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鉱物の部屋へのいざない

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鉱山の本

2012-08-13 10:42:45 | 日記・エッセイ・コラム

スゴい!本が登場しました。

昨日、注文していた「鉱山をゆく」(イカロスMOOK)が届きました。この本は先日の「ニッポンの洞窟」に続くイカロス出版のMOOKです。

「ニッポンの洞窟」には載っていなかった尾小屋鉱山や佐渡金山も「見に行ける鉱山カタログ」のコーナーでしっかり紹介されておりました。

このMOOKでは日本の鉱山の過去・現在・未来に渡る全貌がつかめます。我々のような鉱物趣味の人間にとっては鉱山はどうしても気になる存在です。そもそも鉱物標本は鉱山から産出します。鉱山を知る事は鉱物趣味の基本中の基本です。

この本では現役で活躍する日本の鉱山の紹介や日本鉱山史を各時代ごとにわけてくまなく紹介してありました。もちろん鉱物採集のコーナーも載っております。こういう本が出てくるという事は「鉱物ブーム」も本格期に入って来たと解釈してもよさそうな気がします。

そもそも人類の文明は石と共に鉱山開発と共に進化して来ました。それは日本だけではなく世界中どこでも同じです。それは人の生活を豊かにしただけではなく、文化の領域にまでも影響力は大きかったのです。例えば、文学の世界では18,19世紀のドイツ・ロマン主義の鉱山文学との関係は有名です。金沢の文学で言えば、徳田秋声と尾小屋鉱山を経営していた横山家との関係も密接でした。鉱山と文学は特殊な化学反応をおこしていたのです。

人の住む地域も鉱山開発と共に栄えました。我らが小松の尾小屋鉱山も最盛期には人口5000人を擁し、学校や劇場、遊郭まであったそうです。鉱山開発はその後の産業も育成しました。遊泉寺銅山が「コマツ」を生み出しました。

そういえば、「石の華」が入っているポルテ金沢の地も陶石の服部鉱山を稼働していたハットリ㈱と無関係ではありません。

世界各地の鉱山から産出した美しい鉱物標本が「石の華」の商品です。それらの鉱物標本を愛でながら、それらを仕事にしている事を幸せに思います。

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