/05/pipi-ma/

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合唱劇「カネト」で共演 佐久間の児童、東三河住民と合同練習

2018-11-06 | アイヌ民族関連
静岡新聞 (2018/11/6 07:48)
 愛知県東三河地域の市民合唱団「合唱劇『カネト』をうたう合唱団」が12月16日、浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館で公演を行う。オープニングとエンディングでは市立佐久間小、浦川小の児童が合唱で特別共演。団員が5日に両校を訪れ、練習会を実施した。
 合唱劇「カネト」は、JR飯田線の前身の一つ旧三信鉄道の開通に尽力したアイヌ測量技師・川村カネトの秘話を題材とする。測量技師の夢をかなえ、難所や食糧難などを乗り越えながら測量と路線工事の現場監督をやり遂げたカネトの功績を伝える。
 児童は合唱曲「どこまでも」「線路がない歌」の2曲を歌い、劇を盛り上げる。佐久間小の練習では、児童が団員4人の指導を受けながら声の出し方や強弱を練習。汽車が走る様子を表現した「ダッダッダッダッ、シュシュー」などのユニークな歌詞も、臨場感が出るように歌い方を工夫している。
 合唱団の花井幸雄団長(67)は「飯田線が通る地元の子どもたちにとって歴史を学ぶ機会になれば」と話す。
 公演は午後1時開演。入場無料。問い合わせは市佐久間協働センター<電053(966)0006>へ。
http://www.at-s.com/news/article/culture/shizuoka/562350.html

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オーストラリア先住民族の物語を描くダンス公演が来日!

2018-11-06 | 先住民族関連
フィガロジャポン November 5, 2018
エネルギッシュな身体で描き出す、オーストラリアの原初と現在。
バンガラ・ダンス・シアター『Spirit 2018』『I.B.I.S』
6万年以上の長い歴史をもつオーストラリア先住民族の儀式や物語を、コンテンポラリーダンスに融合させた唯一無二のカンパニー、バンガラ・ダンス・シアター(1989設立)がやってくる。

『Spirit 2018』より。芸術監督スティーヴン・ペイジが、これまでの作品の中から傑出した力強いダンス・ストーリーを集めて構成。
シドニーオリンピックの開・閉会式の演出を務めた経験もある芸術監督スティーヴン・ペイジをはじめ、メンバーの多くはアボリジナルやトレス海峡諸島民という集団。各地の長老から集めた語りをもとに、生まれ育った土地への愛着と誇りを作品に昇華して、世界中で高い評価を受けてきた。
プログラムは芸術監督振付による『Spirit 2018』、同シアターのデボラ・ブラウン&ワアンゲンガ・ブランコ振付の『I.B.I.S』という彼らの代表作2本。自然とともに生きる民族、現代社会にもまれながらもたくましく前向きな人間たちの姿を描く力強いダンスは、私たちが忘れていたものを思い出させてくれそうだ。オーストラリアの芸術文化や先端技術を紹介する祭典〈オーストラリアnow〉をけん引するプログラムとしての登場だ。
バンガラ・ダンス・シアター『Spirit 2018 』『I.B.I.S』
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉・与野本町)
日程:2018年11月9日(金)19:00、10日(土)15:00
全席指定 一般 S席¥6,000、A席¥4,000、U25 S席¥3,500、A席¥2,000
●問い合わせ先:SAFチケットセンター
Tel. 0570-064-939 http://www.bangarra-japan.com
https://madamefigaro.jp/culture/news/181105-bangarra-dance-theater.html

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アイヌ民族の魂を表現

2018-11-06 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/05 16:00
最後の熊彫り職人―故藤戸竹喜さん
JR札幌駅に展示されたエカシ(長老)像を制作中の藤戸竹喜さん=2013年12月
 【阿寒湖温泉】最後の熊彫り職人―。10月26日に84歳で死去した阿寒湖温泉(釧路市)のアイヌ民族彫刻家、藤戸竹喜さんは晩年、そう自称した。11歳でクマを彫り始め、動物の毛の一本一本、人物の顔のしわや衣服の縫い目をも再現する徹底した写実主義を貫いた。その作品には、動物やアイヌ民族の先人たちの魂をも表現したような圧倒的な存在感があり、多くの人を引きつけた。「アイヌ芸術の第一人者」として知られた藤戸さんの足跡を、残された作品とともにたどった。(佐竹直子、作品写真《1》~《4》は茂忠信撮影)
《1》狼(おおかみ)と少年の物語
 2017年10~12月に札幌芸術の森美術館で開催された個展「木彫家藤戸竹喜の世界」のために制作した連作19点の一つ。自作の、オオカミの夫婦に育てられた少年の物語が題材。下絵を描かず、心のままに木を彫っていく独自のスタイルで、オオカミと少年の“親子愛”を情感たっぷりに木で表現した。「90歳になったらまた個展を開き、物語の続きを発表する」と話していたという。
《2》遺作
 自宅作業場に残されていた、制作途中のクマ。今年7月に入院する前日まで彫り続けられ、木がかたいため、水に漬けた状態で残されていた。妻の茂子さん(69)は「晩年ほど創作に精力的で、昼すぎから夜10時まで作業場にこもっていました。『俺には時間がない』が口癖でした」と振り返る。闘病中は、12月に予定されている北海道功労賞の贈呈式を励みにしていたという。作業場には、古びたノミが、きれいに手入れされた状態で並んでいた。
《3》ふくろう祭り ヤイタンキエカシ像
 父方の母の父親がモデル。シマフクロウとアイヌ民族のエカシ(長老)が一体となった作品には、祖先からの言い伝えの中に神の鳥として登場するフクロウへの敬意が込められている。鶴雅ホールディングス(釧路市)の大西雅之社長=阿寒観光協会まちづくり推進機構理事長=は「藤戸さんはアイヌ民族としても、芸術家としても大きな存在だった。アイヌ文化に光があたる今、若い世代に、藤戸さんの背中を追ってほしい」と話す。
《4》無題(レリーフ)
 藤戸さんは15歳で阿寒湖温泉の土産物店旧吉田屋(現阿寒吉田屋)で働き始め、店頭で熊彫りの実演販売に奮闘した。「作っている途中から売れるほど人気で、天才少年と話題になったと聞いています」と同店の吉田一寿さん(68)。1964年に阿寒湖アイヌコタン(集落)で独立した藤戸さんの最初の仕事は、吉田屋が注文してくれたレリーフだった。店舗の正面外壁に飾られてきたが昨年、一部が破損したため外され、現在は店内で保管されている。荒々しい熊の姿が彫り込まれた、今では希少な初期の作品だ。当時は地元の草野球「熊彫りチーム」のピッチャーとしても豪腕を発揮していたという。
《5》藤戸タケ像
祖母がモデルの等身大像。生まれて間もなく母を亡くした藤戸さんは祖母に育てられた。国立民族学博物館(大阪)学術資源研究開発センターの斎藤玲子准教授は藤戸さんの作品を「写実的表現力の巧みさに加え、母を知らずに育った藤戸さんの作品には、母と子の愛情を表現したものが多く、見る人の心を打つ」と評する。また「60歳を過ぎた90年代以降、アイヌ民族の先人の等身大像を多数手掛けたのは、後世に民族の歴史を伝えておきたいという、強い思いがあったのでしょう」と在りし日の姿を振り返る。祖母の等身大像は、同博物館に常設展示されている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/245150

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<根室 最東端の名城 根室半島チャシ跡群>上 「100名城」選定で来訪60倍

2018-11-06 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/06 09:12
 本土最東端・納沙布岬の2・5キロほど手前、根室半島北側の岸から海に突き出た岬がある。歩いて近づいても草原の丘にしか見えない。少し離れて横から見ると、平らな丘の上に丘がある「お供え餅」のような地形が見えてくる。
 ここは根室半島チャシ跡群の中で人気があるヲンネモトチャシ跡だ。「この辺りでアイヌ民族が暮らしたり交易したりしていたと思うとロマンをかき立てられる」。栃木県から来た平久井(ひらくい)克也さん(61)は興奮気味に話した。
 10月中旬、大手旅行会社の東京発のツアーで訪れたのは31人。一行はチャシ跡から北方領土の国後島や歯舞群島を望み、海を越え島々と行き来していたアイヌ民族の姿に思いを巡らせた。
■知名度急上昇
 チャシは「柵」や「囲い」を意味するアイヌ語。自然の地形に盛り土をしたり壕(ごう)を掘って区切ったりして築いたとりでだ。多くは16~18世紀につくられ、戦いのためだけではなく、漁の見張りや祭祀(さいし)の場として使われたと考えられている。根室市内の24カ所は1983年に国指定史跡になった。
 その後も全国的な知名度は低かったが、一躍脚光を浴びたのは2006年、日本城郭協会(東京)が日本100名城の一つに「根室半島チャシ跡群」を選定したからだ。同協会は「根室半島には保存状況が良いチャシが集中しており、歴史的価値が高い」と選考理由を説明する。
 07年には全国の名城を巡るスタンプラリーが始まり歴史ファンの来訪が急増。根室市観光協会によると、スタンプ押印者を元にしたチャシの観光客数は07年度の50人から17年度は3261人(前年度比1084人増)と約60倍に増えた。
■ガイドを養成
 観光ツアーで妻と訪れた東京都の管原郁也さん(77)は「城巡りは75カ所目。最果ての場所に来たという達成感がある」と話す。
 チャシ跡の魅力を伝えているのは、市民ガイド団体「ねむろトコロジストの会」だ。本来は春国岱(しゅんくにたい)など市内の自然を案内していたが、観光客増を受けチャシ跡も担当するようになった。受け入れ態勢を強化しようと、今年は初めて市民向けガイド養成講座を開催。新たに8人が加わり現在21人で活動する。今年5~10月は800人超を案内した。
 会員のノートには説明内容がびっしりと書き込まれている。船山岩雄会長(72)は「チャシ跡は一見すると何もないので、何があったかを想像してもらう必要がある。会員は学芸員の話を聞いたり本を読んだりして歴史を学んでいる」。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/245374

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日本最古の技法を継承する「伊波メンサー織」 8人の織り手たちの挑戦

2018-11-06 | ウチナー・沖縄
琉球新報 11/5(月) 18:04配信
国内でも貴重な手織り
うるま市の文化財に指定されている伊波メンサー織は、うるま市石川伊波に古くから伝わる織物だ。竹や木で作った道具と「イザリ織り」という技法が特徴で、日本に残る最も古い貴重な技法の一つとして知られている。20年前に建てられたプレハブの「伊波メンサー織作業所」では週2回、8人の織り手が集まりメンサー織の制作に励んでいる​
うるま市の伊波地域で受け継がれてきた伝統の織物技法「伊波メンサー織」。数百年前、琉球王国時代に南方貿易で伝わったとされる。かつて、女性が男性への贈り物として作っていたといい、素朴な色彩や模様が印象的な細帯の織物だ。
竹や木などで作った10種類の道具を使い、足を前に伸ばし座り、織りながら前進していく「イザリ織り」と呼ばれる技法が特徴。これは日本で一番古い織り方とされ、国内では北海道のアイヌ民族の「アッツウシ織」など数例しか残っていないという非常に貴重な技術でもある。
これまで、技能保持者の故・伊波カマドさん、故・伊波貞子さんが技術を継承してきた。「貞子先生は途絶えかけていた技術をカマドさんから学び、若い人たちに継承するために努めていた」と話すのは、伊波メンサー織を始めて12年の大重泰江さん。現在は貞子さんから共に技術を学んだ山城初美さん、比嘉悦子さんと「伊波メンサー織作業所」で、作品を作りながら技術指導も行っている。
創作作品も展開
メンサー織は織り具もすべて手作りだ。「最初は道具作りから。竹や木を切ったり、削ったりすることから始まった」というのは大重さんと同時期にメンサー織を始めた山城さん。織り手は体力も要する。山城さんは「通常、こういう姿勢で座ることはないから腰も腕も痛いし、最初のうちは2時間座るのがやっとだった」と振り返る。
伝統をかたくなに守る一方、数年前からは名刺入れ、小銭入れ、財布、ティッシュ入れなどの小物類の開発も開始。伊波メンサー織を広めるために現代の生活に適応した新しいスタイルの作品にも取り組んでいる。
物作りや手作業が好きで制作は「楽しい」と笑う大重さんと山城さん。山城さんは「時間を忘れてしまうほど夢中になってしまう」と目を細め、大城さんは「大掛かりな機械を使わなくても作れるところが魅力。家などでやろうと思えばできる」と話す。
地域の工芸 保存・継承へ
旧石川市がうるま市に統合されて以降、これまで伊波地区に限定していた研修生も、うるま市全体に対象を広げて募集し、後継者の拡大を図っている。また、今年は、「伊波メンサー織保存会」が発足。公民館講座や学校での講座なども開始した。
伊波メンサー織は「伊波の宝で沖縄の宝」と力を込める大重さん。伊波メンサーに魅せられた研修生も育ちつつあるものの、「やりたいという人が少なくなっている。若い人たちに継いでもらえれば」と語る。貴重な技術を伝えながら、仲間とともに美しい伝統を支えていく。
(坂本永通子)
うるま市産業まつり
日時:12月15日(土)・16日(日)
場所:うるま市石川庁舎周辺
期間中、伊波メンサー織の展示販売展示を予定
☎︎098-923-7634
〔うるま市産業まつり実行委員会〕
(2018年11月01日付 週刊レキオ掲載)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181105-00000016-ryu-oki

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