ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

              【お知らせ】

【定休日は毎週水曜日です。】【10月も毎週日曜日は休業します。】【10月19日(土)は店主は終日不在です。店は通常通り営業します。】

電気石5

2012-08-07 11:03:40 | 日記・エッセイ・コラム

今日は電気石5、電気石と他の鉱物との共生です。

電気石は共生し易い鉱物です。

Dscf1005

パキスタン産 鉄電気石・水晶・曹長石(BlackTourmaline/Quartz/Albite)

この標本は水晶と鉄電気石の共生体にさらに曹長石が張り付いています。この3種の鉱物は同時に同じ場所で結晶成長したのだろうと思われます。

Dscf1026

Dscf1030_2
産地不明の鉄電気石・水晶(BlackTourmaline/Quartz)

この標本はまるで松茸水晶のような印象を受けますが、実は微細な鉄電気石の針状結晶が水晶を蝕むように入り込んでこのような形になっています。黒い部分が鉄電気石です。この標本も特殊な共生標本です。鉄電気石をインクルージョンした水晶をよく見かけますが、その極端な例のひとつです。

Dscf1018

Dscf1019_2

パキスタン産 鉄電気石・ゴシュナイト(BlackTourmaline/Goshenite)

この標本は二つの鉄電気石の間に透明なベリルであるゴシュナイトの結晶が挟まっています。裏を見ると鉄電気石の下の右の方は緑色になっています。この電気石は黒と緑のバイカラートルマリンで、もう一方の鉄電気石とでゴシュナイトを挟んでいる贅沢な共生標本です。

共生標本の良さは2種類以上の鉱物結晶を同時に楽しめるところで、それぞれの結晶も美しくさらにそれらの組み合わせの仕方も重要です。鉱物の単結晶単体も良いのですが、それらのクラスターや複数の鉱物の共生標本も良いものです。電気石を含む共生標本は比較的安価に入手可能です。

鉱物趣味も共生標本に至って、その深みを増し広がりを持っていくものだと思います。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする