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鉱物の部屋へのいざない

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化石8

2012-03-28 11:29:53 | 日記・エッセイ・コラム

地球の化石の話題では微化石の事に触れずにはいられないと思います。

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岐阜県金生山産の古生代のフズリナ

この写真は古生代に全盛期を迎えた有孔虫フズリナの化石です。石灰質の殻を持っていたことから、石灰岩中に現れる化石で、日本では石灰岩地帯から多量に現れます。示準化石でもあり、約1億年間存続しましたが、古生代末に突然絶滅しました。古生代から中世代への転換期には大量絶滅が起きるほどの大きな地球的な大変化が起きていた事を証明する化石でもあります。

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RC GEARの放散虫のシルバーアクセサリー

この写真はRC GEARのシルバーアクセサリーです。RC GEARのオリジナルシルバーアクセサリーはよくある頭蓋骨という形ではなく、恐竜ティラノサウルスの頭部や微化石である放散虫の形のシルバーアクセサリーを扱っています。

放散虫によく似た形の作品を作る金工作家で久米圭子さんがいらっしゃいます。久米圭子さんの作品を見ていると放散虫の化石を連想してしまうと思います。私は昨年の金沢美術工芸大学 卒業・修了展で久米圭子さんの作品を見ました。

このブログは工芸ブログではありません。

放散虫は主として海のプランクトンとして出現する単細胞生物で、珪酸質などからなる骨格を持っているため、微化石として発見されます。化石は先カンブリア時代から現在に至るまでの広い範囲で発見され、形態が多様で種の入れ替わりが速いため重要な示準化石とされています。因みにチャートという岩石はこの放散虫骨格の堆積によって形成される場合もあります。

ここに一枚のCD-ROM「放散虫化石画像データベース」があります。それは名古屋大学博物館が発行したもので、世界各地の各時代の放散虫の顕微鏡写真データベースです。このデータベースの写真を見ていると、エルンスト・ヘッケルの「Art Form in Nature」を思い出してしまいます。

ヘッケルの描く美しい放散虫の骨格の中には規則正しい八面体や十二面体や二十面体のものがあります。上の写真の放散虫も正四面体の形をしています。放散虫という原生生物の細胞が造形するシンメトリックな珪石殻のフォルムからはプラトン立体的な鉱物的な印象を受けます。鉱物と生物は形で繋がっているのです。

この一週間、化石の話題が続いてきましたが、今日の微化石で一旦終了します。

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