先住民族関連ニュース

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金田一家三代の教え

2018-11-09 | アイヌ民族関連
日高新報 2018/11/8
 御坊市等主催の市民教養講座、第4回講師は金田一秀穂氏。言語学者・ロシア語学者の金田一京助氏を祖父に、言語学者・日本語学者の金田一春彦氏を父に持つ三代目の言語学者だ◆4月の本欄にも書いたが、中1の時に春彦氏の講演を聴いた。春のように穏やかで、微笑しながら話を進める上品な紳士だった。湯上がりとアフターバスの違いなど、日本語ならではの風情を解説してくれた◆京助氏についても思い出がある。読書部だった中学時代、顧問の先生がとってくれていた「中学生文学」で氏の登場する短編を読んだ。主人公は内地の人間に引け目を感じるアイヌの少女幸恵。文字を持たないアイヌ民族が口伝えしてきた叙事詩「ユーカラ」の研究で訪れた京助氏に、幸恵は問う。偉い先生が一生懸命研究するような値打ちが本当にユーカラにあるのか、と。京助氏は「あなた方はね、幸恵さん、そうじゃないか…」と言ってしばらく黙り、水がせきを切ってほとばしるように、伝えられてきた言葉の中に民族の誇るべき宝があることを熱く語るのだった。この場面は印象的で、春彦氏の講演も「あの京助さんの息子さん」と思って聴いていた◆秀穂氏は春彦氏と雰囲気がまったく違い、笑顔も語り口もざっくばらんで庶民的。親しみやすさ全開である。「言葉は生きているのだから変わっていくのが当たり前。『正しい言葉』にこだわらず、人が心地よく過ごすための『心地よい言葉』を使おう」とする講演は深く腑に落ちた◆京助氏からは民族の誇りとしての言葉の「命」、春彦氏からは独特の美しさや風情など言葉の「魅力」、そして秀穂氏からは使い手の気持ちに寄り添うべき言葉の「心」。言葉とは何か、どう使っていくべきか、三代かけて教えてもらった。(里)
http://www.hidakashimpo.co.jp/news1/2018/11/金田一家三代の教え.html

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アイヌ文化を発信する大英博物館学芸員 ニコル・クーリッジ・ルマニエールさん

2018-11-09 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/08 09:25
 世界中から年600万人が訪れるロンドンの大英博物館。日本ギャラリーの学芸員として、日高管内平取町のアイヌ工芸作家貝沢徹さんの木彫り作品の常設展示の実現に尽力した。「作品には不思議な力があり、来館者や地元メディアの多くが引き込まれているんですよ」と流ちょうな日本語で絶賛する。
 2006年からアイヌ民族の衣装や装飾などを展示しているが、19、20世紀のものが中心だった。「アイヌ文化は今も生きている」ことを広めたいと、9月に大英博物館では異例の現代アート展示に踏み切った。貝沢さんとは4年前に、英国での先住民族セミナーで知り合った。
 米国生まれ。祖父が日系企業と取引のある証券会社を営んでいた縁で家には子供の頃から絵馬やびょうぶがあり、日本に興味を持った。考古学を学んだ米ハーバード大でアイヌ民族を知り、慶応大留学などを通じて知識を深めた。「さまざまな材料で自然を表現し、ロシアや中国の文化も吸収しているのがアイヌ文化の魅力」と語る。
 今は英東部のイースト・アングリア大教授を務めながら、日本文化の研究や、焼き物などの展示品の調査・収集に奔走している。道内には何度も訪れており「日本といえば東京や京都しか知らない英国人に、北海道のことも知ってもらいたい」。
 将来は他のアイヌ芸術家の作品も展示したいという。「アイヌ文化はかっこいいよ」。ロンドン在住の57歳。(河相宏史)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/246142

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女性が最多、ムスリム・先住民・同性愛者も 米中間選挙

2018-11-09 | 先住民族関連
朝日新聞 2018年11月8日16時00分 ワシントン=鵜飼啓

 今回の米中間選挙には、民主党を中心に過去最多となる女性が立候補した。米紙ワシントン・ポストの集計によると、下院では7日朝までに、これまでの記録を上回る95人が当選を決めた。イスラム教徒の女性が初めて下院に当選するなど顔ぶれも多彩だ。
 女性の政界進出について研究するラトガース大学の米国女性と政治センターのまとめでは、上院で23人、下院で237人、知事選に16人と、それぞれ過去最多の女性が立候補した。ワシントン・ポストによると、下院で女性の議員数がこれまで最も多かったのは84人。女性の下院議員がいなかったアイオワ州でも、3区のアクシーン氏(民主)ら2人が当選した。
 「初」が付く当選者も多い。民主党から立候補したミシガン選出のラシダ・トレイブ氏、ミネソタのイルハン・オマール氏は、初のイスラム教徒女性の下院議員。トレイブ氏はパレスチナ移民の娘で、オマール氏はソマリア難民だ。米メディア・バズフィードによると、オマール氏は8歳のときに国を逃れ、ケニアの難民キャンプで4年間過ごしたという。
 先住民族の女性で初の下院議員も生まれた。こちらも2人同時で、ニューメキシコ州のデブ・ハーランド氏とカンザス州のシャリス・デービッズ氏。いずれも民主党だ。デービッズ氏はカンザス州選出では初めて性的少数者であることを公表した議員でもある。
 コロラド州知事に民主党から当選した男性のジャレッド・ポリス氏は、同性愛者であることを公表している初めての知事となる。(ワシントン=鵜飼啓)
https://www.asahi.com/articles/ASLC7560WLC7UHBI050.html

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《ブラジル》米州機構が人権視察団派遣=8州で先住民保護区など訪問

2018-11-09 | 先住民族関連
ニッケイ新聞 2018年11月8日
 米州機構の人権視察団が5日から、先住民保護区やキロンボ(逃亡奴隷集落)の訪問、社会運動を行っている諸機関の代表との会見などを行っていると1、7日付現地紙サイトが報じた。
 同視察団は12日まで滞在し、サンパウロ州、リオ州、バイア州、ロライマ州、マット・グロッソ・ド・スル州、ミナス・ジェライス州、パラー州、マラニョン州の8州を訪問。キロンボや先住民居住区、カンポネース(農民)や都市部の貧困者、移民・難民などを訪問、視察する。
 一行はブラジリアとリオに事務所を構え、各地訪問と共に、各州知事や諸機関の代表、研究者と会い、社会格差や貧困といった問題の実態を視察する。土地を巡る争いも含んだ治安問題も、重要課題の一つだ。
 7日の訪問地は、バイア州シモンエス・フィーリョ市のキロンボ(リオ・ドス・マカッコスとピタンガ・デ・パウマレス)だ。キロンボは1570年以降、黒人奴隷の輸入増大に伴ってバイア州やペルナンブコ州に拡大。18世紀にはサンパウロ州やミナス州にも広がった。大半は密林や山間部の僻地にある閉鎖的な集落で、1888年の奴隷解放まで各地に存在した。
 マット・グロッソ・ド・スル州では、2014年に保護区指定が解除されたグアラニ/カイオワ族の居住区グイラロカも視察。同地区では2年前、「カアラポの虐殺」として知られる、先住民の保健局員銃殺事件も起きている。グランデ・ドウラードス連邦大学法学部と国際関係学部、ドウラードス保護区も視察対象となっている。
 6日の視察対象だったミナス州では、フェルナンド・ピメンテル知事や州政府関係者との会談、3年前の鉱滓ダム決壊で甚大な被害が出たマリアナ市の訪問も行われた。
 ロライマ州では、昨年1月に囚人33人が死亡したボア・ヴィスタ市の刑務所も訪問。同州ではスエリー・カンポス知事との会談の他、ロライマ連邦大学が設けた難民・移民対応センターなども訪問し、ベネズエラからの難民問題について掘り下げる。マラニョン州では刑務所訪問などが行われる。
 視察結果は、12日にリオ市で報告される。リオ市ではマリエーレ・フランコ市議殺害事件に関する調査も行う予定だ。
https://www.nikkeyshimbun.jp/2018/181108-23brasil.html

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科学 楽しさ発見して

2018-11-09 | 先住民族関連
読売新聞 2018年11月08日
◇豪国立センター 展示や実験ショー
 ◇8日からオーテピア
 ショーや展示を通して、子どもたちに科学の楽しさを体感してもらう「2018サイエンスサーカス・ツアー・ジャパン」が8~11日、高知市追手筋の複合施設「オーテピア」で開催される。オーストラリア国立科学技術センターが日本各地を巡回するイベントで、2014年に続いて2回目、四国では初開催となる。(福田友紀子)
 同センター設立に日本が協力したことから、開館30周年の節目に開催される。前回は東日本大震災の復興支援として東北地方など東日本を巡回。今回は西日本が対象で、公募の結果、大阪、奈良、名古屋、高知の4市で開催が決まった。
 高知では、同センターとオーテピアに入る「高知みらい科学館」が連携して、10、11両日のサイエンスショーに、両施設のスタッフらが出演する。プラスチックの筒や、オーストラリアの先住民族アボリジニが祭りや儀式で使う楽器などで音を出すショーや、塩化ビニールパイプや送風機など身近な物を使った実験などが行われる。
 8~11日には、オーテピアで科学体験展示を実施。同センターが製作した展示品のほか、大阪市立科学館の展示物など計約30点が集まる。手元のハンドルで磁石を動かし、短いワイヤの向きを変える展示など、体験しながら学ぶことができる。
 同センターのケイトリン・マシューズさんは7日、ショーのリハーサルに参加し、「科学は、研究室で生まれる複雑なものではなく、身近で楽しいものだと感じてほしい」と呼びかけた。
 サイエンスショーはオーテピア4階ホールで、両日とも午前11時、午後1時30分、午後3時30分の3回(1回45分程度)。定員は約100人で、事前申し込み不要。科学体験展示は、オーテピア4階の研修室・集会室で午前10時~午後4時。無料。
 問い合わせは高知みらい科学館(088・823・7767)。
https://www.yomiuri.co.jp/local/kochi/news/20181107-OYTNT50213.html

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