西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

マンション5階から3歳女児転落死

2008-12-30 | 住まい・建築と庭
夕方のNHKTVを見ていたら、尼崎市の6階建てマンションで5階から3歳の女児が転落し亡くなったようだ。

テレビ画面を見ると、マンションの周りはコンクリート、煉瓦ブロック、アスファルト等が敷き詰められている。「これでは駄目だ」と思った。

過去、5階位から転落して助かったのは、周りが柔らかい土、植栽などになっている場合で、それらが「クッション」になって助かったのだ。

マンション等の集合住宅が仮に5階位であっても周りはソフトにしておくのが良いのだ。

私のブログ、今年の訃報

2008-12-30 | 諸先生・諸先輩・同輩・諸後輩の思い出
今年の私のブログに載せた訃報、思い出は以下のようだ。

武内哲夫先生http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/a9936cb39f254088e6994aaa5b259f3f

筑紫哲也さんhttp://blog.goo.ne.jp/in0626/e/403129f99994a8f8d168324009845e13

少食主義の平等・医師・甲田光雄さんhttp://blog.goo.ne.jp/in0626/e/01681882b22085a81983350e82257ea8

横尾義貫先生の思い出http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/b5d8b72d6efe5440ec96d383dbe4b109

青木正夫先生の思い出http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/85d87244adb4aaef901f8fd1ab27bcec

志村正順アナウンサーの思い出http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/345f5d1783beeed97e3ff698a8fec340

足立紀彦君(元・京大教授)http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/c9bb25c74f231b1794b7f021c3c61a97

市川 昆監督http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/915b23944877c82a935f6dd572178b12

エベレスト初登頂ヒラリー氏http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/417b403df19cf89a99fe7a2ef65c9285






生活環境病

2008-12-29 | 食物栄養・健康・医療・農業・教育
昨日、NHKで糖尿病、同予備軍を含めて日本人5人に一人、40歳代以上をみると男性で2人で一人と言っていた。糖尿病だけで死ぬことは稀だが、色んな病気につながっている厄介な「生活習慣病」である。幸い、私は「その2人に一人」に今のところ入ってはいないが、食い物や運動などに注意し、「メタボ」にならないように注意である。食事療法としては、玄米・菜食にし、かつ少食にしていく必要があろう。

で、友人のYa.さんが言ういわゆる「プレハブ住宅」や「コンクリート住宅」に住むと「シックハウス症候群」になりがち、ということを思い出して、それらは「生活習慣病」に対して「生活環境病」といわれるのではないか、と思い、検索すると、既にそういうことを言っている人がいる。「生活環境研究所」サイトで見た。http://www.sei-ken.co.jp/check.htm

そのYa.さんと昔、水俣病患者の住生活調査をしたことを思い出した。水俣病は、正に生活環境が変になって起こった「生活環境病」の原点の一つかもしれない。


今年の振り返りー食、自然、市民雑学大学、・・・ー

2008-12-27 | 言語・字・言語遊戯
年も押し詰まってきたので、今年を一寸振り返っておきたい。

今年は、改めて「食の重要性」を再認識した。社会的に、産地偽装が続き、何を信用していいのか、食物不信感に陥った。だから、自分で近くで作るのが一番だ。その際、「自然農法」が良い、何故なら、農薬、肥料を使わず、耕運機も使わなくて良いからである。

で、「食」に続いて「自然」が何事につけ良いと思った。曰く、自然農法、自然医学、自然住宅、自然都市等である。

更に、今年は「けいはんな市民雑学大学」を立ち上げた年だ。今後じっくりと育てていきたい。

興福寺・中金堂の再建

2008-12-25 | 住まい・建築と庭
興福寺は、近鉄奈良駅から東の方に、つまり東大寺の方に歩くと右手(南側)にある大寺である。710年(和銅3年)に平城京がスタートするが、4年後の和銅7年(714年)に興福寺は筆頭貴族とも言うべき藤原氏の氏寺として創建されたようだ。

ところが、その後7回も火事等で焼失し、そのつど再建されたが、6回までは創建当時の姿が追求されたが、7回目(1717年)は寺自体が「疲弊」していて、中金堂も少し小ぶりにして北側敷地に再建された。

今回、8回目の再建(七転び八起き)にあたって、創建当時の姿を復元する精神で設計がされた。基本設計に当たったのは鈴木嘉吉さん(元・奈良国立文化財研究所所長)である。鈴木さんは、東大建築学科を出て、奈良に昭和27(1952年)年に赴任されたが、最初は、この興福寺の一角に住んでおられたようだ。そういう因縁もあって、今回の復元設計をされた。総工費は約100億円とのことだ。

今日、奈良市の建築審査会で、私も参加して審査したのだが、事前の現地視察で鈴木さんは「中金堂の基壇は当初のものである、上部構造については、同じく藤原氏の氏神の春日神社とともに描かれた春日曼荼羅図にもとづいた」「後は現存の東金堂とか唐招提寺とかを参考に決めた」とのことだ。しかし、私は模型を見て屋根の「しび」について「これも春日曼荼羅図にありましたか」と聞いたら「それはない。鬼瓦である。」とのことだ。

まあ、厳密な意味での復元ではなく、一部は現代の人々に受け入れやすいデザインとなっている。他に現代の構造的な基準に合わせて強化しなければならない部分もある。それらも含めて広い意味で「復元」であればよい、ということのようだ。

これらの「Authenticity(本物性)」については、今後も議論があるであろう。

グリーン・ニューディール

2008-12-23 | 時論、雑感
EUでは、「炭酸ガス排出20%削減、再生可能エネルギー20%目標、エネルギー効率20%増大」の「20%目標」を決めたようだ。

アメリカのオバマ次期大統領は、金融危機にもかかわらず、委縮せず再生可能エネルギー開発等に積極的に財政を動員するといっている。これらは、結局は全産業を活性化し雇用も生みだすと言う。「グリーン・ニューディール」と言われている。

わが日本はどうなのか。再生可能エネルギー開発等に熱心とは言えない。相変わらず原子力エネルギー頼みに見える。再考しなければならないのではないか。

自主独立のワーキングシェアの生活を

2008-12-19 | 時論、雑感
今度のアメリカ発の「サブプライムローン」破綻からの世界不況は、アメリカに世界の金が流れ込み世界の需要を引っ張っていた今までの構造が崩れたことを意味する。アメリカ依存から自主独立に転換すべきだ。

もうアメリカは世界中から借金できなくなった。だからドル安になっている。自動車のビッグ3も潰れかけている。

そして、この世界不況なので日本でも消費が縮減し「リストラ」が進んで雇用不安が大々的に起こっている。どうしたら良いのか。

第一にアメリカ頼りの経済運営はやめるべきだ。成長経済は諦めて堅実経済に転換、所得向上第一のライフスタイルも転換、健康追求、文化堪能などに生活目標を置く。だから消費も横ばいで良い、場合によっては縮小もやむをえない。所得も生活できる範囲で低下も辞さない。その分、失業者を救うワーキングシェア(労働分担)を行う。

リストラで失業者が増えても消費需要が増えないのだから仕事も増えない。だとしたら、皆が働くにはワーキングシェアしかない。食うために耕作放棄地を有効に使うこともする。農業に人口を移動させる。

インフルエンザ予防接種

2008-12-18 | 食物栄養・健康・医療・農業・教育
今日、生まれて初めてインフルエンザ予防接種をした。外部からのウイルス由来のインフルエンザなので、予防接種が有効と考えてやった。2週間後から効力を発揮し5ヶ月間持続すると言う。

来月の17日、18日のセンター試験には休めないのですることにしたのだ。

近所の「かかりつけ」の医院に行った。色々と「問診カード」の質問に答えた後、お医者さんからも再度聞かれて、接種オーケーのサインをしてから接種してもらった。

念のため接種後30分間待ち合い室で休んでから帰宅した。

65歳以上の「高齢者」がインフルエンザにかかると酷くなるというので、自治体が予防接種に補助をしている。私の住む京都府精華町は1600円補助で助かった。

インフルエンザ予防接種は12月22日(月)までですよ。お急ぎ下さーい。

武内哲夫先生の思い出

2008-12-17 | 諸先生・諸先輩・同輩・諸後輩の思い出
一寸報告が「遅れた」が、武内 哲夫(たけうち・てつお=京都工芸繊維大名誉教授、元奈良女子大学・家政学部長、経済学)先生は12月4日午後9時4分、肝臓がんのため奈良県天理市の病院で亡くなられた、享年79歳。奈良県出身である。年齢は私より「一回り=12年」上である。

武内先生が、長年勤められた京都工芸繊維大学から奈良女子大学家政学部生活経営学科に移ってこられた時に私は同・住居学科にいたので、それ以来のお付き合いだった。先生は、京大農学部農業経済学科のご出身、何かの研究費が当たって研究仲間と共同で「地酒と地域経済の活性化に関する研究」のようなテーマに取り組まれた時、「全国の地酒を飲んで回ったが、報告書はついに書かずじまい」と伺ったこともある豪快な面をもつ先生だった。農協や生協のような「協同組合」を研究対象にしておられたと思う。

武内先生は、奈良女子大学家政学部から生活環境学部へと改組を決めた時の家政学部長であった。当時、教授会では、家政学部から何学部にするか、問題となっていた。最初は、武内先生は「無難に」、先行のお茶の水女子大学や大阪市立大学のように「生活科学部」を提案された。それに対して、私などは「奈良女大にはお茶大にない住居学科があること、お茶大や市大とは少しは違った特徴を持たせるべし」等で「生活環境学部」を強く主張し、「若手」の賛成も得て、そのようになった。

その後、文部省に出す「生活環境学部」への改組のための書類書きには随分苦労されたと思うが、後で読むと、ニ学科構成の意味づけなど武内先生の「思い」がこもっている感じがする。

大学のすぐ近くに住んでおられ、奈良女子大を退官された後も自転車に乗る武内先生をよくお見受けした。武内先生の後、私が四代後の学部長をすることになった時も道でお会いすると、色々励まして頂いた。

ひょっとして好きなお酒が遠因で肝臓がんになられたかもしれない。

ご冥福をお祈りしたい。




「線虫」の餌の食いっぷりと寿命

2008-12-15 | 食物栄養・健康・医療・農業・教育
「線虫」は元々寿命がそんなに長くないので「寿命の研究」に役立っているようだ。

今朝のテレビ、ラジオのニュースで京大の生命科学研究科の西田栄介教授グループが、「線虫」に異なった二つのやり方ー(1)たらふく食べさせる、(2)餌を与える時間を限定し間歇的に食べさせる。-で餌を与えたところ、
(1)グループの寿命が24日、(2)グループが35日で、(2)が(1)の1.5倍だったという。

又15日目に運動能力をみたところ、(2)グループがずっと良かったという。

これらをコントロールする遺伝子は分っていて人間も持っているとのことだ。これらの結果はイギリスの『NATURE』に発表と言う。

だとすると、飛躍を恐れずに言うと、『少食は世界を救う』の故・甲田光雄さん説のように「人間の少食=健康、長生き説」につながるのではないか。「腹八分医者要らず」は本当なのであろう。

遠赤外線調理器実演を体験ー料理は確かに美味しいー

2008-12-14 | 食物栄養・健康・医療・農業・教育
昨日、「ベラシティハウス」(Ya.さん宅)で遠赤外線調理器実演があって参加した。メーカーの担当者が来て、概要説明の他、水のPH試験、調理として胚芽米の炊き、ししゃもの焼き(余熱で卵焼き)そして大学芋の油揚げをしてみせてくれた。

遠赤調理器は、ヨーロッパ(ドイツなど)では普及しているが、日本では殆ど普及していない。日本は、最近では大手電気器具メーカーが作るIH調理器が普及しだしている。しかし、それは世界保健機構(WHO)でも「強力な電磁波」が問題となっているようだ。遠赤も遠赤外線という電磁波だが、「体に優しい」ようだ。(これらについては、更に勉強の要がある。)

ご飯は胚芽米だが、ふっくら炊き上がった感じ、別に作ってあった「風呂吹き大根(味噌付け)」や大根の葉の漬物であつあつご飯を頂いたが美味しかった。

次にししゃもをホットプレートに並べて焼いた。ガスグリルで焼いた場合、卵部の腹の皮が破れ、頭と尾が丸こげになるのだが、遠赤・ホットプレートでは腹部の皮も破れず、頭や尾もしっかり残っていた。頭から尾まで丸ごと食べた。これこそ「一物全体」であろう。余熱で硬めの卵焼きも出来た。

薩摩芋を使う大学芋は米油で揚げた。味付はキビ砂糖である。砂糖は一旦油に溶けるが次に芋に吸着する。油は殆ど芋には浸みていかない。この大学芋はほくほくして美味しかった。後で調べると油は殆ど減っていなかった。

水道水は中性になっているが普通にガスで沸かしても沸騰させるとアルカリ化する。一方、遠赤で水を温めると、よりアルカリ化することが試験薬で確認した。

質問時間で、K.さんが「料理が美味しかったのは分かったが、遠赤がヒーターから直接、鍋の中の食材を温めると言うのは理解できない、そういうことはありえない」と言われた。Y. さんは「石焼芋のように炭火からの遠赤が石に温め、そこから又遠赤が出て・・・、と順々に食材内部まで達するのでは・・・」と言われた。

いずれにせよ今後の課題となった。21日の「会」に「遠赤専門家」も来るようなので聞いて貰いたい、となった。

遠赤調理器(ヒーター近傍温度は、60℃から250℃まで6段階)、鍋3種類で、約20万円ちょいと言う。今度、拙宅の14年めの改修の時に「考えてみよう」!

今年の私の言葉(漢字)-食ー

2008-12-12 | 言語・字・言語遊戯
「今年漢字」は「変」となったようだ。ちょっと変だなと思う。

麻生さんは人気が一気に低落しているが、自分の漢字は「気」だとして元気、元気と強がっている。

で、私の今年の漢字(言葉)は何か考えてみた。3月に「けいはんな市民雑学大学」を立ち上げたので、「雑」とか「学」も思い浮かぶ。

しかし、やはり「食」かな、と思う。衣食住の食、医食同源の食、食育の食である。5月に「健康調理教室」に通いだして、食に目覚めたと言える。

まあ、食ルネッサンスが必要だと思う。明治以降の洋食は一寸おいておいて伝統的和食を洗練していったら良いと思っている。

衣食住も食をベースとして他も位置づけていきたい。

医食同源と言っても、医学では食のことを軽く見ている感じ、食物が体内に入って血となり肉となり骨となるのだが、そのメカニズムが分かっているようで分かっていないと言える。食から、どういうメカニズムで体と心が生まれるのか、しっかり研究して欲しいと思う。

最近、食育、食育と言われるが、ちょっと「付け足しで」言っている感じだ。
食育をベースと言うなら、徳育、知育、体育のベース(基礎)、底に置くべきだ、週に一回の授業で誤魔化すのではなく、国語や算数と同じくらいの時間で取り組むべきだ。食育の進展で「荒れた学園」は正常化されるし、生活習慣病も減るし、健康な住宅や生活環境が得られるのだ。

食をベースの地域づくり、地域自治を推進すれば、健康保険会計も黒字になり、健康、ニコニコ自治体が生まれるだろう。

(何だか「食本主義」だな・・・。)

「住まいづくりは人づくり」

2008-12-11 | 地域居住学
本日『2008 京大建築会報』が送られてきた。同窓会誌で卒業年次別に住所・氏名・職業などが掲載されている。年賀状書き用に毎年今頃送られてくる。

「会員寄稿」に、大先輩の山中 孔さん(NPO法人 これからの住まいを考える会理事長、昭和23年卒、私より16年先輩、83歳か)が、「住まいづくりは人づくり」と書いておられる。

最後に「人づくりに役立ち、まちの活性化を果たす働き盛りの住まいとして、これからの住まい3原則を設定している。
1.明るく 風通しのよい 緑の中の広い住まい
2.戸建てに限りなく近く ときに戸建ての性能をこえる共同住宅
3.地域コミュニティの再生のため 老中青少の「語らいのしつらえ」

ねらいは一つ、「礼節の国」に近づけるべく、挨拶が自然に生まれる動線、住まいが動物の巣とちがうところの「接客のしつらえ」、狭い可住国土を活かす「緑のコンパクトシティ」などを課題としている。

西山卯三先生は何とみるか、ききたい所である。」と。

やはり昭和20年代卒業で、西山卯三先生が壮年の頃に先生から習った先輩達の心意気だな、と思った。「戸建てではなく共同住宅」「緑のコンパクトシティ」などにそれが現れている。

私の言葉で言うと「人々とのつながり」追求、「環境とのつながり」追求だな、と思う。もう一つ「歴史・伝統とのつながり」もあるのでは、と思った。

坂東昌子さん(日本物理学会会長ほか)

2008-12-10 | 京都の思い出(助手時代)
月曜日からの『日経(夕刊)』で「ひとスクランブル 人間発見」欄に愛知大学名誉教授で、日本物理学会会長をされた坂東昌子さん(70)のインタビューが載っている。

坂東さんが京大理学部で「湯川秀樹研究室」の助手をされていた頃、私も工学部・西山卯三研究室の助手をしていた。坂東昌子さんよりご主人の坂東弘治さん(やはり理学部助手)を良く知っていた。恐らく職員組合活動、日本科学者会議活動を通じてである。色々教わり、色々叱られたりした。坂東弘治さんは、その後、福井大学教授から東大教授になられたが、50歳代で亡くなられた。残念だった。

当時、京大では組合活動や科学者活動では理学部が牽引車だったと思う。ノーベル物理学賞の益川俊英さんとも組合活動で面識があったし、亡くなられた永田 忍先生(当時助教授、生前、宮崎大学名誉教授)や佐藤文隆さん(京大名誉教授)らも知っていた。

坂東さんの長女は、京大建築の後輩で、そういう意味でも「つながり」を感じている。坂東さんは長女が生まれた時、退職する道ではなく働き続ける道を選ばれた。そこで子育てのため自宅に保育所を開設し、それがその後、京大の正式の保育所(「朱い実保育園」)となった。永田 忍先生の奥さんが園長先生だった。

その保育所に、私たちの娘が1歳から3歳まで通った。当時、共働きだったからである。お陰で、彼女は集団でもまれた結果、小学校にもスムーズに通った。

坂東昌子さん、ありがとう。彼女は、NPOを立ち上げ若手研究者を支援すると言う。陰ながら応援していきたい。

これからの住まい

2008-12-09 | 住まい・建築と庭
もう18年も前になるが、1900年に共著で出した『キラッと輝くいい住まい 思い入れ住居論』(彰国社刊)の「あとがき」で、私は次のように述べている。

「・・・将来への「思い入れ」の方向性を三つ出している。すなわち「地域に開かれた住まい」、「余暇時代の住まい」、「皆でつくる住まい」である。今回はあまりまとまってふれられなかったが、「高齢化社会へ向けての住まい」、「町並み景観を考えた住まい」、「近所迷惑を防ぐ住まい」、「環境・資源保全を考えた住まい」といったテーマも特に将来重要になってくるだろう。これら全体を括る方向性として『庶民・楽しみ・縁の間づくり』の住まいというものを考えているが今後を期したい。」と。(162頁)

住意識として西山先生が言っておられた「ねぐら」「しきたり」「たのしみ」「見せびらかし」のうち「たのしみ」が大きくなってくるのでは、と思ったことと、『縁側』の発展系として『縁の間』というものを考えてみたのである。

その後、1996年頃より『つながりづくり』とでもいえるコンセプトに発展させている。「環境とのつながり」「人々とのつながり」そして「歴史とのつながり」の三つとの「つながり」を豊かにする「住まい」である。

で、最近、それらの底には「健康と生きがいの追求」があるのでは、と自分自身の住宅をかえりみて思っている。