彫刻のような石２

?ブラジル　バイア ビトリア ダ コンキスタ 産のアマゾナイト

この写真の右端に写っているのがブラジル産の天然のアマゾナイトです。まるで家のような形をしております。黒い色の屋根の部分は微細なブラックトルマリンの結晶でコーティングされています。贅沢な屋根葺です。左側に写っている家の形をしている二つのオブジェはガラス作品です。この写真は昨年、ギャラリー点さんで撮らせていただいた写真です。人の造った芸術作品と自然の造った天然の鉱物結晶、並べてみると面白いものです。

アマゾナイトは鉱物的には青緑色の微斜長石のことです。微斜長石は建築の屋根形状が切妻造の形に見える結晶をしていることがあります。このアマゾナイトはそうした結晶をしたうえに屋根の部分にトルマリンコーティングされたもので、絶妙のコンビネーションだと思います。

?石川県珠洲市三崎町産のこぶり石

この写真は能登半島のこぶり石です。まるでモジリアーニの描く女性の彫刻バージョンのように見えます。こぶり石は珪乳石というメニライトという鉱物で、珪質なオパールの一種です。それは珪藻土の土中から出ますが、実はその成因は諸説あり、正確には分かっておりません。

このこぶり石、非常に多様な形態をして出てきます。サイズこそ小さいものの、人の造る芸術作品以上に芸術的な形をしています。自然は偉大な芸術家である、という言葉通りのものも数多くあります。

「こぶり石」という本があります。その本には様々なこぶり石の写真が載っております。驚くべきは十二支そろったページもあり、こぶり石の多様さには参ってしまいます。驚愕の姿石の世界、お気に入りのこぶり石を是非ひとつは持ちたいものです。