昨日は休店日だったので、前から気になっていた近所の「いしや」に行きました。少し贅沢なランチです。「いしや」は1866年に創業された割烹ですが、現在はシンプルで和モダンな空間になっておりました。
このブログはグルメ・ブログではなく、石のブログです。「いしや」も店の名前への関心と、その空間デザインへの興味から行ったのでした。
上の写真はカウンター席方向に見た和紙タペストリーと水庭です。下の写真はその水庭に立っている柱状節理の玄武岩の柱です。
今日の話題はこの柱状節理です。
柱状節理といえば、北アイルランドのジャイアンツ・コーズウェーや東尋坊が有名ですが、話題に出すなら、やはり兵庫県の玄武洞だと思います。
玄武洞は約160万年前に起こった火山活動で、マグマが山頂から流れ出し冷えて固まるときに、規則正しいきれいな割れ目をつくりだしたものです。6000年前に波に洗われて姿を現し、人々が石材を取り出したので洞となったものです。
柱状節理は溶岩が冷えるときに収縮し、引き合って、最も安定的な六角形になってできる節理です。
柱状節理には自然の妙を感じますし、自然と人間との共同製作だった玄武洞の景観には驚きと美しさまでも感じてしまいます。
この玄武洞には「石の花・華の博物館 玄武洞ミュージアム」があります。そこには世界各地から集められた鉱物標本が展示してあります。それらの美しい鉱物標本は鉱物趣味のある人なら狂喜するでしょうし、鉱物に興味のないひとでも一見の価値があると思います。
日本は火山国でもあり、各地にみごとな柱状節理の景観があります。そのような景観をテーマにした写真集があります。
それは「大地の鼓動 柱状節理の四季」という山本治之という方が出した写真集です。この写真集には日本各地の柱状節理の風景の写真が数多く載っております。私も柱状節理の風景には無条件に反応してしまいます。何故なのか分かりませんが、その風景には私を引き付けてしまう何かがあります。
柱状節理の風景は近くでも見る事ができます。石川県内でも見れますが、おすすめは福井県の越前海岸でしょうか。そこでは海岸に転がっている、まるで古代都市の廃墟のような景観を見る事ができます。
柱状節理の風景、気になる風景です。