読売新聞 2018年11月23日 19時55分
北海道釧路市が保管するアイヌ民族の遺骨を研究目的で預かった慶応大教授(昨年3月に定年退職)が、2016年以降の市からの再三にわたる返却要請に応じず、今年2月まで無断で保管していたことがわかった。元教授はこの間、同大の調査にも事実と異なる説明をしていたという。
市や同大によると、元教授は文学部人類学研究室に所属していた。市は1992~96年、遺骨の特徴についての分析などを依頼し、計6体を預けたという。
市は2016年3月に返却を求め、元教授は同年12月に5体を返す一方、1体については「歯の状態を詳細に調べるため1か月ほど待ってほしい」と拒否。ところが1か月が経過した後も、市からの要請に応じず、慶応大の調査にも「全て返却した」と事実と異なる報告を行っていた。
今年2月、アイヌ関係者からの相談が北海道大を通じて慶応大にあり、元教授が自宅で遺骨を保管していたことが判明。その後、市に返却されたという。
元教授の一連の行動について、文部科学省学術機関課の担当者は取材に「アイヌ民族の人たちの信頼を損ねる研究者としてあるまじき行為だ」と批判した。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20181123-OYT1T50096.html
北海道釧路市が保管するアイヌ民族の遺骨を研究目的で預かった慶応大教授(昨年3月に定年退職)が、2016年以降の市からの再三にわたる返却要請に応じず、今年2月まで無断で保管していたことがわかった。元教授はこの間、同大の調査にも事実と異なる説明をしていたという。
市や同大によると、元教授は文学部人類学研究室に所属していた。市は1992~96年、遺骨の特徴についての分析などを依頼し、計6体を預けたという。
市は2016年3月に返却を求め、元教授は同年12月に5体を返す一方、1体については「歯の状態を詳細に調べるため1か月ほど待ってほしい」と拒否。ところが1か月が経過した後も、市からの要請に応じず、慶応大の調査にも「全て返却した」と事実と異なる報告を行っていた。
今年2月、アイヌ関係者からの相談が北海道大を通じて慶応大にあり、元教授が自宅で遺骨を保管していたことが判明。その後、市に返却されたという。
元教授の一連の行動について、文部科学省学術機関課の担当者は取材に「アイヌ民族の人たちの信頼を損ねる研究者としてあるまじき行為だ」と批判した。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20181123-OYT1T50096.html