西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

「ぼうさい甲子園」での室崎益輝さんの講演

2007-01-28 | 地域居住学
消防研究センター所長の室崎益輝さんは、私の京大建築学科の若干後輩で、防火・防災の堀内三郎先生の愛弟子だ。神戸大学教授から消防研究所所長になり、法人化の過程で色々苦労している。仕事柄講演する場数が多いとは言え、「話し」が上手くなったものだな、と思う。今日の『毎日』に概要(「生きる力」防災の基本)が載っているが概要を読むだけでもそれが分かる。先ず阪神淡路大震災の教訓として四つの四字熟語を挙げている。曰く、油断大敵、臨機応変、用意周到、そして自立連携である。最後のは、一般に余り聞かないが今後重要となるコンセプトだろう。個々人が自立しつつ、連携・協調するという高度な態度だ。で、「ぼうさい甲子園」で子供達が集まっていることも意識して、防災教育の目標として又四つを挙げる。心(Emotion)に加え知恵(Wisdom)、技能(Skill)そしてつながり(Netwaork)と言う。これらは四方に気を配る「東西南北(EWSN)」の資質と言う。最後は、やはり東西南北につながるNetworkが決めてであろう。

国会図書館関西館ネット蔵書コピー増え入館者は半減

2007-01-28 | 地域居住学
また「けいはんな市」(学研都市)の余りよくないニュース、国会図書館関西館は02年10月にオープン、今年5年目だが、『毎日』によると、ネットでコピーサービスを受ける人は増えているが(来なくてよいため)、実際の来館者は当初の日当り476人を最高に05年は248人まで減っているようだ。私も近くにいるのに未だ二回しか行っていない。借り出せないことや日曜日休館が不便である。でもアジアや科学技術分野などに「強く」400万冊も有している。蔵書数では関西では東京の国会図書館から沢山もってきたこともあり設立4、5年で設立100年の京大図書館に匹敵している。全国の大学で出している博士学位論文も全て揃っていることになっている。まあ、研究者や院生には便利であるだけでなく、近所の人たちも気軽に立ち寄れる雰囲気にし、それらしき企画もしてほしい。西日本やアジアを睨むだけでなく同時に地域にも根付いて欲しいと思う。(私の仕事館、けいはんなプラザを含めて再度活性化を議論していきたい)
関連ブログ:http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/afa696898e1a3a7102536770c7ffe0a2
(写真は、国立国会図書館関西館)

木津川市の市長選に田中康夫さん立候補

2007-01-28 | 時論、雑感
今日の『朝日』『毎日』の「南京都版」「きょうとがっけん版」で3月12日に木津町・加茂町・山城町合併で発足の木津川市の市長選に田中康夫さんが立候補を表明、と報じている。つい先ごろまで梅花女子大教授だった。神戸大学建築学科から大阪市大の大学院(川名吉衛門研究室)に進んだ都市計画の研究者、私より二つ上(67歳)だ。立候補の弁で「常設型の住民投票条例を設け、重要な政策決定の際に民意を問いたい。3町の融合を進め、合併を意味あるものにしたい」と言っている。期待したい。奥さんの田中恒子さんは奈良教育大学から大阪教育大学に転じた住居学の研究者で、先ごろ彼女も定年で退職している。私より学年は一つ上(大阪市大住居学科卒、京大・西山研究室技官歴任)だ。元気のよい「お姉さん」だ。率直言って、この「お姉さん」の方が票をより多く集められうると思う。だが、「健康第一」でやむをえない。とにかく、木津川市も「けいはんな市」(学研都市)の一翼なので、注目していきたい。

京大総合博物館訪問ー湯川秀樹・朝永振一郎生誕百年記念展ー

2007-01-28 | 生活描写と読書・観劇等の文化
湯川秀樹・朝永振一郎生誕百年記念展が今日までだったので一寸出かけてみた。京大に行くのも久しぶりだ。百万遍の角部から本部構内に入れる曲がった斜路がついていた。帰りにそこを通ってみたが、行くときは東山通りを少し下がっていき左手に京都大学総合博物館がある。入場料400円、入って階段で上がった2階が件の企画展である。最終日の日曜のせいか、結構の人出である。科学少年、少女とおぼしき小学生も保護者同伴で来ている。理科離れを防ごうと、京大も京都市教育委員会等と提携して小学生向き講座もやっているらしい。この総合博物館に来たのは2回目である。展示を見て、当時の旧制の中学、高校、大学は学生の数も少なく「悠長な」雰囲気が感じられる。また、湯川さんや朝永さんが先ず活躍する場が、京大(や東大)ではなく新興の阪大であり、また大学の外の理化学研究所の仁科研究室というところも面白い。新理論は縁辺部からかな、とも思った。帰りに湯川さんの半生の自伝『旅人』を文庫本で買って電車で読みながら帰ったが、ふと西山卯三先生が『住み方の記』という自伝を書かれるのは、『旅人』が『朝日新聞』に載り公刊されて大分後であるが、西山さんは京大でも湯川さんより3、4年後輩であり、この『旅人』にも触発されたからでは、と思った。湯川さんは、案外、住いや京都の町のことも描いている。「西山卯三日記」(資料のまま、未整理、未公刊)を読む課題が又一つ出来た感じだ。
関連ブログ:http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/cecc086ffa94bf76a2da1c879a051882
(写真は、京大総合博物館)