元!吹奏楽部顧問の日常 

顧問を離れて早数年。今やただの音楽&ラグビー大好き親父です。

報告その一

2011年07月10日 | Weblog
ということで、演奏会当日の朝。


昨日は34℃の猛暑の中、冷房の効いたホールにこもって、
9時からセッティング開始。
13:30から19時まで、途中休憩10分はさんだだけで、
ほぼぶっ通しでリハーサル、というか練習。

何しろ前日にコンクールが終わったばかりで、
打ち合わせがほとんど出来ないままの会場入り。
さすがにあちこち問題が生じましたが、
まあでも今回に関してはやむなし。

それにしても生徒は元気でした。
やっぱり一昨日の「金賞」効果でしょうか(^^)?


さてコンクール。

終わってみれば、昨年と同じ3点差で次点。
しかし昨年は「銀」で今年は「金」!
不思議なもので、全然受け止め方が違うんですな。
コンクールの厄介なところです(苦笑)。


しかし、今年の金賞の意味は、すごく重いです。

今年は24人中3年生がたった4人しかいない。
1年生13人のうち、6人は全くの初心者。
震災の影響で、春の準備が全くといいほど出来ず、
おまけにこれまた震災の余波でコンクール日程が演奏会の直前に移動。
経費削減と過密日程のため、例年行ってきたホール練習も行えず、
ぶっつけ本番のセッティングとバランス。

さらに。

実は、本番中に事故がありました。
途中にある、某楽器のソロが一小節早く飛び出した(>_<)!
もう真っ青です。

「止まるか!?」

と一瞬覚悟しました。

ところが、演奏は止まらず。
その後何事もなかったかのように曲は進みました。



もしかして自分が数え間違えたのか、とも思いましたが、
ともかくも演奏は継続。
最後まで集中力は途切れず、演奏事態はいい出来だったと思います。


終わった後生徒に聞いて見ると、ソロの生徒は

「すみません。一小節早く飛び出しました。」とあっさり自白(苦笑)。

すると周りの生徒が

「Kちゃんが飛び出したので、その分早く出ました。」(!)

何と、致命傷になりかねなかったミスを、全員でフォローしていたのでした。
これはうれしかった、というか驚いた。
まさか高校生のバンドでこんな事が起こるとは・・・。


正直事故った時点で金賞も県大会もあきらめていました。
でも、この瞬時の対応とフォローだけでも、
ウチの学校にとっては金賞と同じ価値があった。
生徒を誇りに思いました(^^)。


成績発表はホールの外のロビーで一人。
前の団体までで金賞が2校出ていたので、
こりゃひょっとすると銅賞もあるか、と覚悟していたそのとき

「4番・・・、ゴールド金賞!」

の声。

生徒達も一瞬「?」、そして「キャー!!」の声。
意外でした。まさか、とも思いました。

ひょっとして代表も?と期待は膨らみましたが、
さすがにそこまで甘くなかった。
上位3校は、昨年と全く同じ顔ぶれ。
でも中身は全然違ったと思います。


終了後、生徒達は泣いていました。
私も泣きそうになりました。
よかった。


講評では、技術的には「音」そのものについての指摘が多くありました。
まだまだ息が吸えていない、楽器に息が入っていない。
「音が幼い」というコメントもあり、頷ける所です。

一方音楽的には比較的高い評価が多く、こちらはうれしい限り。
目指していた「お客さんに楽しんでもらう演奏」が少しは達成できたようです。
中でも、作曲家のT先生から表現の項目で「10点(満点)」を頂き、
本当によかったです。


実際のところは、目標だった県大会出場を今年も達成できなかったわけで、
到達度としてはまだまだ。

しかし、わずか11人で越した秋と冬、
そして、震災の春を乗り越えられたことは、少しは自信を持ってよいのかも。


これで、この週末のんびり過ごせていればよかったのですが、
今日はこれからホールに入って、いよいよ演奏会。
一昨日のコンクールとはまた違う気持ちで臨まないと。

3年生最後のステージ。
春からやってきたバンドの最後のステージ。

トラブルやらミスやらたくさんあると思うし、
何より本当に下手くそ。
でも、少しでもお客様方に楽しんでもらえるよう、
頑張ってきます。


さてそろそろ準備開始。
行ってきます(^^)。






コメント
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