今日の話題はモンモリロナイトです。
私はこれまで結晶鉱物に関心が高かったので、あまり粘土鉱物には興味がありませんでした。
それが最近になって、モンモリロナイトという粘土鉱物がたびたび気になる存在として現れて来ました。
先日の石川県鉱物同好会の第一回採集会で小松の菩提に行った時に、崖の壁面にピンク色をした粘土が付着しておりました。会員のNさんはそれがモンモリロナイトである、という事を教えてくれました。Nさんは大学で鉱物を専攻され、地質調査の会社に勤められている方です。同好会にとってはありがたい存在です。モンモリロナイトの存在は私の記憶に留まりました。
上の写真はモンモリロナイトの原石です。実は先ほど「石の華」と同じポルテ金沢1Fにある「オーガニックハウス」さんから頂いたものです。「オーガニックハウス」さんは天然コットンや天然素材の製品を扱っていらっしゃる専門店で、私は前からモンモリロナイト原石の展示が気になっておりました。「オーガニックハウス」さんでは、もちろん原石の販売はしておらず、売っているのは「ボディクレイ」という粘土の化粧品です。
このモンモリロナイト、非常に面白い鉱物なのです。それは単に美容に良いというだけのものではありません。実はこの鉱物、「生命の起源」に係っている鉱物の可能性があるのです。
NASAの火星探査機キュリオシティのニュースは今後とも楽しみな科学ニュースのひとつなのですが、その成功を記念してNHK・BSプレミアム「コズミック フロント」では火星関連の番組を放送しています。その放送の中で火星のモンモリロナイトが生命誕生を助けたという説の紹介がありました。その仮説はあのスノーボール・アース仮説のカーシュビンク教授が唱えています。当初、大胆な仮説であると思われても、それらは実証され次第に定説になっていきます。「生命の起源」が火星のモンモリロナイトであったかは今後の研究次第だと思いますが、真実はどうなのでしょうか?地球の海底熱水噴出孔という説も説得力がありますし、それ以外にもいろんな仮説があります。ただ、現在の地球では新たな生命発生が起こりえない事を考えると、地球や火星の誕生時の環境は現在と違ってどうだったのか?どのような環境が「生命の起源」に関係したのか?等々、謎は多くあります。場合によっては放射能が関与した可能性もあります。なぜなら惑星誕生や生命発生の時は自然放射能だらけの環境だったろうと思われるからです。
映画「プロメテウス」の最大の謎は「人類の起源」だそうです。
モンモリロナイトの最大の謎は「生命の起源」です。
どちらも興味津々です。