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鉱物の部屋へのいざない

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構造色

2012-08-14 10:51:43 | 日記・エッセイ・コラム

一昨日の孔雀石の話題からの流れで、今日の写真は孔雀の羽のように開いたフラワーアメシストです。

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ブラジル ミナスジェライス州産 フラワーアメシスト

この写真はフラワーアメシストの一種で扇型に開いていて、まるで孔雀が羽を開いているかのような印象を受けます。フラワーアメシストはその名のまま、正しく石の花です。円形を基本形とした様々な形のフラワーアメシストがありますが、上の写真のものは半円に近く扇を開いたようにも見えます。下の写真はLEDのライトを当てて撮ったものです。孔雀の羽のイメージが出ました。

孔雀の羽の美しい虹色は構造色と言われる色です。身近な構造色にはCDやシャボン玉などがあります。鳥ではハトの首や孔雀の羽の色が代表的な構造色です。構造色には鮮やかな色が多く、その独特の美しい色は魅力的です。

私が小さい頃、小松の芦城公園には孔雀がいました。小さい頃、公園で遊んでいて、羽の開いた孔雀に見惚れていた思い出があります。懐かしい思い出です。

鉱物の構造色では何と言ってもノーブル・オパールの遊色です。透明感があり鮮やかな虹色はオパールならではの魅力だと思います。

そういえば、昨日、石川県鉱物同好会のKさんが遊泉寺銅山産の紫水晶水晶を購入されたのですが、その中のひとつに美しいレインボーが見られました。水晶のレインボーもクラックに因る薄膜干渉で起きる構造色です。紫水晶のレインボーは美しい虹色が濃く出ます。昨日の紫水晶は透明度も高く、Kさんはノーブル・オパールのようだ、と言って喜んでいました。さらにその紫水晶には何か針状のインクルージョンも入っていました。私はまったく気が付いていなかったのですが、石は持ち主を選ぶ、という現象を垣間見てしまいました。その紫水晶は地球上の遊泉寺という一点で生成され、河合副会長が採集して、石の華を経て、Kさんのところに行きました。

人の世の中でも石は流転していくのです。

コメント
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