ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

              【お知らせ】

【定休日は毎週水曜日です。】【10月も毎週日曜日は休業します。】【10月19日(土)は店主は終日不在です。店は通常通り営業します。】

鉱物カフェ

2012-08-24 12:25:21 | 日記・エッセイ・コラム

一昨日の休店日に自宅でくつろいでTVを見ました。

ちょうど見逃していたNHK鑑賞マニュアル「美の壺」の「東京のカフェ」の再放送をやっていました。

その番組では、カフェとは「もうひとつの家のくつろぎ空間」という解説がありました。確かにカフェはくつろぎの趣味的空間です。

鉱物趣味的には望ましいのは鉱物カフェという事になりそうです。そんなカフェがあるのでしょうか?

実は私はまだ行った事がないのですが、東京・北区にcafeSAYAというカフェがあり、時たま鉱物カフェをやっているようです。そこでは定期的に鉱物標本の展示販売も行われているようです。気になる存在です。

鉱物カフェを調べると、まだまだ、ありました。

奈良県吉野郡大淀町には「うどんカフェ三和」という店があり、そこは鉱物標本の展示販売もしている鉱物カフェです。うどんもあるのが地方ならではの趣です。

そういえば、私も名古屋時代に名古屋近郊の定光寺駅前の「喫茶 玉川屋」という鉱物カフェに行った事があります。定光寺駅は名古屋近郊であるにもかかわらず、自然豊富な所でした。駅の造りも不思議な構造で、長い階段を下りていきます。もちろん無人駅です。一部の鉄道マニアの世界では有名な駅だそうです。その駅前に「喫茶 玉川屋」はありました。そこは駅前に流れる水路の上に建てられていました。建物そのものも珍しい立地条件です。その鉱物カフェでコーヒーを飲みながら鉱物標本を買いました。そこも地方ならではの趣がありました。

私は名古屋時代には鉱物カフェではありませんが、サイエンス・カフェには何度か行った事があります。そこは名古屋駅前のサイエンスカフェ・ガリレオ・ガリレイという店で、第一線で活躍している一流の科学者の話が直に聞ける貴重な場所でしたが、どうも昨年末に閉店となったようです。私はそこで3D立体ディスプレイの話や系外惑星の話を聞きました。そこがなくなってしまったと思うと少し寂しい気がします。名古屋時代の懐かしい思い出です。

鉱物カフェとは別に鉱物Barも存在するようです。

そこは鉱物標本を見ながらお酒を飲むというイベントのようです。東京・西荻窪にある「ギャラリーみずのそら」では今度の日曜日までの期間限定で「鉱物Bar」を開催中です。今回は行けませんが、いつか行ってみたいと思っております。

鉱物カフェや鉱物Bar、鉱物趣味も広がりを見せつつ進化しているようです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

似たもの水晶

2012-08-23 11:37:23 | 日記・エッセイ・コラム

昨日は休店日でブログも休みました。

先ほど、このブログのアクセス解析を見ると、普段よりアクセス数が多かったので、うれしいものの、何か複雑な心境です。

さて、今日は似たもの水晶です。

鉱物標本は基本的に全て一品もので、同じものは存在しません。雪の結晶に同じものがないのと同様に、同じ形の鉱物結晶は存在しません。ただし、同じような環境で同じような条件で結晶成長したものの中には似たものが存在する事があります。

そのように思えた水晶があります。

Dscf1556_3

ナミビア ブランドバーグ産 水晶(Quartz)

この写真は、一昨日、金沢のNさんが購入した水晶です。ブランドバーグ水晶の紫水晶は有名で、その名にふさわしく、それは水晶のブランドでもあります。

この水晶は透明な水晶なのですが、クラスターの形が花開いたような雰囲気になっております。この水晶を再度見直して、どこかでこれに似た水晶を見た記憶があるなー、と思いました。

それはどこで見たかと言うと「地球のすみっこ」という鉱物漫画を描いている方のブログの表紙です。非常に良く似ています。

私はNさんにもそのブログをお伝えしました。似たもの水晶です。恐らく、同じような美意識をお持ちなのだろうと思います。

最近は鉱物ブログも増えて来ました。パワーストーンに比べるとまだまだマイナーな感じがしますが、良質なブログが増えてくる事はうれしい事です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ガーネット2

2012-08-21 13:46:26 | 日記・エッセイ・コラム

今日はガーネット2、ガーネットの色についてです。

ガーネットはネソ珪酸塩鉱物のグループ名で多くの種類があり、その色も多種多様です。

それらの透明度はさまざまで、色も無色・赤・黄・褐・緑・黒さらに金や虹色まであります。

Dscf1503

メキシコ産  鉄礬柘榴石(Almandine)

この写真は下からライトを当てて撮りました。ガーネットらしい赤色に発色しました。

Dscf1507_2

Dscf1512_2

メキシコ産 灰礬柘榴石(Grossular)

この写真の上は下から光を当てて撮ったものです。下はフラッシュで撮ったものです。ピンク系の色に発色します。

Dscf1551_3
奈良県吉野郡天川村行者還岳 産 灰鉄石榴石(Andradite)

この写真はいわゆるレインボーガーネットです。写真では分かりにくいのですが、ところどころに虹色が見えます。この虹色は多層膜の干渉による構造色です。菱形の大きな面の周辺は金色に見えます。構造色による金色と虹色は近い関係にありそうです。

Dscf1467_5

奈良県吉野郡天川村行者還岳 産 スーパーレインボーガーネット

この写真はレインボーガーネットを磨いたものです。写真では金色のように見えますが、肉眼で見ると多層膜の構造色独特の奥深い虹色に変化して見えます。磨かれた面も輝きながら3次元的なレインボーを楽しめます。これはもう宝石といって良いと思います。

Dscf1544_2
奈良県吉野郡天川村行者還岳 産 灰鉄石榴石(Andradite)

この写真はオーロラレインボーガーネットといわれるガーネットです。強い光沢があり、ギラギラしています。

これら以外にも黄色や緑色のガーネットも存在しますが、現在、売却済みで写真が撮れません。

ガーネットといえば、2008年版のカレンダーでイタリアのジョゼッペ・アゴツイーニさんの写真があります。そのカレンダーにはさまざまなガーネットの美しい写真が12枚載っております。その写真の中で私が特に気に入っているのが緑色のデマントイドの原石の結晶写真です。

デマントイド、高い屈折率を持ち、ダイヤモンドよりも高い分散度を持つガーネットです。気になる存在です。宝石のデマントイドは見た事がありますが、デマントイドの原石の結晶は是非とも現物を手に入れたいと思ってる標本のひとつです。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ガーネット1

2012-08-20 11:52:20 | 日記・エッセイ・コラム

今日はガーネット1です。

昨日の話題でOさんのスターガーネットの話を少ししたのですが、それはアルマンディンというガーネットにルチルの針状結晶が規則正しく含まれているからで、その原理はスターサファイアやスタールビー等と同じです。

ガーネットの種類は多く、スターの出るガーネットはアルマンディン(鉄礬柘榴石)というタイプです。ガーネットとは14or15種類の鉱物グループ名で、それらは天然には固溶体として存在します。カルシウム・マグネシウム・鉄(二価)・マンガンや鉄(三価)・アルミニウム・クロム・チタン等と珪素・酸素の組み合わせで中間的なものも含めると多くの化学組成をもったものが存在します。

ガーネットの結晶系は等軸晶系で、結晶は菱形十二面体や偏方二十四面体(凧型二十四面体)になり、中には美しい自形結晶を成すものがあります。その結晶サイズは微小なものから巨大な結晶になるものもあります。

今日は比較的大きなサイズの形の美しいものの写真を出します。

Dscf1371
Thackaringa New South Wales Australia 鉄礬柘榴石(Almandine)

いきなり巨大ガーネットの結晶です。その表面は多少磨いてありますが、美しい菱形十二面体の巨晶です。店では大型の棚に置いてあり、そのサイズは普通に見えてしまうのですが、実はとんでもないサイズの標本です。手に持つと重量感があります。大型結晶好きの方向きの標本です。

Dscf1392

Dscf1396_2

オーストリア チロル 産 鉄礬柘榴石(Almandine)

このガーネットもそこそこのサイズで美しい菱形十二面体をしております。下の写真は同じものなのですが、立方体のように見えてしまいました。菱形十二面体は4次元の立方体であるという事を思い出してしまいました。

Dscf1379

メキシコ産 灰礬柘榴石(Grossular)

これもそこそこのサイズの菱形十二面体結晶です。大型結晶でありながら結晶が美しいのが特徴です。

ガーネットの標本の良さは手の平サイズの標本でも良品のものが数多くあります。

ガーネットはお店の中でも人気があり、開店当初、豊富にありましたが、オープンして1年を過ぎる現在、何となく寂しくなりつつあり、仕入れを強化しなければならない標本のひとつです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うれしいお客さん3

2012-08-19 10:36:41 | 日記・エッセイ・コラム

昨日はうれしいお客さんがありました。

まず最初は最近よくいらっしゃるOさんです。Oさんの昨日のお買いものはセラフィナイトのペンダントトップとカイヤナイトのペンダントトップでした。驚いたのはチェーンを持参でいらっしゃいましたので、その場で取り付け、すぐに首に掛けられました。すでにブラックスターサファイアのペンダントをしていらっしゃたのですが、チェーンのサイズが違っていて、二重になっても自然な感じでした。

Oさんはおしゃれな石好きで、先日も、Oさんがしていたスターガーネットのブレスレットが魅力的でした。そのブレスレットに刺激され、こちらでも大粒で六条のスターが現れるスターガーネットのブレスレットを仕入れました。すると店頭に出したその日にOさんが来店され、そのスターガーネットのブレスレットを購入して下さりました。

Oさんからはお菓子の差し入れもあり、本当にうれしかったです。

その次は、たまに遊びに来る小学5年生と小学3年生の兄弟です。いつもはお母さんと一緒に店に来るのですが、昨日は二人で来ました。何となくいつもと違った雰囲気で二人で何か相談しながら石を選んでいました。いつもは廉価コーナーの石を中心に見ているのですが、昨日はアクセサリーコーナーの石を相談しながら探していました。そして赤いコーラルのストラップを購入しました。弟さんが持っていた財布の中からお金を取り出しました。小学生にとっては大きな買い物だと思いました。

実は、それはお母さんへの誕生日プレゼントだったのです。

私はうれしくなりました。私はプレゼント包みにしてそのストラップを渡しました。そして二人にオマケの石を渡しました。

私は小学生の時に母に誕生日プレゼントをした記憶がありません。ふたりの兄弟を尊敬します。そして彼らのお母さんもうらやましく思いました。幸せな兄弟・親子だと思います。

そういえば、一昨日、店を訪ねてくれた高校時代からの旧友も娘さんへの誕生日プレゼントとしてアメシストのクラスターを購入してくれました。

思えば、石はそれ自体では何の役にも立たないものですが、プレゼントという行為をともなって、それには付加価値が付きます。プレゼントに因って、それはかけがえのないものになります。

そういう大切なものを扱っているのだと再認識しました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする